【管理栄養士監修】気になる「ハヤシライス」のカロリーや炭水化物量とは?食べる際に押さえるべきポイントを紹介
2022/07/17
この記事では「ハヤシライス」のカロリーについて解説していきます。また、ダイエット中などカロリーがとくに気になるときに取り入れたい食べ方などについてもご紹介します。
なお、文中のカロリー値は文末に載せた参考データを元にしています(一部、参考データを元に独自計算をしている場合もあります)。
ハヤシライスを食べると太りやすい?
牛肉やたまねぎなどの具材をデミグラスソースやトマトといっしょに煮込み、ご飯にかけて食べるハヤシライスは、老若男女問わず人気の定番料理です。ハッシュドビーフとも呼ばれ、甘味と酸味のある味わいが特徴となっています。
そんなハヤシライスはカロリーや糖質が多くなりがちな料理で、食べ方に気をつけないと太る原因になってしまうでしょう。
今回は、ハヤシライスに含まれるカロリーや食べ方のポイントなどをご紹介します。
ハヤシライス1食分のカロリー
ハヤシライスのカロリーは、1食分(656.1g)で1,077kcalです。カレーライスは1食分(676.3g)で859kcalであるため、ハヤシライスの方がカロリーが200kcal以上も高くなっています。
これはハヤシライスをつくる際に、脂質を多く含んだデミグラスソースやバターを多く使うことが、高カロリーの理由として考えられるでしょう。
ハヤシライスの炭水化物量は?
ハヤシライス1食分(656.1g)の炭水化物量は122.1gで、そのうち食物繊維を差し引いた糖質は117.44gになっています。
ハヤシライスに使われるご飯260gあたりの炭水化物量は96.46gあるため、ハヤシライスの炭水化物量のほとんどは、ご飯が占めていることになります。
ハヤシライスを食べることで期待できる効果
カロリーや炭水化物量が多いハヤシライスですが、体にとって必要な栄養素も含まれています。ここでは、ハヤシライスを食べることで期待できる効果についてご説明します。
体力を維持できる
ハヤシライスに使われている牛肉にはたんぱく質が豊富に含まれています。たんぱく質は筋肉や臓器、皮膚、爪、髪の毛など体を構成するために必要不可欠な栄養素です。また、ホルモンや酵素などの構成成分でもあり、生命の維持に必要な体の機能調整も行っています。
たんぱく質を摂取することで、生命の維持や体を動かすためのエネルギー源として利用され筋肉量の維持などに繋がります。ハヤシライスには1食分に必要なタンパク質がほぼ含まれていることから、食べることで体力の維持に役立つといえるでしょう。
抗酸化作用がある
トマトには「リコピン」という抗酸化物質が含まれていることをご存知でしょうか。抗酸化物質とは老化や動脈硬化、ガン、免疫機能低下などの原因となる活性酸素を取り除き、体の酸化を抑制してくれる物質のことです。
ハヤシライスにはケチャップやトマトジュース、トマトピューレなどのトマト加工品が使われており、それらには生食用のトマトに比べるとリコピンの量が2~3倍多く含まれているといわれています。
トマトが使われているハヤシライスを食べることにより、強い抗酸化作用で体の老化や生活習慣病を防ぐ効果が期待できるといえるでしょう。
抵抗力が強くなる
ハヤシライスに使われているトマトには、β-カロテンも多く含まれています。β-カロテンには抗酸化作用があるほか、体内でビタミンAに変換されて体の抵抗力を強める働きがあります。
また、生のトマトよりもトマト加工品の方が、β-カロテンの吸収率が高いといわれているため、ハヤシライスを食べることで体の抵抗力を強くする効果が期待できるといえます。
ハヤシライスを食べるときのポイント
ハヤシライスを食べることでさまざまな効果が期待できることがわかりましたが、カロリーや炭水化物量を気にして積極的に食べることを避けてしまうかたもいるでしょう。
ここからは、そんなかたにおすすめの食べ方をご紹介します。
ご飯をアレンジする
ご飯をアレンジすることで、カロリーや炭水化物量を減らすことができます。おすすめのアレンジ方法はカリフラワーライスの使用です。
カリフラワーをお米くらいの大きさに刻んで加熱したカリフラワーライスは、見た目はご飯とそっくりなのに糖質はご飯の約1/16、カロリーは約1/6と大幅に低いことが特徴です。
とはいえ、味はカリフラワーのままでお米特有の粘りなどもないため、カリフラワーライス100%にするよりもご飯を減らし、そのぶんカリフラワーライスを混ぜて食べると食べやすくすることができるでしょう。
お肉の種類を工夫する
牛肉を使ってつくる場合、お肉の種類を工夫することもおすすめのポイントです。脂質が多く含まれる肩ロース肉と脂質が少ないもも肉では、同じ牛肉でも肩ロースの方がカロリーは1.3倍も多くなります。
カロリーを抑えたい場合は、脂肪が少ないもも肉を使うとよいでしょう。さらに、もも肉は脂質が少ないぶん、肩ロースに比べてたんぱく質が多く含まれているのもうれしいポイントです。
材料にきのこ類を加える
ハヤシライスの具に、食物繊維を多く含むきのこ類を加える方法もおすすめです。空腹時に糖質を多く含む食品を食べた場合、血糖値が急上昇して体内からインスリンというホルモンが大量に放出されます。インスリンには脂肪を溜め込む働きがあるため、血糖値の急上昇は肥満の原因になるといわれています。
食物繊維は糖質の消化吸収を穏やかにする働きがあるため、食事の最初に食べることで血糖値の急上昇を防ぐ働きが期待できます。そのため、ハヤシライスをつくるときには、きのこ類を多く加えてつくるといいでしょう。
また、サラダなどの野菜料理から先に食べるという方法も、同様の効果が期待できるので合わせて取り入れるのがおすすめです。
よく噛んで食べる
よく噛んで食べることも大切なポイントです。よく噛んでゆっくり時間をかけて食べることは満腹中枢を刺激し、少量の食事でも満腹感が得やすくなるため、食べすぎの防止に繋がります。
また、時間をかけて食べるとよく味わうことにもなり、食材本来の味や旨みを感じることができるため、食事の満足感も高まりやすくなるでしょう。
バターを使わないで調理する
ハヤシライスを手作りする時に具材をバターで炒めますが、カロリーが気になる場合はバターを使用せずにつくりましょう。テフロンなどのコーティング加工されたフライパンを使えば、炒めた具材がくっつくことを防ぐためバターなしでも作りやすくなります。
コクが足りないと感じる場合は、ウスターソースやコンソメを少量加えることで味に深みが出るためおすすめです。
ハヤシライスのカロリーや炭水化物量について知り、食べ方を工夫しよう!
今回はハヤシライスのカロリーや食べることで期待できる効果、おすすめの食べ方をご紹介しました。カロリーや炭水化物が多いハヤシライスですが、さまざまな栄養素を含み、食べ方を工夫することでダイエット中のかたでも取り入れやすい料理になります。
含まれる栄養素や食べ方のポイントを知り、日々の食事でハヤシライスを楽しんでみてはいかがでしょうか。