【管理栄養士監修】「カレイ」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2021/01/04
カレイは、スーパーでも簡単に手に入れることができる身近な魚です。白身で脂質が少なく、消化がよいため、ダイエットや離乳食にも適しています。煮つけや揚げ物、ソテーなど、いろいろな調理法でおいしく食べられるカレイのレシピもご紹介します。
カレイの種類
カレイにどのような種類があるかご存知でしょうか。カレイの種類は、日本近海で獲れるものだけでも豊富な種類があります。
代表的な種類としては「アカガレイ」、「イシガレイ」、「アサバガレイ」、「ババガレイ」、「マガレイ」などがあり、地方によって異なる呼び名がついていたり、種類ごとに旬や味が異なります。スーパーなどでも一年を通して、目にすることが多い魚です。
カレイのカロリーと栄養素
生のマガレイ100gあたりのカロリーは、生で95kcalと低カロリーな食材となっています。また、子持ちカレイは100gあたり143kcalと、カロリーが高くなります。これは、卵に脂質が含まれているためです。
カレイの栄養素には、カリウム、カルシウム、マグネシウム、ビタミンD、ナイアシンなどが含まれています。また、タウリンという成分も含んでいます。タウリンには、肝臓の働きを活発にする効果があることから、栄養ドリンクに使用されています。
栄養が豊富であるとともに、しっかりとした旨味も味わえる魚です。
カレイの栄養素
・カリウム
・カルシウム
・マグネシウム
・ビタミンD
・ナイアシン
カレイの栄養素1:カリウム
生のマガレイには、カリウムが100gあたり330mg含まれています。
カリウムは体内のナトリウムの尿中排泄を促すので、ナトリウムの摂取量が多い日本人にとって、カリウムの摂取は重要とされています。また、近年カリウムを摂取することで血圧低下や脳卒中予防に効果があることが研究によって示唆されています。
カレイの栄養素2:カルシウム
生のマガレイには、カルシウムが100gあたり43mg含まれています。カルシウムは、骨や歯の構成成分で、健康な体づくりには欠かせない栄養素です。
カルシウムを上手に摂取すると、骨粗しょう症の予防、精神を安定させるなどの効果が期待できます。とくに発育期の子ども、妊婦、高齢者は、カルシウム不足により骨の発育障害や成長不良などを引き起こすこともあるので、積極的に摂取してする必要があります。
カレイの栄養素3:マグネシウム
生のマガレイには、マグネシウムが100gあたり28mg含まれています。マグネシウムはミネラル成分のひとつで、骨や歯の健康維持や細胞のカリウム濃度を調節する働きで知られています。
生活習慣病などの際に細胞内のマグネシウムの濃度の低下が見られるほか、摂取量が不足すると骨粗しょう症などのリスクも高まると言われています。
カレイの栄養素4:ビタミンD
生のマガレイには、ビタミンDが100gあたり13.0μg含まれています。ビタミンDは、カルシウムの吸収を促して骨を丈夫にする働きがあります。
ビタミンDが不足すると、骨が弱くなったり筋力が低下することがあるので、カルシウムと豊富なビタミンDのどちらも含んでいるカレイは、骨の健康維持に役立ちます。
カレイの栄養素5:ナイアシン
生のマガレイには、ナイアシンが100gあたり2.5mg含まれています。ナイアシンは、ニコチン酸とニコチン酸アミドの総称で、体内で酸化還元酵素の補酵素の構成成分として働き、たんぱく質・脂質・炭水化物をエネルギーに変えるのに不可欠です。
生体中に最も多量に存在するビタミンであり、欠乏すると皮膚炎や下痢、精神神経障害などを引き起こすと言われています。
カレイはダイエットに効果がある?
カレイは低カロリーなうえに、むくみを解消するカリウムや代謝に必要なナイアシンなどのさまざまな栄養素を含んでいます。そのため、ダイエットにも向いていると言われています。
また、タウリンを多く含まれ、コレステロールや中性脂肪の低下にも効果が期待できます。
カレイを使ったおすすめのレシピ
カレイは焼く、煮る、蒸すなど、さまざまな調理法を用いて、楽しむことができます。
本記事では、煮る、揚げる、焼くの3種類のレシピを紹介します。クセのない白身は、和・洋・中のどの料理にも合わせやすいです。
カレイの種類が多いため、一年を通して手に入れやすく、カレイを食卓のメニューに加えることで、レパートリーの幅が広がるでしょう。
カレイのおすすめレシピ1:煮付けの定番!カレイの煮付けのレシピ
煮つけのコツは、魚の身が鍋の中で重ならないことです。煮るときは、落とし蓋をして火加減を調整し、煮汁が魚の身に行きわたるようにすると、全体的に味が染み込んでふっくらとします。
煮汁にはカレイの栄養とともに旨味もたっぷりと凝縮されています。
カレイのおすすめレシピ2:カレイの唐揚げ
カレイを揚げる前に、身の両面に十字の切り込みを入れましょう。こうすることで、身が分厚くても火の通りがよくなります。
薬味として大根おろしを添えることで、大根おろしに含まれる消化酵素が脂質やタンパク質の分解を助けてくれます。
カレイのおすすめレシピ3:カレイのガーリックベーコンソテー
白身で淡白なカレイに、ニンニクとベーコンを加えたシンプルな味つけがよく合います。焼き汁には、カレイの栄養と旨味がたっぷり含まれているので、仕上げにかけるとさらにおいしくなるでしょう。お好みの野菜を添えてみるのもおすすめです。
カレイをおいしく食べよう!
カレイは、スーパーでも手に入れやすい身近な魚で、高タンパク低カロリーなうえに、多様な料理に合います。スーパーでは切り身で売られていることも多く、下ごしらえの手間が少ないので、調理もしやすいでしょう。
今回紹介したレシピ以外にも挑戦し、カレイをおいしく食卓に取り入れて見ましょう。
監修者ミニコラム:カレイとヒラメは似ているようでぜんぜん違う!煮つけや塩焼きに向くのはどっち?
「左ヒラメに、右カレイ」という言葉は有名な両者の見分け方ですが、目の位置だけでなく、生態が違うことから、おいしい食べ方も異なっているのです。
●ヒラメ
俊敏にアジなどの小魚を補食することから、身が締まり程よい歯ごたえがある。加熱すると硬くなるので、刺身やカルパッチョなどの生食向き。
●カレイ
海底でじっとしていることが多く、身がやわらかく加熱しても縮まずふっくらしている。生食・加熱どちらでも美味。
ヒラメは、獲れる時期や漁獲量が限られることなどから高級魚のイメージがありますが、カレイも種類によっては、ヒラメ以上に高価なものも。カレイの鮮度や脂のり、時季によって、いくつもの調理法で食べ比べてみては?