「“足るを知る”ってこういうことか」収入が半分に減っても1000万円貯められた
2023/09/24
収入が半分に減っても1000万円貯めました!「足るを知る」その言葉をきっかけに、やりくりに覚醒。お金をかける基準や、頑張るのも身の丈にする、共働き夫婦の家族円満の習慣などを教えてもらいました。
<教えてくれた人>
『サンキュ!』読者 Kさん(栃木県 43歳)
夫(43歳)、長女(14歳)、二女(7歳)の4人家族。住まいは築11年の持ち家一戸建て。3年前から行政機関で週5日パート中。
◎TOTAL MONEYDATA◎
夫月収(手取り) 35万円
妻月収(手取り) 10万円
ボーナス 0円
世帯年収(手取り) 540万円
月貯蓄額 5万円
年貯蓄額 60万円
(教育費の負担が大きくなってきたため、貯蓄ペースを見直し中)
総貯蓄額 1000万円以上
収入が減って初めて「やりくりは月収の中でするもの」って、気づきました。
共働き時代、お金はあるだけ使い、足りなくなれば貯蓄を切り崩す生活をしていたKさん。しかし、夫が脱サラしたことで収入が激減。節約を試みるもうまくいかず、家庭内は険悪な状態に。二女出産を機に家計と向き合い、初めて、収入の中でやりくりする感覚を味わいました。さらに、暮らすためのお金を意識したら自然と物欲が収まり、貯蓄は1000万円に到達しました!
Kさんの1カ月の家計表
<収入>
夫月収(手取り) 35万円
妻月収(手取り) 10万円
<貯蓄>
先取り貯蓄 5万円
<支出>
住居費 8万3000円
住宅ローン7万円、固定資産税の積み立て1万3000円
水道・光熱費 1万5000円
通信費 1万円
保険料 3万5000円
夫婦終身医療保険料1万5000円、夫収入保障保険料5000円、車両保険料の積み立て1万5000円
子ども費 2万2000円
中学校1万4000円、小学校8000円
習い事代 3万5000円
塾(長女)3万円、ピアノ(二女)5000円
食費 6万円
日用品費 1万円
子どもの被服・学用品費 1万5000円
ガソリン代(車2台分) 1万5000円
レジャー・交際費 1万円
夫小遣い 3万円
妻小遣い 1万円
特別出費用の予備費 5万円
やりくりは現金管理。ある中でやる
蛇腹式のレシートホルダーを使い、やりくり費11万円を費目別に予算分け。「後払いだと油断するから私には不向き。残りの現金はこれだけ!ってひと目でわかれば、大事に使えます」。
クレカもPayもお得だけど、散財体質の私は使い過ぎてしまうので合わなかった。
Kさんが“足るを知る”までのHistory
【結婚】
共働きで、世帯月収は50万円。妻は、服や旅行に散財する日々
【長女誕生】妻が【退職】
月収が半分になってもお金の使い方は変わらない
夫が【脱サラ】
自営業になり家計が不安定に。お金のことでの夫婦喧嘩が増える
ガマンばかり&貯蓄を切り崩す日々に不満が爆発
「なんでこんなにギスギスした生活なの!?」
【二女誕生】
「あ、私が変わらなきゃ」。家族が増えて、本気で家計に向き合う覚悟が決まる
まずは
雑誌やSNS のやりくり上手さんたちがやっている「費目別予算」を立てて、月の支出額を把握
1年後
月収内でのやりくり、貯蓄に成功!「“足るを知る”ってこういうことか」と覚醒
6年後
総貯蓄額【1000万円達成。】今は教育費用の貯蓄を最優先に、やりくりに励む!
お金をかける基準は「今」か、「今じゃない」か
今春から二女が小学生になり、長女は中3の受験生に。「今はとにかく子どもたちの学費にお金をかけたい。食費や私の趣味にお金を使うのは今じゃないと思って引き締めています」。
学費、学用品費は「今」 食費、嗜好品は「今じゃない」
共働きだけど、今は自炊を頑張る
ワーママなのでごはん作りは大変。以前は割高でも生協の宅配やミールキットに頼っていたけど、今はスーパーでまとめ買い→自炊で食費を節制。無理し過ぎないルールで乗り切ってます。
「名もなきごはん」でも作ればえらい
夕食作りは疲れないよう30分で強制終了。「レシピを見て作る余裕はないから『名もなきごはん』がほとんどだけど、作るだけで自分えらいって思えるし、おいしければなんでもOK!」。
Kさんの「名もなきごはん」ルール
レタスを敷けばなんとかなる
和・洋・中はごちゃ混ぜでOK
献立は「これ安かったら、あれ作ろう」と固定
行くと余計に買っちゃうから、スーパー巡回は週2回。
献立は見切り品を買ってから考える派。「この食材ならこれ」という家族公認の鉄板メニューがあるから悩みません。「私はラクだし家族も喜ぶのでWin-Win」。
これ安かったら、あれ作ろうリスト
ひき肉→そぼろ
魚→ムニエル
豚肉→しょうが焼き
鶏肉→照り焼き
調味料だけは例外
食材は手頃な物を選ぶけど、調味料だけはちょっと高くても品質重視。長持ちするし、毎日使う物だからコスパ◎。いつもの料理もおいしさが倍増します。
大好きな皿は「今じゃない」 お金のかけどころは、時代によって変える
「好きな食器を買うことが、やりくりや暮らしの充足感につながる」と考えていた時代も。でも、学費がMAXかかる今はいったん休止。出費が落ち着いたら買い足す予定!
母の服は「今じゃない」 ユニクロの無地なら少ない服で着回せる
以前はセレクトショップなどでブランドものの服を買っていたけど、子どもの被服費がかかる今は、ユニクロやGU。「無地や水玉を選ぶのが、着回し&高見えのコツです」。
頑張るのも“身の丈”。
1人で全部抱え込まず、SNSでアドバイスをもらったり、育児と両立しやすい職場を選んだり。「身の丈以上に頑張り過ぎないのがモットーです」。
インスタでありのままを相談すれば、親身なアドバイスが返ってくる
インスタでは見栄をはらず、ありのままの家計を公開。本音や悩みを打ち明けると共感してくれる人が多く、フォロワーが次々とアドバイザーに。「先輩ママの貴重な体験談を聞けるのもうれしい」。
食費が上がって今月ピンチ!皆さんは、どう乗り切っていますか?
「食べ盛りの子どものおやつはおにぎりにする」「○○という節約レシピ本がおすすめ」など、ありがたいアドバイスが。いいと思ったらすぐマネ。
塾の夏期講習ってこんなに高いの?ぶっちゃけ、行く意味ありますか?
「やり遂げた達成感が味わえるらしいよ」「集中力がついて秋以降に活きる」など生の声が続々。10万円の価値ありと判断し、長女と相談のうえ申し込み。
長~く働くなら、目先の時給アップより職場環境の良さ
今の職場より時給が高い求人もあるけれど、平日10~16時で突発的な休みも取りやすく、小さい子がいるわが家には抜群の環境。長く続けるうちにやりがいもアップ。
貯めたいなら“自分ごほうび”はやめない
二女の習い事の送迎がある水曜日、車の中でコンビニやスーパーで購入したコーヒーで100円ちょっとの贅沢を。自分ごほうびのタイミングを決めると、1回の満足度が上がり、結果的にムダ使いが減少!
共働き夫婦×思春期姉妹でも家族円満「言葉のやりとり」習慣
母から長女へ毎日手紙を書く
長女が帰宅時にパートで不在にする夏休みなどは、毎日置き手紙を残すのが暗黙のルール。「1人で読むだろうから、長女が前向きになれる楽しい文面に♪」。
家族で交換日記をする
少し前まで続けていた交換日記。思春期の娘たちと夫をつなぐ大切な1冊でした。今は二女が夫に手紙を書くことも。「手書きの特別感が絆を深めてくれます」。
元気良過ぎだねー家族の共通ワードを持つ
飲み物をこぼすなど、誰かがうっかりミスしたときは、みんなで「元気良過ぎだねー」って声をかけ合うのが決まり。「責めずに笑いに変える魔法の言葉です」。
#今日のいいことをつぶやく
「1日の終わりに良かった出来事を思い出し、インスタのストーリーにつぶやいていたことも」。おかげで毎日「今日が最高でMAX」と思えるように!
参照:『サンキュ!』2023年10月号「あの人の人生が楽しそうなのは、暮らしの中に名言があるからでした。」より。掲載している情報は2023年8月現在のものです。撮影/林ひろし 構成/出下真紀 取材・文/平井裕子 編集/サンキュ!編集部