将来が不安でお金を上手に使えない人、自分の叶えたい目標がよくわからない人におすすめしたいのは、バケットリストを書くこと。「お金遣いには“練習”が必要」と教えてくれた畠中さんに、効果と書き方を聞きました!

<教えてくれた人>: ファイナンシャル・プランナー 畠中雅子
幅広いお金の知識と経験に基づく実践しやすいアドバイスが人気。『70歳からの人生を豊かにする お金の新常識』(...
- バケットリストは、ただの夢リストではありません。「死ぬまでに必ず叶えられるリスト」なんです!
- 誰でも!今すぐ!書いて欲しい!バケットリストの効果4
- バケットリストの書き方3
- STEP1 やりたいことを思いつくままに書き出す!
バケットリストは、ただの夢リストではありません。「死ぬまでに必ず叶えられるリスト」なんです!
バケットリストとは、英語の「kick the bucket(=死ぬ)」というスラングから派生したもの。つまり、人生が終わるまでに達成したいこと、経験したいことを書くリストです。日本語では「やりたいことリスト」と訳されることもありますが、夢リストとは少し異なります。バケットリストのすごさは、書いて満足ではなく、書いたら必ず叶えようとすること。しかも、自分にとって最高のタイミングで叶えられることです。後悔しない人生を送りたい人、本当にやりたいことだけにお金を使いたい人は、ぜひバケットリストを書いてください!
誰でも!今すぐ!書いて欲しい!バケットリストの効果4
バケットリストを書き始めた日から人生が変わります。その効果をご紹介。「まだ30代だからいつか書こう」と思わずに、今すぐ書いて!
●人生の優先順位が明確になる【大切なことに全振り】
リストを書くと、大切なことや達成したいことを整理できます。優先順位が明確になるので、自分には価値がないことにお金や時間を使わなくなるのです。
●自分が“本当に”好きなことに気づける【人生がもっと楽しくなる】
「特にやりたいことがない」という人も、リストを書くことで、自分が好きなことや幸せを感じる瞬間に気づける効果が。自分の価値観に自信が持てます!
●ベストタイミングですぐに動ける【やりたいことをあきらめない】
リストに、目標と実行する時期を書くことで万全な準備ができるから、来たるべき時に動き出せます。「もう遅い」「資金が足りない」と後悔する人生は卒業!
●稼ぐ、殖やすモチベーションが上がる【目標が具体的になる】
やみくもにお金を貯めるより、「貯めて○○をする」と目標を持って仕事や投資に取り組む方が、やる気も効率もUP。実行に移すまでの人生も有意義に!
バケットリストの書き方3
実は、バケットリストの書き方はさまざまあります。今回は、畠中さんおすすめの書き方をご紹介。自分流にアレンジしてもOKです!
STEP1 やりたいことを思いつくままに書き出す!
大きな紙やノートに、やりたいこと、買いたい物、行きたい場所を書き出します。数に上限はありません。目標は大きなことじゃなくても、立派なことじゃなくてもOKです!
●うーん、思いつかないって人はとりあえず“1つ”書けば、どんどん浮かぶかも!
目標を持つのも練習だから、焦らないで大丈夫。とりあえず1つ書けば、芋づる式で次々と思いつくことがあります!
例
□ 新しいワンピースを買う
□ ワンピースを着て、ホテルのアフタヌーンティーに行く
□ 大学時代の友人を誘うために連絡をする
●やっぱり難しい…… って人は【時代別】に区切ってみて!
今、やりたいことが思いつかないなら、ライフステージごとに区切って考えてみて。将来の自分と、暮らしの変化をイメージしよう。
パターン1 子育ての状況で区切る
子どもが小さいから一緒にできることと、子どもが自立してから楽しめることは違うはず。どの時代も楽しむことをあきらめないで☆
・子どもに手がかかる期
例
□ 子どもが好きなテーマパークのホテルに泊まる
□ キャンピングカーを借りて、家族旅行をする
・子どもに手がかからなくなる期
例
□ 友人と星野源のライブに行く
□ フルタイム勤務で働く
・子どもが巣立った後
例
□ 夫婦でハワイ旅行に行く
□ 家をリノベーションする
パターン2 自分の年齢で区切る
歳を重ねるほど、体力が落ちていくのは当たり前。挑戦するのに遅すぎることはないけど、若いうちしかできないことは先送りにしないで!
・30代
例
□ フルマラソンに出場する
□ ファイナンシャル・プランナーの資格を取る
体力があるうちにできること、行ける場所
・40代
例
□ 憧れのブランドのコートを買う
□ ルーブル美術館でモナリザを見る
歳を重ねてからできること、似合うこと
・50代
例
□ 夫婦でクルーズ旅をする
□ 保護猫を迎える
第二の人生をみすえてできること、始めたいこと
例
□ 香川県に移住する
□ コーヒー豆にこだわったカフェを開く
・60代
・70代
STEP2 目標の「実行時期」「叶えるために必要な金額」を書く
STEP1で書き出した「やりたいこと」も、実行しなければ意味がないので、実行時期(あるいは締め切り)、必要な金額、費用の捻出場所を書き加えます。自分の力で、実際に叶えるイメージが強くなります。
数字がないリストはただの夢!具体的に書けば、“必ず叶えられるリスト”に進化!
STEP3 書きながら達成時期を調整したり、優先順位をつける
実行時期や費用を書き出すと、「教育費がかかる年だから今年は難しい」「来年のほうが時間もお金も余裕がある」などに気づいて、調整が必要になることも。万全に準備できることもバケットリストを書くメリットです!
「今年は予算が足りない」と気づいたら、来年以降に見送ろう!準備するのも大切
何度も見返してモチベーションUP!
●今年のバケットリストは手帳やスマホのメモにまとめて持ち歩こう
今年のバケットリストを身近なアイテムにまとめて持ち歩き、叶えたらチェック。目標を達成できていることを実感できるから、毎日が更に充実します♪
ファイナンシャル・プランナー 畠中雅子さんが、リアルに書いているバケットリストの効果を聞いてみた!
仕事もプライベートも充実していて、「今がいちばん楽しい」と語る畠中さん。その秘訣(ひけつ)は、まさにバケットリストを書くことだそう。バケットリストの魅力を教えてもらいました。
●バケットリストのおかげで「あー、早くやればよかった」なんてぼやくおばあさんにならずに済みそうです
畠中さんがバケットリストの存在を知ったのは、ある海外映画。余命を宣告された主人公がバケットリストを作り、1つずつ叶えていく姿に心を打たれて、作成したそう。「自分で書いた目標を達成することは、この上ない幸せだと気づきました。この先も年齢やお金を言い訳にしないで、楽しみながら人生を全うしたいです」。
●目先の物に散財せず、本当に興味がある“旅行”に全振りできるように!
リストに書き並べるのは、「行きたい場所」「旅先でやりたいこと」ばかり。「私は旅が好きと気づいたら、むやみに洋服や宝飾品を買わなくなりました」。
●生きがいは“ミニチュアの展示施設”鑑賞。リストのおかげで達成速度が爆上がり
人生の目標は、世界中のミニチュア関連の展示施設を観覧すること。リストに実行時期、費用、捻出場所を書いており、現在416カ所の観覧を達成中。
●目標のために行動すると“新たな目標”がどんどん見つかる!
旅先のことを調べたり、現地を訪れたりすると、今まで知らなかった景色や文化などに出会えることも。「次はあそこに行こう」と、目標を書き足していくのもリストの醍醐味(だいごみ)。
Q 「叶えたリスト」って何ですか?
「生きたお金遣いができた証」眺めるだけで、幸福度が上がるリストです!
達成した目標をまとめたリスト。「こんなに頑張ってきたんだ」と、自分のやりくり力とお金遣いに自信を持てるし、次の目標に向かうモチベーションにもなります。
<教えてくれた人>
ファイナンシャル・プランナー 畠中雅子さん
40代でバケットリストに出会い、すぐに自身も書き始める。忙しくても目標を次々と叶えられるリストに感動し、各所でその魅力を伝承中。
参照:『サンキュ!』2025年3月号「人生を100倍豊かにする賢いお金の使い方」より。掲載している情報は2025年1月現在のものです。監修・撮影/畠中雅子 構成・文/出下真紀 編集/サンキュ!編集部