彼女の財布からクレジットカードを選ぶ女性の手のトリミングショットビュー。

クレジットカードは◯枚持つのが正解!お金の専門家が解説するクレカの正しい見直し術

2021/05/29

あなたはお財布に何枚のクレジットカードを入れていますか?そのカードは全部活用できていますか?
クレジットカードを有効利用するには、つくって終わりではなく、定期的にカードの見直しをすることが大切です。節約アドバイザーの丸山晴美さんに、今必要な見直しポイントをお聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年5月時点の取材情報を元にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「クレカの見直し」!

クレジットカードを「3枚上持っている」が半数以上

クレジットカードは何枚持つのがベストなのでしょう?
リサーチ会社のマイボイスコムが2021年1月に行った調査(回答者数10,046名)によると、クレジットカードを持っている人は全体の9割弱。そのうち、3枚以上持っている人が53.8%と過半数を占めました。
ちなみに、所有しているカードは「楽天カード」が55.8%、「イオンカード」が32.7%、「JCBカード」が27.2%、「セゾンカード」と「Yahoo!カード」が各2割強、「三井住友VISAカード」が18.1%でした(複数回答)。

たしかにクレジットカードが1枚だけの場合、紛失した際、再発行をするまでの間はクレジットカード決済ができなくなるなど、生活に支障が出る場合があります。少なくともあと1枚、メインとサブの2枚は持つようにしましょう。

かといって、カードによっては年会費がかかるものもあり、たくさん持っているとムダな出費を抱えることになります。いくつものカードを使っているとポイントがバラけて貯まってしまい、結果的に使いどころがないまま期限切れになるパターンにも陥りがちです。2枚以上3枚までに絞るのが、効率的にポイントも貯まってベストでしょう。
会員証とセットになっているクレジットカードなど、すぐに解約しにくいものはふだんは持ち歩かず、利用するときだけお財布に入れるようにするとよいでしょう。

今はステイタスカードも見直すタイミング

クレジットカードには、ゴールドカードやプラチナカードなど、いわゆる「ステイタスカード」と言われるものもあります。空港ラウンジが使えたり、優待特典が充実していたりと、支払いに使うだけではない多彩なサービスがついているのが魅力です。

しかし今、景気の悪化などの影響により、これらステイタスカードのサービスが調整されるケースが出てきています。一部の特典がなくなったり、付与されるポイントの還元率が低くなったりしているのです。

ステイタスカードの年会費は数千円から数万円、なかには10万円以上にもなるものもあり、使い方によっては付帯サービスで元が取れることもあります。自分はその会員費を払うだけの恩恵を受けているか、本当にそのカードじゃないとダメなのか、今一度見直してみることが必要です。

「レジ圧」問題など、クレジットカードを持たない選択はNG

「だったらいっそ、クレジットカードを持たなければいいのでは?」と思う人もいるでしょう。前出の調査結果でも、1割以上の人がクレジットカードを持っていません。
しかし「持たない」選択は、持ちすぎるよりもさらにおすすめできません。

現金オンリーの生活は、現金が手元になくなると支払いが一切できません。ATMでおろすにも、時間によっては手数料が取られます。ポイントもつかないなど、キャッシュレス化が進む今ではデメリットが多いのです。

さらに最近、問題視されているのが「レジ圧(あつ)」です。
「レジ圧」とは、レジで決済するのに時間がかかり、後ろに並んでいる客から無言の圧力を感じること。現金のやりとりは決済に時間がかかりますし、エコバッグに自分で商品を入れる時間も考えると、レジ圧がかかる可能性は大。
その点、クレジットカードは現金より決済時間が少なくすむので、レジ圧対策にもなるというわけです。

盗難リスク軽減や付帯保険など、クレカのメリットをしっかり活用して

クレジットカードを持つメリットはほかにもあります。
第1に「盗難リスク」を軽減できるところ。現金は常に紛失や盗難の危険性があり、気をつけていても「ついうっかり」が起こるものです。

クレジットカードも紛失や盗難の可能性はありますが、落としたらカードの利用を止めれば使われることはありません。万一、第三者に不正利用されても、所定の期限内に手続きをすれば、クレジット会社が不正利用された分を全額補償してくれます。
私も昔、不正利用された経験があるのですが、クレジット会社が全額補償してくれました。このシステムがあるとないのとでは大きな差があると実感しています。

また、クレジットカードの申し込み、利用状況などは、利用しているクレジットカード会社だけではなく、個人信用情報機関で保管されます。クレジットカードを大きなトラブルなく使っていると、それがポジティブなクレジットヒストリー(信用履歴)となり、社会的信用につながるのです。
実際、クレジットカード利用状況が良好で、社会的にも信用のある職業に就いているなど一定の条件を満たしている場合には、住宅ローンや自動車ローンを組む際に、低金利でローンを組むことができるケースもあるほどです。

そのほか、クレジットカードには国内や国外の旅行傷害保険や、カードで購入した商品を補償するショッピング保険など、さまざまな付帯保険もついています。特典や優待サービスなどもあり、クレジットカードを持つメリットは少なくありません。

これらメリットは、利用者が申請しないと使えない場合がほとんど。自分のクレジットカードのメリットを把握し、利用できるときはしっかり利用しましょう。
クレジットカードをまだ持っていない人はつくり、たくさんつくってしまった人はこの機会にリストラして、より上手に、お得にクレジットカードとつき合ってくださいね。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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