【管理栄養士監修】気になる「かぼちゃの煮物」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/04/27
この記事では「かぼちゃの煮物」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときの食べ方や、押さえるべきポイントについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
かぼちゃの煮物を食べると太りやすい?
かぼちゃの煮物は、ホクホクとした食感と甘辛い味わいが人気の定番和食メニューです。老若男女問わず好まれるかぼちゃの煮物ですが、食べ過ぎると太りやすくなります。しかし、体に必要な栄養素も含んでいるため、ダイエット中でも食べて欲しい1品です。
ここでは、かぼちゃの煮物に含まれる栄養素や期待できる効果、調理法や食べる際のポイントをご紹介します。
かぼちゃの煮物1食分のカロリー
かぼちゃの煮物1食分(133.3g)のカロリーは、128kcalです。また、かぼちゃと同じくデンプンが含まれているじゃがいもの煮っころがしのカロリーは、1食分(196.3g)169kcalとなっています。
このことから、じゃがいもの煮っころがしよりも、かぼちゃの煮物のカロリーが低いことが分かるため、ダイエット中などのカロリーが気になる方は参考にしてください。
かぼちゃの煮物の炭水化物量は?
かぼちゃの煮物1食分の炭水化物量は28.17gで、そのうち食物繊維を引いた糖質は24.66gです。また、じゃがいも煮っころがし1食分の炭水化物量は36.12gで、糖質は34.35gとなっています。
かぼちゃの煮物とじゃがいも煮っころがしを比較すると、炭水化物と糖質のどちらもかぼちゃの煮物の方が低いことが分かるでしょう。
どちらの料理も糖質が炭水化物の大部分を占めているため、糖質制限中などのかたは控えることをおすすめします。
かぼちゃの煮物に含まれる栄養素
炭水化物が多いかぼちゃの煮物ですが、前述したとおりかぼちゃの煮物にはたくさんの栄養素が含まれています。ここでは、かぼちゃの煮物に含まれる栄養素と期待できる効果について説明します。
β-カロテン
かぼちゃの煮物には、β-カロテンという栄養素が含まれています。β-カロテンは色素成分の中の1種で、体の中でビタミンAに変換されて作用する栄養素です。
β-カロテンは、有害な活性酸素から体を守る抗酸化作用があり、老化防止に役立ちます。また、ビタミンAは、皮膚や髪の毛、目などの健康維持、のどや鼻などの粘膜に働いて細菌から体を守る働きがあります。
油との相性が良いため、加熱する際に油を使うとさらに吸収が良くなります。なお、β-カロテンはかぼちゃの皮にも多く含まれているので、皮ごと調理することがおすすめです。
ビタミンE
かぼちゃの煮物は、ビタミンEも豊富に含んでいます。ビタミンEは、β-カロテンと同様に強い抗酸化作用があり、若返りのビタミンとも呼ばれている栄養素です。
血行を良くする働きがあり、冷え性や肩こり、頭痛などにも効果的といわれてます。また、ホルモンの分泌をコントロールして、ホルモンバランスを整える働きも期待できます。
ビタミンEは脂質と一緒にとることで吸収率が高まり、体内ではタンパク質によって運ばれていきます。そのため、タンパク質や脂質もバランスよく食事に取り入れるといいでしょう。
ビタミンC
かぼちゃは、コラーゲンの生成に必要なビタミンCも多く含んでいます。ビタミンCは、毛細血管や歯などの健康を保ち、メラニン色素の生成を抑えて美肌に役立ったり、病気に対する抵抗力を高める働きなどがあります。
水に溶けやすく熱に弱いといわれていますが、かぼちゃに含まれるでんぷんによって、他の野菜に比べるとビタミンCの損失が少なくなっています。
ビタミンCにも抗酸化作用がありビタミンA、ビタミンE、ビタミンCは、いずれも抗酸化作用を持つことからまとめて「ビタミンACE(エース)」とも呼ばれます。ビタミンACEをバランスよく豊富に含むかぼちゃの煮物は、美容や病気の予防に効果的な料理といえるでしょう。
食物繊維
腸内環境を整えたり便の量を増やし、便秘の改善に役立つ食物繊維も、かぼちゃの煮物に多く含まれています。
腸内環境が整うことで免疫力アップや肌の健康にも効果的といわれており、現代人には不足しがちな栄養素なので積極的に食べることをおすすめします。食物繊維はかぼちゃのワタの部分にも多く含まれているので、調理する際にはワタを取り除きすぎないようにすると良いでしょう。
カリウム
かぼちゃの煮物は、カリウムも多く含んでいます。カリウムは体に必要なミネラル成分の1つで、体内の過剰なナトリウムの排出を促す働きがあります。
ナトリウムを含む食塩の摂りすぎが生活習慣病の原因にもなるので、塩分が多い料理を食べるときなどは一緒にかぼちゃの煮物を合わせるといいでしょう。
かぼちゃの煮物を食べるときのポイント
さまざまな効果が期待できるかぼちゃの煮物ですが、おすすめの調理法や食べ方があります。ここでは、かぼちゃの煮物を食べるときのポイントをご紹介します。
無水調理する
かぼちゃの煮物は、無水調理することがおすすめです。水を使わなくても食材の水分を利用して調理でき、旨みや水に溶けやすい栄養素を逃さず、おいしさや栄養が凝縮されたかぼちゃの煮物をつくることができます。
無水調理用の鍋を使うと短時間の調理が可能になりますが、自宅にない場合は普通の鍋でも調理することができます。その場合は蓋をして調味料を加え、弱火で30分から40分程度じっくり加熱すると良いでしょう。
かぼちゃを電子レンジで加熱する
かぼちゃの煮物をつくるときに、電子レンジを使うのもおすすめです。電子レンジを使うことで少ない調味料でつくることができ、調味料分のカロリーや炭水化物量を抑えることができます。
また加熱時間の短縮になるので忙しいときにも簡単にかぼちゃの煮物をつくることができます。2~3人分であれば600Wで10分ほどの加熱で良いでしょう。一般的な鍋でつくるかぼちゃの煮物と違い、煮崩れしにくいのもポイントです。
かぼちゃ以外の食材を追加する
かぼちゃの煮物のカロリーや炭水化物量が気になる場合は、かぼちゃを減らして他の食材を入れることをおすすめします。こんにゃくやにんじん、きのこ類などは、カロリーや炭水化物量が少なく、かぼちゃとも合わせやすいでしょう。
これらの食材に置き換えることによってカサ増しになり、同じ重量当たりのカロリーや炭水化物量を減らすことができます。また、こんにゃくやきのこ類は弾力があり、よく噛んで食べなくてはいけないため食べ過ぎの防止にもつながります。
かぼちゃの煮物のカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
今回は、かぼちゃの煮物に含まれる栄養素やおすすめの食べ方についてご紹介しました。かぼちゃの煮物はたくさんの栄養素を含み、美容や病気の予防にもおすすめの料理です。
栄養素や食べるときのポイントを知って、日々の食事にかぼちゃの煮物を取り入れてみてはいかがでしょうか。