貯められなかった「元ダメ子さん」が貯まるようになった5つのポイント
2021/04/20
どうせ私は貯められない人間だから……と思っていませんか?あきらめるのは、ちょっと早いかも。貯められない人でも、ポイントさえ押さえれば貯められるようになるとか。
全国の主婦を取材して、お金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが、そのポイントを解説します。
子どもが生まれてマジヤバイ!と危機感を持つこと
お金を貯めている人の中には、もともとお金をあまり使わない倹約家の人もいますが、以前は浪費家だったという人も少なくありません。
むしろお金を貯めることに無関心で、あればあるだけ使っていた人のほうが、何かのきっかけで“貯められる人”に激変のです。つまり、きっかけさえあれば、今は貯められない人でも貯まるようになるということ。
そのきっかけでよくあるのが「子どもの誕生」。夫婦2人暮らしで、しかも共働きだと、毎月の給料を使い果たしても「稼いでいるから、まあ、なんとかなる」くらいに考えるものです。しかし、子どもが生まれるとなると「この子の将来のために」という親心がわくことに。
「今のようなお金の使い方をしていたら、いつまで経っても貯金ができない。子どもの教育費が貯められない!」という危機感を持つことが、お金と真剣に向き合う大きなきっかけになります。
何にお金を使っているのか、現状を知ること
「これといったムダ使いはしていないのに、いつの間にかお金がなくなる」というのは、貯まらない人の“あるある”です。
お金が勝手に財布から出ていくことはないので、自分が何かに使っているはず。何にいくら使っているかを把握することは、お金を貯めるためのはじめの一歩です。
それには支出を記録する=「家計簿」が役立ちます。1カ月でもいいので、家計簿をつけて支出を確認してみましょう。
住宅ローン(家賃)、水道光熱費、スマホ代、保険料……など毎月決まって出ていくお金=「固定費」だけでも、結構な金額になることがわかります。買い物などで使えるお金は、これらの固定費を引いた分だけ。意外と少ないことも判明するはずです。
何にお金を使っているかがわかってこそ、支出の削りどころも見えてきます。
先取り貯蓄を始めて「貯まる仕組み」をつくること
お金を貯めている人の貯め方の定番が「先取り貯蓄」。給料日に毎月決まった金額を先取りで貯金する方法です。自動入金システムや積立定期預金などを利用して、自動的&強制的に貯金できるようにすると手間がかかりません。
「先取りで貯金すると、途中で足りなくなるかも」と不安に思う人は、最初は金額を少なめにしてスタート。先取り貯蓄分は最初からなかったものとしてやりくりします。
「あればあるだけ使っていた」人は、意外となければないでやっていけるものです。貯蓄分を先に確保しているので、残りの分は全部使っても、貯蓄は毎月、確実に増えていきます。これが「貯まる仕組み」です。
肝心なのは蓄積分と生活費を分けること。生活費が余った分を貯蓄にしていると、貯まっているのか、いないのかがあいまいになりがちです。貯蓄分をしっかり分けて、残高が「右肩上がり」になる通帳をつくると、貯まる楽しさが実感できます。
年間で出ていくお金を把握すること
月々の支出は管理できても、自動車税、固定資産税、帰省費用、大型休暇のレジャー費、家族の記念日など、毎月の給料ではまかなえない大きな支出があります。これが、家計を赤字にする元凶です。
大きな支出があるたびに貯蓄から捻出していては、増えたり減ったりで「右肩上がり」にはなりません。そこで、年間で出ていくお金をリストアップして予算立てします。
先取り貯蓄を「手をつけない貯金」と「年間で使う貯金」に分けるのも手です。ボーナスから予算取りしてもOK。大事なことは、出ていくお金を事前に把握して、予算のメドを立てておくことです。
そのときになって「貯金を下ろす」のではなく、想定内の支出にします。お金を管理すれば、お金に振り回されることがなくなります。
お金の勉強を始めること
お金を貯めることに慣れてきたら、お金のことに関心を持つようになるはず。どうしたら効率的にムダを省いて、貯蓄を順調に増やすことができるか?そう考えたら、お金の勉強をするチャンス。
「お金のことはむずかしい」とか「数字は苦手」と思い込まずに、トライしてみましょう。むずかしい本を読まなくても、今どきはYouTubeなどの動画でわかりやすく解説しているものもあります。
お金のことがわかると、貯めることがもっと楽しくなるはずです。
まとめ
今は貯金0円でも、貯めるポイントさえ押さえれば、貯まる可能性は無限大にあります。いったん貯まる軌道に乗れば、貯めることが楽しくなって貯蓄が順調に増えていくはずです。最初の一歩を踏み出してみてください。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。