【管理栄養士監修】賞味期限切れの「切り餅」はいつまで大丈夫?傷んだときの特徴を解説!活用方法も
2020/11/27
切り餅には、手作りと市販されているものがありますが、一般的に市販の切り餅は傷みにくく、未開封であれば長期保存が可能なため、賞味期限は長く設定されています。
今回は、切り餅が傷んだときの特徴や保存方法、余ってしまった切り餅の活用方法などをご紹介します。正しい保存方法を把握して、切り餅を安全においしく味わいましょう。
切り餅の賞味期限は?
未開封の切り餅の賞味期限は、製造後12カ月から24カ月が一般的です。
切り餅の種類には白切り餅や、豆切り餅などがあります。また、まとめて真空パックになっているものや大袋に個包装で詰められたものなど、包装の仕方もさまざまです。
包装の仕方によっても賞味期限は異なりますが、白切り餅に比べ、豆やゴマなどのほかの食材も使われている切り餅の賞味期限は短い傾向にあります。
賞味期限と消費期限の違い
ここで、賞味期限と消費期限の違いについてまとめます。
賞味期限とは、未開封で保存方法をしっかり守って保存した場合に、記載されている年月日、または年月まで「おいしく食べられる」期限のことです。
賞味期限はスナック菓子・インスタントラーメン・缶詰など、製造・加工されてから、おおむね6日以上期限のある傷みにくい食品に記載されています。またこの期限をすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。
消費期限とは、賞味期限と同じように保存していた場合、記載されている「年月日」まで「安全に食べられる」期限になります。
お弁当・サンドイッチ・生菓子など、製造・加工されてから、おおむね5日以内の傷みやすい食品に記載されています。
もちろん賞味・消費期限ともに、開封してしまうことで、食品の保存状態が変化してしまうため、表示されている期限に関わらず、できるだけ早めに消費するようにご注意ください。
賞味期限がすぎて傷んだ切り餅の特徴
賞味期限がすぎても、すぐに食べられなくなるわけではありません。しかし、保存方法によっては傷んでしまう可能性があります。
賞味期限がすぎて傷んだ切り餅は、いくつかの特徴が見られます。
特徴1:カビが生える
切り餅が傷むと、カビが生えることがあります。青カビや赤カビのように色のついたカビは目で見てわかりやすく、表面だけカビが生えているように見えます。
しかし、カビが生えた部分だけを取り除き、傷んだ切り餅を食べるのは安全とはいえません。カビ菌は目に見える部分だけでなく、深いところまで伸びている可能性があります。つまり、表面だけ取り除いても、カビが残っている場合があります。
また、カビが毒素を発生させることもあり、加熱しても毒素が消えないので、カビが見られる切り餅は食べないようにしましょう。
特徴2:変色する
切り餅が傷むと、表面が乳白色やピンク色に変色する場合があります。このときに発酵したような臭いがすることがあります。臭いも切り餅が傷んだときの特徴であるため、食べないほうが安全です。
切り餅を完全に無菌状態で個包装するのはむずかしいです。個包装されていても細菌がついていたり、保存中に衝撃などが加わって袋が破れた可能性も考えられます。何らかの細菌が増殖し、変色したと考えられるでしょう。
ほかにも、開封前に袋が膨張していたり、餅の表面にへこみが見られることもあり、その場合も傷んでいることが多いので注意しましょう。
開封した切り餅は早く食べたほうがよい?
賞味期限は、外袋が未開封の状態を前提に設定されています。真空パックはもちろん、個包装が詰まった外袋も、開封した場合は賞味期限に関わらず、早めに食べましょう。
外袋が未開封であれば脱酸素剤が外袋内の酸素を除去し、細菌などの増殖を抑えてくれます。そのため、温度変化によって袋の中に水滴の発生が見られても、それが原因でカビが生えるのを防ぐことが可能です。
賞味期限が1年すぎた切り餅は食べても大丈夫?
市販の個包装されている切り餅は傷みにくいため、賞味期限切れのものを食べた経験がある人もいるでしょう。外袋が未開封の場合は、賞味期限が多少すぎている切り餅を食べても問題ないでしょう。
しかし、カビが生えている場合や開封したときに異臭がする場合は、食べないようにしましょう。また、味に変化が見られる場合も切り餅が傷んでいる可能性が高いため、食べないほうが安全です。
賞味期限が1年すぎている切り餅は、見た目や臭い、味を確認してから自己責任で判断しましょう。
切り餅の保存方法
賞味期限は、未開封で正しく保存することが前提で日付を設定しています。
切り餅は、常温保存、冷蔵保存、冷凍保存など保存方法がさまざまです。それぞれの保存方法のポイントや注意点を把握して、切り餅のおいしい状態を保ちましょう。
常温で保存する
切り餅を常温で保存する場合は、湿度が高いところや直射日光を避けて保存するのが基本です。
真空パックになっているものや、外袋が未開封のものは常温保存でも問題ないでしょう。しかし、一度空気に触れた切り餅を常温保存するのは避けましょう。外袋を開けている場合や、賞味期限が切れている場合は、冷蔵保存でなるべく早く食べるのがおすすめです。
冷蔵で保存する
外袋を開けると、餅は傷みやすくなります。外袋を開封した場合は冷蔵で保存しましょう。冷蔵保存するときは、空気を抜いてジッパーつきの保存袋などを活用し、なるべく空気に触れないような状態にしましょう。
さらに、個包装であっても冷蔵保存が長期になると、カビが生えてしまう可能性があるので注意しましょう。
冷凍で保存できる?
切り餅は冷凍できるため、余っても長期保存が可能です。冷凍保存する際は、ひとつひとつラップに包み、ジッパーつきの保存袋に入れます。食べる際は、電子レンジやオーブントースター、鍋に沸かした湯などお好みの方法で解凍できて便利です。
ただし、冷凍したからといって何年も長持ちするわけではありません。冷凍で約1カ月程度保存は可能です。風味が落ちてしまうこともあるため、あまり長く冷凍庫に眠らせないように注意しましょう。
切り餅の活用方法
切り餅が余ったときや早く食べないといけないときに、便利な活用方法を紹介します。
餅は和食、洋食問わず料理にも使える便利な食材です。切り餅を角切りや薄切りにしてお好み焼きに入れたり、グラタンに入れて活用が可能です。
温めると餅がとろけて、もちっとした食感がたまりません。さらにグラタンなどの上にのせて、餅の表面を焼くとカリッとした食感になるため、2度楽しめるでしょう。
賞味期限切れの切り餅には要注意!無理して食べないようにしよう!
賞味期限切れの切り餅は、自己責任で食べるかどうか判断しましょう。カビが生えているものや変色しているものは要注意です。賞味期限に関わらず食べないようにしましょう。
また、賞味期限が切れそうになっているものや、外袋を開封しているものは冷蔵で保存し、なるべく早く食べるのがおすすめです。餅を使ったアレンジレシピなどを活用し、安全なうちにおいしくいただきましょう。