教育費の概念。

イマ減らしやすい「3つの費用」とは?節約のプロが解説する家計の見直しポイント

2022/03/26

新生活がスタートする春は、家計のお金の流れも大きく変わるタイミング。「この時期に家計を見直すことで、無理なく減らせる支出がいくつかあります」と、節約アドバイザーの丸山晴美さんは指摘します。新年度に減らせる3つの費用について聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年3月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「新年度に減らせる費用」!

新年度に減らせる費用1:塾や習い事のお金

新生活に向けて見直したいのは、第1に塾や習い事の費用です。

特に小学校から中学校、中学校から高校へ進学すると、勉強内容も生活スケジュールも変わります。これまでと同じ塾や習い事が新年度以降も必要か、通い続けることができるかなど、子どもとも相談して見直しましょう。状況によっては、これらの費用を大きく減らすことが可能です。

逆に、受験に備えて塾や習い事を増やしたい場合は、増える分の費用をどこから捻出するかを考えること。食費を減らしてその分を回す、固定費を見直すなど、調整ポイントを見つけて準備しましょう。

その際、受験対策費用だけではなく、その先にかかるお金もしっかり準備をしておく必要があります。複数の学校を受験する場合、受験料×学校数分の費用がかかります。私立の場合、1校につき1万5,000円~3万円なので、複数の学校を受験するとそれだけで大きな出費になります。

また、第1志望以外の、滑り止めの学校へ支払う入学金や授業料が必要になる場合もあります。学校によっては返還してくれない場合もありますので、事前に確認しましょう。

ほかにも浪人する場合はその費用など、進学は予想外の出費も多いもの。これらの出費もある程度見越したうえで、貯蓄をしておくことが大切です。

新年度に減らせる費用2:スマホの通信費

次に見直したいのが通信費です。
わが家も子どもがこの春から中学生になるので、年明けからスマホを持たせました。ただ、私が加入している大手キャリアに普通に契約すると、単純計算で通信費が2倍かかることになります。

そこで、子どものスマホだけ「月のデータ使用料が1ギガ未満は料金が0円」という格安プランに加入。連絡はLINEのアプリを使っているので、通話料もかかりません。さらに、息子と私とで1ギガ未満に収まる使い方を調べて工夫しているので、今のところ通信料は0円に収まっています。

大人の場合、さすがに0円に抑えるのはむずかしいですが、今は月額1,000円前後という格安スマホのプランも多くあります。現在、家族がそれぞれ大手キャリアに加入しているなら、この春から全員格安スマホにするという手もあり。

たとえば、家族4人が大手キャリアで月に計3万円の通信費がかかっていたとしたら、格安スマホにすることで1人1,000円前後、計4,000円あまりに!なんと、毎月2万6,000円もの節約ができます。

新年度に減らせる費用3:生命保険の死亡保障

死亡保障は、親が何らかの理由で死亡したときに、遺された子どもなど家族に対して支払われる保険です。死亡時だけでなく、所定の高度障害になった際にも保険金が支払われます。

子どもが小さくてまだ自活できないうちは、死亡保障を手厚くして、万が一に備える必要があります。でも、高校生ともなればアルバイトで収入を得ることが可能に。死亡保障の額を減らしても、大きな問題が起こることはあまりありません。

死亡保障は残された遺族のためという意味のほかに、「自分の葬式代」という意味もありますが、現代は葬式を小規模に行う人が増えています。その意味でも、保障額を縮小することは可能と言えます。

ただし、素人が自己判断で変更すると、必要な保障までなくすなど失敗する可能性が大。必ずプロに見てもらいましょう。その際は、現在加入している保険の担当者ではなく、街の保険相談窓口など第三者がおすすめです。

「支出を減らす」のではなく「収入を増やす」ことも検討を

上記のほかに、動画配信などのサブスク系サービスも、本当に必要か見直すとよいでしょう。
逆に、子どもが成長するほどに高くなるおこづかいなど、新年度から増えるお金というのも必ずあります。

新年度から減らせる金額だけでなく、増える金額もチェックし、増えるお金が多い場合は何かを節約するかなど、家計のバランスを取ることが大切です。
子どもが大きくなれば、自分が働きに行くことも可能になります。そうすれば、「何かを減らす」のでなく「収入を増やす」方法で家計のバランスを取ることが可能になります。

今は節約したほうがいいのか、働いたほうがいいのか、両方なのか。新年度を前に家計を見直しながら、家族に最適な家計プランを考えてみましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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