【管理栄養士監修】「シークワーサー」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/12/09
シークワーサーには豊富な栄養成分が含まれており、さまざまな病気や症状を予防したり、健康を維持したりできるとされています。そこで本記事では、シークワーサーの主な栄養素や、おすすめの調理方法について紹介していきます。ぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか。
シークワーサーの種類
シークワーサーは、シークヮーサーと表記されることもあり、大きさや苦味の有無、成熟期などに違いのある「大宜味クガニー(おおぎみクガニー)」、「勝山クガニー」などの種類が主に沖縄県で栽培されています。
シークワーサーは、直径3~4cmぐらいの大きさのみかんのような扁平型で、特有のさわやかな香りと強い酸味が特徴です。
青切りと呼ばれる未熟な青い状態のものは酢の物などの料理に使われ、10月以降に酸味が和らいでくるものはジュースに、12~2月に果皮が黄色く完熟したものは甘みが増して生食向きになります。
シークワーサーによく似た四季柑シークワーサーは、台湾に広く分布しており、シークワーサーの代用として使われますが別種です。
シークワーサーのカロリーと栄養素
シークワーサーは100gあたり25kcalと低く、さまざまな栄養素を含んでいます。
シークワーサーには、100gあたり180mg含まれているカリウム、17mg含まれているカルシウムや、31mg含まれているβ-カロテン、11mg含まれているビタミンCなどが主な栄養素です。
ほかにも、シークワーサーにはクエン酸が多く含まれています。
シークワーサーの栄養素
・カリウム
・β-カロテン
・ビタミンC
・クエン酸
・カルシウム
シークワーサーの栄養素1:カリウム
カリウムは、過剰に摂取したナトリウムの体外への排出を促す働きがあり、生命を維持する上で欠かすことのできない栄養素です。
近年の食生活の変化やナトリウムの過剰摂取などにより、カリウムの摂取が重要視されています。ナトリウムとカリウムをバランスよくとることで、高血圧やむくみを予防・改善したり、筋肉の働きを正常に保つ働きがあると言われています。
シークワーサーの栄養素2:β-カロテン
β-カロテンは、活性酸素から細胞を守る抗酸化作用や、免疫を増強する働きがあります。
また、体内では必要に応じてビタミンAに変換されることで、肌の健康を維持して、美肌効果も期待できると言われています。また、鼻やのどの粘膜に作用して、免疫機能の正常化に役立ちます。
シークワーサーの栄養素3:ビタミンC
ビタミンCは、皮膚、血管、関節などをつなぐコラーゲンの生成を補助したり、メラニン色素の過剰生成を抑制するなどの肌環境を整えてくれると言われている栄養素の1つです。
ビタミンCは水溶性なので体内から失われやすく、毎日意識してとる必要があります。
シークワーサーの栄養素4:クエン酸
クエン酸は、細胞内のミトコンドリアの中で、クエン酸回路というエネルギーを生み出す反応に関わる成分の1つであり、エネルギー代謝を活性化させ、疲れのもとである乳酸を分解してくれます。そのため、疲労回復や筋肉痛を和らげてくれると言われています。
シークワーサーには、レモンの約2倍も多いクエン酸が含まれていて、酸味の元となっています。
シークワーサーの栄養素5:カルシウム
カルシウムは、骨や歯の構成成分で、健康な体づくりには欠かせない栄養素です。
カルシウムを上手に摂取すると、骨粗しょう症の予防、精神を安定させるなどの効能が期待できます。とくに発育期の子ども、妊婦、高齢者は、カルシウム不足により骨の発育障害や成長不良などを引き起こすこともあるので、毎日積極的にとる必要があります。
シークワーサーはダイエットに効果がある?
シークワーサーはダイエットに効果的と言われています。
なぜなら、シークワーサーには、代謝の活性化に役立つクエン酸や、ダイエット中に気になるむくみの解消・予防に効果のあるカリウムが含まれているためです。
シークワーサーは、空腹時を避けて、1日50ml~80ml程度の果汁を水や炭酸水、お酒で割ったり、食べ物の上にかけたりして取り入れるとよいでしょう。
おすすめのシークワーサーのレシピ
シークワーサーは、栄養価があり、とても魅力的な食べ物だとここまで伝えてきました。たとえば、血圧を正常に保ったり、疲れを軽減するなど、さまざまな働きが期待できます。
しかし、シークワーサーをどのように摂取すればよいのか、どのように調理すればおいしく食べられるのか、など疑問に思うかたもいるでしょう。
ここからは、シークワーサーを使ったゴーヤーウサチーという料理のレシピをご紹介します。ぜひ、参考にしてみてはいかがでしょうか。
ゴーヤーウサチー
シークワーサーを使ったおすすめの料理に、ゴーヤーウサチーがあります。
沖縄県では、和え物や酢の物のことをウサチーと言います。つまり、ゴーヤーウサチーとは、ゴーヤの和え物という意味です。
シークワーサーを使ったウサチーダレをからませることで食欲がそそられ、調理時間もかからないため挑戦しやすいでしょう。
シークワーサーをおいしく食べよう!
シークワーサーの主な栄養素とカロリーや、おすすめの調理方法について紹介しましたが、いかがでしたでしょうか。
カリウムやクエン酸など、さまざまな栄養成分を含むと言われているシークワーサーを摂取することで、健康な身体を維持する助けになるとされています。ここで紹介したレシピを参考にして、シークワーサーをおいしく食べましょう。
監修者ミニコラム:収穫時期別おすすめの使い方はコレ!長寿沖縄を支えてきたシークワーサーの万能な使い方とは?
シークワーサーといえば、すだちに似た小さな丸い緑色をした実のイメージが強いのでは?
晩夏に収穫される青切りのシークワーサーは、いちばん酸味が強く、それを生かしてレモンやすだちのように使うのが◎。刺身、焼き魚、豆腐料理だけでなく、しょうゆと合わせてポン酢にしたり酢の代わりにすると使いやすいはず!
それに対し、年末にかけて収穫される黄色く完熟したシークワーサーは、酸味が抜けて甘味が増して生食しやすくなるので、丸ごと使うべし。種が多く、薄皮が硬めなので、横に薄く切ると食べやすくなりますよ!
時期に関わらず、果汁をジュースやお酒に加えて飲むというのもおすすめですよ。それぞれの時期ごとの味わいの違いを楽しんでみては?