【管理栄養士監修】「えのき」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめな調理方法は?
2020/08/13
スーパーで手軽に買えるえのきは、栄養価が高く、ダイエット効果も期待される食品として人気が高いと言われています。気になるえのきに含まれる栄養やおすすめの調理法、ダイエット効果が期待されると言われている理由などをご紹介いたします。
えのきの種類と栄養
えのきには「白いえのき」と「茶色のえのき」の2種類あり、天然のえのきは茶色です。
えのきには食物繊維やビタミンB1が含まれ、それらの栄養素は便秘の改善やエネルギーを生み出す働きによって、ダイエットへの効果も期待されています。
えのきのカロリーと栄養素
えのきのカロリーは100gあたり22kcalあり、栄養素は食物繊維、ビタミンD、ナイアシン、ビタミンB2、ビタミンB1などが含まれています。
えのきはさまざまな栄養素を含んでおり、とくに疲労回復効果が期待されるビタミンB1が含まれていて、生のシイタケと比べて約2倍も多くなっています。そういったことからも、健康維持を助けてくれる食材として人気が高いです。
えのきの栄養素
・食物繊維
・ビタミンD
・ナイアシン
・カリウム
・葉酸
えのきの栄養素1:食物繊維
食物繊維は、「消化管機能や腸の蠕動(ぜんどう)運動の促進」「糖質などの吸収を抑える」などの作用があると言われています。
蠕動運動は、消化した食べ物を腸が、伸びたり縮んだりを繰り返して腸内を移動させ、体外へ排出する動きのことです。
食物繊維が水分を含んで膨らみ、それによって腸を刺激して蠕動運動を促すことに加え、善玉菌を増やして腸内環境を整えることからも、便通の改善に役立ちます。
えのきの栄養素2:ビタミンD
ビタミンDはカルシウムの吸収を助けて骨や歯を丈夫にし、免疫力を高めるなどの働きがあるとされています。
血液や筋肉中に存在しているカルシウムは、筋肉の収縮や、神経伝達に関わる働きをしており、ビタミンDはその血液や筋肉中のカルシウム濃度を調節してくれる重要な役割を担っています。
ビタミンDが含まれている食品は少ないと言われていますが、えのきなどのきのこ類に含まれています。
えのきの栄養素3:ナイアシン
ナイアシンは、体内にいちばん多く存在するビタミンの一種で、糖質や脂質を燃やしてエネルギーに変えるときに必要な栄養素です。
ナイアシンは、えのき100gあたりに対して6.8mg含まれており、ビタミンの栄養素に分類されています。えのきに含まれている8種類のビタミンのなかでも含有量がいちばん多く、どの世代においても、えのき100gで1日に必要なナイアシンの推奨量のほぼ半分を補うことができます。
また、ナイアシンは熱、酸、アルカリ、光などで壊れにくく、調理や保存がしやすいです。ただし熱湯には溶けやすいので、スープなどにして煮汁ごと摂取出来る調理方法が向いています。
えのきの栄養素4:カリウム
カリウムは、体内に存在するいちばん多いミネラルです。カリウムの体内での働きは細胞の活性維持等を担っており、むくみ予防や筋肉を正常に保ってくれると言われています。
カリウムは、えのきに含まれるミネラルの中で、いちばん多い栄養素になります。
えのきの栄養素5:葉酸
葉酸は細胞の分化が盛んな胎児にとって、大切な栄養成分。
葉酸は、ビタミンの栄養素に分類され、えのきに含まれる量は、100gあたりに対して75μg含まれており、正常な発育に寄与する栄養素と言われています。ビタミンCによって活性化され、ビタミンB12とともに赤血球を作る働きがあるので、それらを含む食品といっしょに摂取すると効率がよいでしょう。
また、水溶性ビタミンは光や熱にも弱い性質があるため、葉酸を含む食品は冷暗所や野菜室での保存が必要です。
えのきはダイエットに効果がある?
えのきに含まれるビタミンDや、食物繊維などが美容にも期待されています。
これらはカルシウムの吸収率の向上、免疫力の向上、腸の動きを助けてくれるなど、ダイエットを考えているかたにはうれしい働きをしてくれる栄養素です。
また、GABAやパントテン酸という成分を含むことで、ストレスをやわらげる効果もあると言われているので、リラックスしてダイエットに励むことができるでしょう。
えのきを使ったおすすめのレシピ
えのきを使ったおすすめのレシピは「小松菜とエノキのナムル」「えのきとチンゲン菜のおひたし」「きのこのホイル焼き」の3つです。
ダイエット効果も期待できる、えのきを使ったレシピ3選をご紹介します。どのレシピも必要な調味料や工程が少ないので簡単につくれるレシピです。
食卓に副菜がもう1品欲しいときや、子どもにもえのきを使った料理をつくりたいときなどにおすすめです。
えのきのおすすめレシピ1: 小松菜とエノキのナムル
えのきと小松菜を調味料で和えるだけで簡単につくれるナムルです。
小松菜とエノキの食感を楽しむことができ、味つけも塩、ニンニク、ごま油の3つとシンプル。フライパン1つで簡単に調理ができるため、献立を決めるとき、副菜に迷ったとき、時間がないときなどにおすすめです。
えのきのおすすめレシピ2: えのきとチンゲン菜のおひたし
常備菜にもぴったりな、えのきとチンゲン菜のおひたしです。
えのきとチンゲン菜をゆでて、和えるだけでつくることができ、常備菜にもおすすめです。シャキシャキと歯ごたえがよく、冷たいままでも温め直してもおいしくいただけます。
えのきのおすすめレシピ3: きのこのホイル焼きのレシピ
調理時間が約20分以下の、きのこのホイル焼きです。
えのきのほかにお好みのきのこをバターとしょうゆでホイル焼きにします。アルミホイルできのこを包み、フライパンを使って火を加えていくので、おうちで簡単に楽しめます。
えのきをおいしく食べよう!
えのきは、ビタミンなどの栄養素が豊富に含まれている食材のため、ダイエット効果や健康維持を目的に食べているかたも多いでしょう。
また、レシピもたくさん紹介されているので健康のことを考えながら、食卓で楽しむことができる食材です。お好みの食材や調味料と合わせて、食卓で楽しんでみてはいかがでしょうか。
監修者ミニコラム:「えのき」選びは傘の大きさがポイント?色による違いも?
一般的に見かける白いえのきは、完全人工栽培によって、ひょろ長く育てられています。
クセが少なく、やわらかいのが特徴。選ぶポイントとしては、「柄が長い」「傘が小さい」ものが良品とされています。
それに対して、傘が褐色(茶色)のえのきも、時々目にするようになりました。これは栽培品種+野生種でかけ合わせたもので、白いえのきよりも歯ごたえがよく、特有の風味が特徴◎。傘の部分になめこのようなヌメリもあるので、料理にトロミを与えてくれます。
料理の見栄えをよくするために、改良されて生まれた白色えのきですが、栄養面や旨味などは野生種にはかないません。そんな野生種に近い褐色のえのき、見かけたらぜひ食べてみてくださいね!