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知らないと損!19年10月から「住宅」に関するお金の制度が変わる!

2019/08/30

19年10月から消費税が上がります。消費税が上がれば支出が増えるため、「出費が大きいもの」に関しては、国が減税や給付金などの対策を講じていることを知ってますか?また、消費税アップと同タイミングで行われる税制変更もあります。私たちが知っておくべき変更ポイントを、節約アドバイザーの丸山晴美さんに教えてもらいました。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「10月から変わる制度&税」!

消費税アップ後は「住宅」に関する優遇措置がいろいろ

「出費が大きいもの」の代表といえば、やはり「住宅」です。「住宅」は数千万円単位の買い物になりますので、消費税が2%違えばその負担も大きくなります。そこで、消費増税対策として、住宅関連の減税措置や給付金制度が始まっています。
私たちにとってお得な情報なので、正しく理解して、賢く活用しましょう。

「住宅」の消費税率が決まるのは契約時?それとも入居時?

まず、「住宅」にも消費税がかからない売買があることを知っておきましょう。
不動産会社が仲介する中古住宅など、売主が個人の場合は消費税がかかりません。ただし、不動産会社が販売する「住宅」には消費税がかかります。
また、土地の売買にも消費税はかかりません。土地と建物がセットで販売されている場合は、土地の分を差し引いて建物部分にのみ消費税がかかります。

住宅購入の場合、消費税は原則、引き渡し時期によって適用税率が決まります。引き渡し日が19年9月30日までであれば8%、10月1日以降は10%です。
ちなみに、注文住宅などはその日までに引き渡しができない場合もあるため、工事請負契約を19年3月31日までに締結したものは、引き渡しが19年9月30日を過ぎて引き渡しがされても、消費税は8%です。

10月以降の購入分は「住宅ローン減税」の控除期間が3年延長

「住宅ローン減税(住宅ローン控除)」は、「住宅」のためのローン残高に応じて、所得税もしくは住民税が控除される制度です。「毎年末の住宅ローン残高」または「住宅の取得対価」のうち、いずれか少ないほうの金額の1%が、10年間にわたり所得税の額から控除されます。所得税から控除しきれない場合には、住民税からも一部控除されます。

今回、変更となったのは、控除を受けられる期間です。
19年10月1日から20年12月31日までに入居した分については、「住宅ローン減税」の控除期間が、現在の10年から13年へと3年間延長されます。11年目から13年目の3年間は建物価格の2%を、3年かけて所得税などから控除されます。

「住宅ローン減税」は、新築住宅だけでなく中古住宅も対象です。また、増築やリフォームなどでも工事費が100万円以上の場合は対象です。ただし、省エネやバリアフリーなどの工事の場合は、別のリフォーム減税(特定増改築等住宅借入金等特別控除)のほうが有利な場合があるので、よく確認しましょう。
申請は住宅ローンを借り入れる者が個人単位で申請します。世帯単位ではない点に注意しましょう。

控除対象や控除額など、詳しい内容は「国土交通省 すまい給付金」サイト内の「住宅ローン減税制度の概要」ページなどをご参照ください。

「すまい給付金」の給付対象&給付額も拡大

「住宅ローン減税」は支払っている所得税などから控除する仕組みなので、収入が低いほどその効果が小さくなってしまいます。そういうかたに対して、消費税アップによる負担の軽減を図る制度が「すまい給付金」です。

「すまい給付金」は自分が住むための「住宅」の取得に際して給付金が支払われる制度で、収入によって給付額が変わります。消費税8%時には、年収目安510万円以下のかたを対象に、最大30万円が給付されます。これが消費税10%時には、給付対象枠と給付額が拡大され、年収目安775万円以下のかたを対象に、最大50万円が給付されます。

対象となるのは21年12月までに引き渡され入居が完了した住宅で、新築住宅だけではなく中古住宅も含まれます。ただし、中古住宅の場合は指定の検査を受けるなど、住宅の品質や耐震性などが確認できることが条件です。
申請方法は「住宅ローン減税」と同じく個人単位で申請します。

消費税8%の場合の給付基礎額

消費税10%の場合の給付基礎額

※1 いわゆる政令指定都市および神奈川県は、ほかの地域と都道府県民税の税率が異なるため、所得割額のみ上表と異なります。詳しくは「すまい給付金」のホームページなどをご確認ください。
※ 現金取得者の収入額(目安)の上限650万円に相当する所得割額は13.30万円です。
※ 夫婦(妻は収入なし)および中学生以下の子どもが2人のモデル世帯において住宅取得する場合の夫の収入額の目安です。

出典:「国土交通省 住宅関連税制とすまい給付金」のパンフレット

なお、Webサイト「国土交通省 すまい給付金」のなかに、自分がもらえる給付金額をすぐに計算できる「すまい給付金シミュレーション」があるので、これから住宅購入を予定している人はチェックしてみるといいでしょう。

「住宅エコポイント制度」が「次世代住宅ポイント」になって復活

グリーンエコハウスの環境の背景
BrianAJackson/gettyimages

家を建てる人にお得なポイントがつく「住宅エコポイント制度」は、10〜14年に実施されたものです。それが今回「次世代住宅ポイント」という名称で復活しました。

「次世代住宅ポイント」は消費税10%が適用される一定の省エネ性能、耐震性能、バリアフリー性能などを満たす「住宅」や、家事負担の軽減に役立つ「住宅」の新築やリフォームをした人に対し、さまざまな商品と交換できるポイントを発行する制度です。
対象となる家は以下の条件で、持ち家の新築とリフォーム、貸家のリフォームで、貸家の新築は対象ではないので注意しましょう。

<注文住宅>19年4月~20年3月に請負契約・着工し、19年10月以降に引き渡されたもの
<分譲住宅>18年12月~21日〜20年3月に請負契約・着工し、19年10月以降に引き渡されたもの

新築住宅は最大35万円相当、リフォームは最大30万円相当のポイントが付与されます。若者・子育て世帯によるリフォームや、一定の既存住宅の購入に伴うリフォームの場合、上限は45万ポイントになります(若者世帯とは40歳未満の世帯、子育て世帯とは18歳未満の子を有する世帯)。

発行されたポイントは、家電やインテリア、日用品、食料品、ベビー・キッズ用品など、さまざまな商品と交換できます。具体的な商品は、Webサイト「次世代住宅ポイント」の「交換商品の検索」にて探すことができます。
申請のタイミングは工事完了前や後、分譲の予約のときなどいくつかあり、それによって手続きが異なりますのでよく確認しましょう。

「住宅取得等資金贈与の非課税」枠は1200万円から3000万円に

親兄弟を含め、人から財産をもらう場合は贈与税がかかります(1年間の合計額が110万円以内ならば贈与税はかかりません)。
ただし、住宅取得のための資金を親や祖父母などからもらう「住宅資金贈与」の場合は、一定額が非課税になる「住宅取得等資金贈与の非課税制度」があります。消費税8%時の「住宅」は最大非課税枠が1,200万円ですが、消費税10%で購入する場合は最大3,000万円まで拡充されます。

この制度が適用されるのは、以下の条件を満たすかたです。
・ 21年12月までに取得などにかかる契約を締結した「住宅」
・ 受贈者が贈与者の直系卑属であること、20歳以上、合計所得金額が2,000万円以下であること
・ 自ら居住するための住宅(贈与年の翌年3月15日までに入居)、床面積が50㎡以上240㎡以下

非課税の限度額

※1 一定の耐震性能、省エネ性能またはバリアフリー性能を有する「住宅」
※2 消費税8%の適用を受けて「住宅」を購入等したかたのほか、個人間売買で中古住宅を購入したかた

出典:「国土交通省 住宅関連税制とすまい給付金」のパンフレット

住宅は優遇措置があるからと購入を急がず、景気状況をよく見て

すでに住宅購入やリフォームを予定しているかたは、ご紹介した優遇制度や給付金を上手に活用しましょう。でも、まだ予定していないかたは、今が住宅の買いどきというわけではないので焦る必要はありません。

今後、景気が悪くなって不動産を手放す人が増えれば、それだけ物件価格は安くなる場合がほとんどです。また23年には空き家率が増えるとの予測も出ていますので、エリアによっては価格が大きく下がることも期待できます。優遇措置があるうちにと購入を急ぐ必要はなく、不動産価格の動きなどの景気状況をよく見て買う時期を選びましょう。

また、「次世代住宅ポイント」のように、今後はエコの視点で考えることが、お得や節約につながることが多くなるのかもしれませんね。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳のときに節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身のまわりの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「定年後に必要なお金『新・基本のキ』」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

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