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家計簿って本当に必要? 家計簿をつける人とつけない人の違いを、お金の専門家が解説

2022/02/08

家計簿、つけていますか?「毎日買い物を記録するなんて面倒くさい」「忙しくて家計簿まで手が回らない!」という人も少なくないでしょう。
そもそも、家計簿って本当に必要なのでしょうか?家計簿をつけることで、何が変わるのでしょう?今さら聞けない「家計簿をつける意味」について、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年1月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「家計簿って必要?」!

多くの家計を診断して実感する「家計簿がもたらす効果」とは

私はこれまで多くの家庭の家計診断をしてきましたが、「お金が貯まっている家庭はほぼ家計簿をつけている」というのを実感しています。

家計簿をつけると、光熱費や教育費に毎月いくら必要で、月に使えるお金がどのくらいなのかが具体的にわかります。すると、買うものの優先順位を決められますし、ムダな買い物も減ります。自分の家のお金の流れが把握できるので、節約ややりくりが上手になっていくのです。

一方、家計簿をつけず、どんぶり勘定で生活している家庭は、実際にどのぐらい生活費がかかり、どれだけ浮いていのるか、かかった生活費は前月とどのくらい違うのかなど、具体的な数字が見えていないケースがほとんど。何を買ったかも詳しく把握できないので、ムダ買いもなかなかなくなりません。

月々のお金の流れが見えなければ、1年後、3年後といった中長期に必要なお金、つまり「貯蓄」も上手にはなりません。逆に言えば、家計簿で毎月のお金をしっかり把握することで、貯蓄力がアップしていくのです。

家計簿をつけ慣れていない人ほど、項目が少ないシンプルな家計簿を選んで

今年こそは貯められるようになりたい!と思うのであれば、家計簿にトライすることをおすすめします。とはいえ、どんな家計簿でもよいわけではありません。これから家計簿をつける人や、今の家計簿を活用できていないと感じる人は、まずは自分に合った家計簿を選ぶことから始めましょう。

基本は好みで選んでよいのですが、大事にしてほしいのは「自分にとってお金の流れがわかりやすいかどうか」です。紙の家計簿なら、1カ月の収入に対し、貯蓄がいくらできて公共料金はいくら支払い、食費はいくらかかったなどの具体的なことが、見開きで分かるページがあると便利です。

さらに、1カ月や1年のまとめページがあることも重要。それを書き入れて振り返ることで、より長期的なスパンでお金の流れを考えられるようになります。

家計簿の中には費目を細分化しているタイプもありますが、細かく分けすぎると家計簿をつけることが面倒になったり、予算配分のバランスが見えにくくなります。家計簿をつけ慣れていない人ほど、自分で費目も決められるような融通のきくシンプルな家計簿がおすすめです。

私も家計簿をつけていますが、現在は「食費」「それ以外の生活費」「予備費」の3項目のみという、とてもシンプルなスタイルです。ただし、食費と生活費は、1カ月を5週に分け、それぞれ1週間ごとの予算を決めて、その中でしっかりやりくりします。

予備費は食費で足が出た部分を補ったり、急な出費に対応したりするもので、月2万円程度。使わずに残った場合は全部貯蓄に回したり、家族で食事に行ったりと、メリハリのある使い方をしています。

大事なのは、予算を立て、その中でやりくりする習慣を身につけること。とはいえ、家計簿が負担になっては続けられません。初めて家計簿をつける人は、まずは夜に、その日に買ったもののレシートを5分間見直すことから始めるのもいいでしょう。

それによって普段の買い物を振り返る習慣をつけ、慣れてきたら、つけやすい家計簿にトライしてみましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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