韓国語「オンニ」の意味とは?正しい使い方や同じ意味を表すさまざまな韓国語を解説
2023/06/23
「韓国語について知りたい」
「『オンニ』の意味は?」
「『オンニ』の正しい使い方ってあるの?」
このように、韓国ドラマなどを見ていると耳にするオンニについて疑問を持っていたり、韓国文化に興味を持っていたりするかたもいるでしょう。
本記事では、韓国語で日常的に使われる「オンニ」の意味や正しい使い方などについて紹介します。また、「オンニ」と同じ意味を表す言葉も解説しているため、韓国語を学んでいるかたにとっても役立つでしょう。
この記事を読むことで「オンニ」の使い方や使う際に気をつけるポイントのほかに、韓国に現在も根づいている文化についても知れるでしょう。
韓国について興味を持っているかたは、ぜひ本記事を参考にしてみてください。
韓国語の「オンニ」の意味とは?
韓国語の「언니(オンニ)」は日本語にすると「お姉さん」という意味です。
しかし日本語の「お姉さん」と同じ感覚で使用すると、失礼にあたってしまう場合もあるため使用する状況に気をつけましょう。
「オンニ」の使い方
オンニは、女性が年上の女性に対して親しみを込めて呼ぶときに使われます。前述したように日本語ではお姉さんという意味ですが、家族以外にも使える呼び方です。
ここからは、オンニという呼び方を使える人や適した場面について解説します。次の内容を読むことで、正しい使い方を知れるでしょう。
女性が女性に対して使う
基本的に「オンニ」という言葉を使えるのは女性だけです。日本語でのお姉さんは誰でも使える言葉ですが、韓国語は同じ意味でも性別によって使える言葉が限られます。この点は韓国語を学ぶうえで、注意するべき点でしょう。
また、話し手が女性であれば誰に対してもオンニと呼んでよいわけではなく、相手が年上の女性で親しい相手というのがポイントです。
一方で男性が年上女性に対して使う時は「ヌナ」を使います。これも親しい間柄にしかつかえませんので注意が必要です。
血の繋がった姉以外にも使える
お姉さんという意味を持つ「オンニ」ですが、相手と血縁関係がなくても使用できます。他人であっても「オンニ」と呼べるため、日本語のお姉さんとは少し違った意味になります。
韓国では年上の相手を敬うという文化が強く残っているため、1歳でも年上であれば、どんなに仲がよくても友達とは呼べません。そのため、敬意を払いつつも親しみを込めた呼び方として生まれたのが「オンニ」です。
カジュアルな店では例外がある
「オンニ」は年上の女性に対して使う言葉ですが、例外もあります。韓国の食堂やカジュアルなお店では相手の年齢関係なく「オンニ」が使われます。
女性店員を呼ぶときに「オンニ」と呼んだり、店員が女性客を「オンニ」と呼んだりと状況に応じて使い方は変わってくるでしょう。女性店員を呼ぶときに使う場合は、男性が口にするケースもあります。
「オンニ」を使う際の注意点
気をつけなければならないのが、「オンニ」を使う相手です。年上に対しての礼儀を重んじている韓国では、相手によっては「オンニ」と呼ぶと失礼にあたる場合もあります。
次に紹介する状況では、どんなに親しみを持っている相手だとしても使わないのが賢明です。相手と上手にコミュニケーションを取るためにも、正しい使い方を知っておきましょう。
仕事上では使わない
ビジネスシーンでは、どんなに親しい間柄の相手であっても「オンニ」と呼ぶのはふさわしくありません。相手から「オンニ」と呼んでと言われない限り、呼ぶのは控えましょう。
ビジネスシーンでは役職で呼んだり、「〇〇(相手の名前)先輩」と呼んだりするのが一般的です。韓国語で先輩は「선배(ソンベ)」と表記します。
出会ってすぐの人には使わない
「オンニ」は親しみがある人への呼びかけであるため、初対面の人には使わないようにしましょう。初対面の人に「オンニ」と呼んでしまうと、馴れ馴れしいと思われてしまいます。
ある程度の関係性を築けてから、より仲良くなりたいと思った年上の相手に使うのがおすすめです。しかし、芸能人などにイベントで会ったときに「オンニ」と呼ぶのは失礼にあたりません。
初対面の相手を呼ぶときには、フルネームか下の名前に「님(ニム)」や「씨(シ)」をつけて呼びましょう。
相手との年齢差に気をつける
しっかりとした決まりはありませんが、年が離れすぎている相手に対して「オンニ」と呼ぶのは注意が必要です。
親しみを込めた呼び方であるため、「オンニ」と呼ばれても喜ぶ人が多いものの、相手の考え方によっては失礼にあたることもあります。「オンニ」と呼びたいけれど迷ってしまうときは、本人に直接確認するのも良いでしょう。
明らかに年が離れている人を呼ぶときは、韓国語でお母さんを意味する「어머님(オモニム)」と呼ぶのもおすすめです。
「オンニ」以外で年上のかたに向けて使う言葉
ここからは、「オンニ」以外で年上の相手を呼ぶときに使われる言葉を紹介します。
話し手の性別や相手、環境によって同じ意味の言葉でも呼び方が変わります。関係性によって呼び方を使い分けると、韓国語の理解度もより深くなるでしょう。
人間関係を重視する韓国だからこそ、正しい呼び方を知っておくことはとても大切です。韓国語を学んでいるかたはぜひ参考にしてみてください。
女性が使う言葉
話し手が女性で、相手が年上の男性の場合は「오빠(オッパ)」を使います。このように韓国語は呼ぶ相手や、話し手の性別によって呼び方が変わります。
とても複雑ではありますが、呼び方を覚えておくと会話のなかで話し手とその相手との関係性が見えてくるでしょう。
男性が使う言葉
男性が年上の女性を呼ぶときに使う言葉が「누나(ヌナ)」です。「オンニ」と同じように、相手に対して親しみがある場合の呼び方として使われています。
また、年上の男性を呼ぶときは「형(ヒョン)」が用いられます。「ヒョン」も「オンニ」と同じように親しい間柄の年上の男性を呼ぶときに使われる言葉です。年上であることを敬いながらも、仲のよさがわかる呼び方と言えるでしょう。
「オンニ」を使った言葉とその使用方法
次に、「オンニ」が入った言葉とその使い方について解説していきます。「オンニ」は血縁者を呼ぶときに使う場合と、血縁者以外を呼ぶときに使う場合とで使い方が変わる言葉です。
「オンニ」が入った言葉とともにその使い方やハングル表記などについても詳しく解説しているため、ぜひ参考にしてみてください。
血縁者に使う言葉
お姉さんという意味を持つ「オンニ」ですが、血縁者に対しては「친언니(チンオンニ)」が使われます。「친(チン)」は日本語にすると「実の」という意味を持ちます。
「チンオンニ」は呼び方というよりは、第三者に紹介するときに使われる言葉です。いとこのお姉さんの場合は「사촌누나(サチョンオンニ)」と表現します。
相手を呼ぶときには使われることはありませんが、「チンオンニ」も「サチョンオンニも」関係性がわかりやすく表現される言葉でしょう。
血縁者以外に使う言葉
「친한언니(チナンオンニ)」はより親しいお姉さんに対して使われる言葉です。「친한(チナン)」は日本語で親しいを意味します。
また、「아는언니(アヌンオンニ)」は知り合いのお姉さんという意味で、「아는(アヌン)」は日本語で知っているという意味です。
どちらも相手を呼ぶときに使われる言葉ではなく、「チンオンニ」と同じように第三者に説明するときに使われています。
特定の人たちを表す言葉
実際に繋がりはなくてもカリスマ性のある女性を呼ぶときに、「オンニ」が使われることがあります。例えば韓国で注目されているアーティストで言いたいことを臆することなく言ってしまう女性は「센언니(センオンニ)」と呼ばれています。
また、江南で整形したようなお姉さんを「강남미인(カンナムオンニ)」と呼ぶのが流行していたこともありました。江南地域は富裕層が多く住んでいることや、整形外科も多いことから整形したような女性に対してこのような呼び方をするようになったと言われています。
「オンニ」の発音方法
正しい使い方や意味を把握したあとは、正しい発音についても知っておきましょう。「オンニ」を発音するときは1音ずつはっきり発音せず、流れるように発音するのがポイントです。
日本語で「あ」の口の形にしたまま「オ」を発音し、「ン」と「ニ」を流れるように発音しましょう。平坦に発音することで、自然なイントネーションになります。
「オンニ」の意味と正しい使い方を知ろう!
韓国の文化にふれていると、「オンニ」という言葉を耳にすることは多いでしょう。「オンニ」は、女性が年上の女性に対して親しみを込めて呼ぶときに使われている言葉です。
人間関係をよりよくするための言葉であるため、失礼のない相手や状況であれば、ぜひ使ってみてください。