シルク豆腐チーズ

「豆腐」を食べすぎるとどうなる?じつは「臭い」に関連したデメリットも

2024/12/03

低カロリーで高たんぱくなイメージのある「豆腐」。健康によいから毎日食べよう……という人もいると思いますが、食べすぎるとどうなるかご存知でしょうか?

豆腐の食べすぎは太りやすくなったり、体臭の原因になる可能性もあるんだとか!

管理栄養士と食生活アドバイザーの資格を持つライターのゆかりさんに豆腐の食べすぎによって起きるリスクと、どれくらいまで安心して食べられるのかについて紹介してもらいます。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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豆腐に含まれる栄養素と効果は?

豆腐とは、大豆を煮た絞り汁ににがりなどの凝固剤を加えて固めた食品です。大きく分けると、木綿などの布に包んで圧力をかけてつくる木綿豆腐と、そのまま固める絹ごし豆腐があります。

どちらも原材料となる大豆に、たんぱく質、ビタミン、ミネラルが多く含まれていることが知られています。

なかでも、骨や歯を丈夫にする「カルシウム」、全身の代謝を円滑にする「マグネシウム」、貧血や動脈硬化などの予防に役立つ「鉄」や「銅」が多く含まれているのです。

このほか、抗酸化作用や肥満予防の効果が期待できる「サポニン」や、女性ホルモンに似た働きをもつ「イソフラボン」、腸内の善玉菌を増やして腸内環境を整える「オリゴ糖」などの有効成分も含まれていますよ。

このように、豆腐を上手にとり入れることで健康増進に役立てることができるでしょう。

体臭が強くなることも?豆腐を食べすぎる「デメリット」

出血性の女性が彼女の手で彼女の芽に触れる
Victor_69/gettyimages

多くのメリットが得られる豆腐ですが、過剰に摂取したり体質によっては思わぬデメリットが生じることもあります……。

太りやすくなる

肉や魚と同じようにたんぱく質を多く含む豆腐ですが、脂質もいくらか含まれているため食べ過ぎると高カロリーになってしまいます。

たとえば、木綿豆腐を350g食べると、ご飯1杯分(160g)とほぼ同じカロリーをとることに。

また、木綿豆腐をたくさん食べる際はしょうゆなどの調味料をかけたり、料理の一部として味付けする場合が多いでしょう。すると食事全体の塩分も増えてしまい、それが食欲を増進することにつながってしまいます。

また、ご飯を控える代わりに豆腐を食べる(一丁)と、カロリーは同じくらいでも脂質の割合が高くなるため、栄養バランスが悪くなって代謝が落ちてしまう可能性があることに注意しましょう。

下痢などの不快な症状を招く

豆腐の8割以上が水分で占められており、カリウムも含まれています。このことにより、食べすぎると利尿作用が促進されて体熱が放出されやすくなり、体が冷えやすくなってしまうことが考えられます。

また、豆腐を冷やして食べる場合には、作用がより強まりやすくなる可能性があるでしょう。
体が冷えてしまうと、下痢や腹痛などの体調不良の原因となることも……。

とくに普段から手足やお腹が冷えやすい人は、食べすぎないようにすることをおすすめします。

おならのニオイや体臭などが強くなる

大豆のたんぱく質には、硫黄というミネラルが含まれています。硫黄と結びついた化合物は、消化の過程で分解されると臭いのもととなるガスを発生させてしまいます。

そのため、大豆でつくられている豆腐を食べすぎることで、通常よりもおならが臭くなることがあるのです。

また、おならを我慢してしまうと排出できなかったガスは血液にのって肺や皮膚から出ていくことに。すると、口臭や体臭としてニオイが強くなることがあるので、気を付けましょう。

豆腐を楽しむ量とタイミングは?

上記のとおり、豆腐に含まれる栄養素にはメリットとデメリットの両方があります。

そこでここからは、安心して豆腐を楽しめる量とタイミングについて解説していきます。

健康な成人は1日にどれくらい食べても大丈夫?

厚生労働省と農林水産省が発表した「食事バランスガイド」では、主菜となる大豆及び大豆製品を使った料理は、肉料理、魚料理、卵料理と合わせて1日に3~5皿が理想的とされています(※)。

バランスよく栄養をとり入れるためには、食品の偏りは避けたいところ。そのため、主菜の割合としては大豆が多くても2皿くらいに留めておくのがよいのではないでしょうか。

ちなみに、主菜1皿の基準はたんぱく質6g程度に相当。主菜2皿分のたんぱく質を木綿豆腐に置き換えると、180gとなるのです。

ただし、豆腐以外にも大豆を使った食品は多くあることを忘れてはいけません。厚揚げ、油揚げ、高野豆腐、煮豆、炒り豆、納豆、きなこ、湯葉など、豆腐以外の大豆製品を食べることを考慮する場合には、先述した数値の半分から2/3くらい(90~120g)に収めておくのがよいのではないでしょうか。

ちなみに絹ごし豆腐の場合は、製造工程の違いから全体的に木綿豆腐よりも栄養素の含有量が減るため、220gで主菜2皿分のたんぱく質となります。

しばらく豆腐などの大豆製品を食べる機会がなかったという場合は、とりすぎていたほかの主菜の分だけ置き換え、一時的に豆腐を食べる量を増やす、といった調整は問題ないと思われます。

※……12~69歳女性で、身体活動量がふつう以上の場合。医師や管理栄養士から食事指導を受けていたりする場合は、この限りではありません。

どのタイミングで食べるのがいい?

豆腐を食べるタイミングによって、特定の栄養素の吸収率が大きく変わることはないようです。

ただし、夕食が高カロリーになりがちな人は、肉や魚などの脂質が多い食品の代わりに豆腐を夕食にとり入れることで太りにくくすることが期待できるでしょう。

その理由は、体内のBMAL1(ビーマルワン)というたんぱく質が夜間にかけて活性化することよって、同じものを食べても夜遅くなるほど体に脂肪として溜め込まれやすくなってしまうからです。

とくに、夜食などで何かお腹に入れたい、という時には肉や魚よりもカロリーが抑えられる豆腐をとり入れることをおすすめします。豆腐であれば消化にも負担がかかりにくいので、翌朝に胃がもたれるようなことも防げますよ。

体の熱を落ち着かせたいときには冷たいままで、あまり体を冷やしたくないときには煮たり焼くなどの加熱調理をして温かく豆腐をとり入れることも意識するといいですね。

正しい量を把握できていれば、豆腐はメリットが多い食品です。豆腐のメリット・デメッリトを理解し、上手にとり入れていきましょう。

参考サイト

 
 

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