【管理栄養士監修】「とんかつ」は太りやすい?気になるカロリーと炭水化物量まとめ

2021/09/23

この記事では「とんかつ」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい調理法や、食べ方などについてもご紹介します。

なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています。(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります。)

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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とんかつを食べると太りやすい?

トンカツ日本料理。豚カツをまぶします。 豚ロースカツ。
KPS/gettyimages

厚みのある豚肉をサクッと揚げたとんかつは、とても食欲をそそる食べ物です。たっぷりの衣がついた肉を揚げていることから、見た目どおりカロリーの高い料理で、ダイエット中に食べるには不向きなメニューといえそうです。

ですが、ひと手間工夫すればカロリーを控えたとんかつを楽しむこともできます。

とんかつの1枚あたりのカロリー

とんかつ
kuppa_rock/gettyimages

ロースかつのカロリー

豚ロース100gを使ったロースかつ1枚(134.6g)のカロリーは、463kcalです。

同じロースでも赤身肉を使えばカロリーを抑えられます。豚ロースは100gで263kcal、ロース赤身肉はは100gで150kcalのため、およそ100kcalも違いがあります。これは部位によって脂質の量が異なるからです。

ヒレかつのカロリー

ヒレは、ロースとは違い脂身が少なく赤身の部位です。さっぱりとした味わいや、カロリーを気にしている人が選ぶ傾向にあるのがヒレでしょう。

豚ヒレ100gを使ったヒレかつ1枚(127.6g)のカロリーは、267kcalです。脂身が少なく赤身ですので、豚ロースと比べると低カロリーになります。

とんかつの炭水化物量は?

ブラックプレートにキャベツを入れた揚げ豚カツ。家庭料理のコンセプト
Minerv/gettyimages

前述した豚ロース、豚肩ロースかつ、ヒレかつ1枚あたりの炭水化物量とそこから食物繊維を引いた糖質量は、以下の通りです。肉自体にはほとんど炭水化物(糖質)が含まれていないため、豚ロースかつと豚肩ロースかつはほとんど同じ数値と考えて良いでしょう。

1枚あたりの炭水化物量と糖質量
●豚ロースかつ(豚肩ロースかつ):8.57g(8.18g)
●ヒレかつ:7.18g(6.85g)
※括弧内は糖質量

とんかつの炭水化物(糖質)は、大部分が衣に由来します。とんかつ1枚にはおよ小麦粉とパン粉が5g前後使用されています。

5gあたりの炭水化物量と糖質量
●小麦粉:3.8g(3.67g)
●パン粉:3.17g(2.97g)

とんかつの糖質量が気になる場合は、衣を減らすように工夫してみましょう。

とんかつを食べる際のポイント

揚げ豚のカツレツ サラダとレモン、日本食品
hungryworks/gettyimages

ここからはカロリーの気になるかた向けに、とんかつを食べる際のポイントを紹介していきます。ダイエット中などにとんかつを食べたくなった際の参考にしてください。

衣の量を調節する

とんかつの糖質のほとんどは、衣に使われる小麦粉・パン粉によるものです。衣の量を減らすことで糖質を減らせるだけでなく、油の吸収量も抑えることが期待できます。

小麦粉やパン粉ではなく、おからパウダーを使用する作り方もあります。また、パン粉を使う場合でも、量を調節するだけでなく生パン粉よりも乾燥パン粉、粗いものよりこまかく砕いたもの、糖質オフの材料を使ったパン粉などを使用すると、油の吸収量や糖質を減らすことができます。

ソースをかけすぎない

ウスターソースやとんかつソースには、糖質が多く含まれています。大さじ1杯(17g)で約5gの糖質が含まれるので、衣の量を抑えたとしてもそれ以上に摂り過ぎてしまう場合があります。かけすぎには十分に気をつけましょう。

かけすぎを防ぐには、ソースを「かける」ではなく「つける」という方法が有効です。ソースを小皿に出してとんかつをつけながら食べるだけで、かけすぎ防止に役立ちます。

温かいものと一緒に食べる

食べすぎを防ぐには、温かい野菜スープなどを先に食べる方法も有効です。温かいスープは食事の進みをゆっくりにし、野菜によって噛む回数が増えたり、水分でお腹が膨らんで満腹感が高まるので食べすぎ防止に役立ちます。

温かいスープと同様に、つけ合わせのキャベツも先に食べるようにしましょう。キャベツは噛みごたえがあり食物繊維が含まれている食材です。食物繊維は血糖値の急激な上昇を防ぐはたらきがあるので、脂肪のためこみを抑える効果が期待できます。

ヒレ肉を選ぶ

ロースと比べるとヒレは脂身が少ないので、カロリーを抑えたいときはロースかつよりもヒレかつを選びましょう。豚ロース100gが263kcalなのに対し、豚ヒレの100gのカロリーは115kcalなのでカロリーを大幅に抑えられます。

ただし、ヒレ肉は小ぶりに切り分けて揚げられることもあるため、結果として衣の総量が増えて吸収される油の量も増えてしまいがちな点には注意が必要です。ロースからヒレに変えることで減らせるカロリーを考えると許容範囲ですが、油断して食べすぎないように注意しましょう。

揚げ油の量を調節する

パン粉が揚げ油を吸うことでカロリーが高くなってしまうことを考えると、油の量を調節することも必要です。ノンフライ調理器を使用することで、揚げ油の分のカロリーを抑えることができます。

さらに、あらかじめ炒って色づいたパン粉をまとわせてオーブンで焼き上げると、揚げずにとんかつをつくることができます。

とんかつを食べるなら量に注意!ほどほどに楽しもう

とんかつ。
KPS/gettyimages

とんかつは決して低カロリーとは言えませんが、ロースからヒレに変えるだけでも、カロリーを抑えられます。お店で食べる場合でもキャベツやスープから先にいただき、ソースを少なめにするなどの工夫もできます。

とんかつだけではなく、ごはんやおかずなどの量も調整しながら摂取すれば、カロリーの気になるかたでも無理なく楽しめます。我慢してストレスを溜めるよりも、バランスや食べ方を工夫して食べるようにしましょう。

■記事監修・・・

管理栄養士・ゆかりさん

管理栄養士、食生活アドバイザー。4歳女児のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとしても活動。

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