10月から3,000品目以上が値上げ! 家計を守るために今するべきことは?【節約の専門家が解説】

2025/09/08

2025年10月の食品値上げ予定品目数は、2025年4月以来の3,000品目超えとなる見込みで、またもや値上げラッシュとなる見通しとのこと(※1)。そこで、家計を守るために大規模値上げの前にしておくべきことについて、節約アドバイザーの丸山晴美さんにお聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年8月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「10月の値上げ対策」!

まずは嗜好品の買い方を振り返り、節約ポイントを探す

毎年4月と10月は、値上げされる品数が一番多いと言われているタイミング。特に10月は、飲料やお菓子、冷凍食品、調味料など、食費にダイレクトに影響する値上がりが多い傾向があります。

そのダメージをできるだけ抑えて家計を守るには、値上げ前に何をするべきかを考え、行動することが大切です。今回はそのポイントをご紹介します。

まず、嗜好品が多い家庭は、どうしても食費が膨らみがちです。例えば、値上げ前だからとお酒を箱買いしていると、お酒が家にあるのが普通になってしまい、なくなったら値上げ後もまた箱買いしてしまうなどエスカレートしやすいもの。

加えて、子どもの清涼飲料水や自分用のスイーツなども日常的に買っていると、食費はどうしても膨らんでいきます。

本当に買わないといけないものなのかを値上げ前の今、改めて考え、日々の習慣的な嗜好品はできるだけ抑える、もしくは節約する方向に切り替えるようにしましょう。

無理のない範囲で「加工品に頼り過ぎない仕組み」をつくる

食材は基本的に、加工度合いが高くなればなるほど、また、包装資材が増えれば増えるほど、値上がりする可能性が高くなります。そういうものを多く使っている人は、代わりの方法や食材がないかが、10月までに考えておきたい点です。

例えば、でき上がったお菓子を買うのではなく、ホットケーキミックスや米粉など手ごろな粉を使ってお菓子を焼く。冷凍野菜を買うのではなく、旬の野菜を買って自分で冷凍する。味付け肉を買うのではなく、肉を大容量で安く買い、下味冷凍するなり小分け冷凍するなり冷凍貯金をしておく、など。

とはいえ、全部を手づくりしようとすると大変ですし、ストレスを抱えることになります。いきなりそうするのではなく、どこまでなら手づくりができるか、自分なりの「加工品に頼り過ぎない仕組み」をつくることが大切です。

値上げはこの10月で終わりではなく、まだ来年以降も続くでしょう。早めに加工品に頼り過ぎない仕組みをつくっておけば、今年10月だけでなく、それ以降の値上げの際にも対応するテクとして機能するはずです。

アプリやプライベートブランドなどを活用して買い方にも工夫を

買い方も、まだ工夫することができます。値上がりしたといっても、地域やお店によってはまだまだ安く買えることがあるからです。

私の場合「何としても安く買いたい!」と思う時は、ドン・キホーテで電子マネーサービス「majica(マジカ)」を利用します。majicaアプリをダウンロードして会員登録を行っておくと、「マジ価格」という激安価格で商品を購入できるのです。

他にも定期的に出るクーポンの中には、ドラッグストアで買うよりも安く買える日用品もあるため、定期的にチェックしつつ家のストックを考えながら買い足しています。

また、スーパーなどのプライベートブランドも、値上がりしているとはいえ、ナショナルブランドの商品に比べるとまだまだお手ごろ価格。一般的にプライベートブランドの商品は、その企業を代表する商品なので、ある程度名の知られたメーカーでつくられたしっかりした商品が多いのも安心な点です。

ただし、中には値段を抑える代わりに味が良くなかったり、量を減らしている場合もあるので、値段だけでなく内容量や素材などもしっかりチェックしましょう。

レシートチェックで、今までの自分の買い方を見直してみよう

2025年の夏も猛暑となっていて、秋以降の野菜などの値段が心配です。だからこそ、10月の値上がり前のタイミングでレシートチェックをしておくことも大切なポイントです。

買い物をしたら必ずレシートを受け取り、帰宅後、レシートを見ながら買ったものをひとつひとつチェックし、以下の基準で印をつけてみましょう。

○=必要だったもの、納得できる値段で買った必要品
△=時期や工夫次第でもう少し安く買えた商品、家にストックがあった食品や消耗品など
×=衝動買いなどしたけど実は必要なかった商品、使い切れなかった商品

毎日行うのが大変な場合は、レシートを集めておいて週末に1週間分をチェックしたり、月末に1カ月分を確認したりするなど、自分がやりやすい方法でやってみてください。

値上げされやすいものは、レシート診断で×や△がつくものに多くあります。そういったところをこのタイミングでもう1回見直して、買わないようにしたり買い方を工夫したりすると、効果的な節約につながります。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行っている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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