【管理栄養士監修】「プルーン」の主な栄養素とカロリーまとめ!ダイエットに効果がある?
2020/10/20
プルーンは生でもドライフルーツとしてもおいしく食べられる食材です。しかも、食物繊維や鉄などのミネラル、葉酸などのビタミンが豊富に含まれている食材です。主役にもわき役にもなれるプルーンの栄養素を活かして、おいしく食べましょう。
プルーンの種類
プルーンはスモモの一種で、スモモは英語でプラムと呼ばれます。そのなかで、ドライフルーツに適したプラムのことをプルーンと呼びます。ドライフルーツとして知られていますが、生で食べてもおいしく、ジャムなどにも加工されます。
食物繊維やビタミン類など、さまざまな栄養素を含んでいます。
種類も数多くあり、国産のプルーンの代表品種で小ぶりで甘みが強い「サンプルーン」、日本原産でほどよい甘みと酸味を持つ「シュガー」など、さまざまな種類があります。
プルーンのカロリーと栄養素
プルーンの栄養素について見てみましょう。
生のプルーン100g中のカロリーは49kcal、水分は86.2gと大半が水分です。一方、乾燥プルーン100g中の水分は33.3gになり、その分カロリーは235kcalと上がります。
また、多いとされる食物繊維は生プルーンに1.9g、乾燥プルーンに7.2g含まれており、とくに乾燥プルーンには食物繊維が豊富と言えます。
プルーンの栄養素
・食物繊維
・葉酸
・鉄
・カリウム
・マグネシウム
プルーンの栄養素1:食物繊維
食物中に含まれ、人の消化酵素で消化することのできないものを食物繊維と言います。
食物繊維は大きく分けて、水に溶けない不溶性食物繊維と水に溶ける水溶性食物繊維に分かれます。食物繊維は腸の蠕動運動を促進し、食べたものが消化管を通過する時間を短縮させることで便通を促し、糖質の吸収を抑える働きなどもあります。
水溶性と不溶性の2種類をバランスよく摂取することで、効果的に働くとされています。
プルーンの栄養素2:葉酸
プルーンは、生で100gあたり35μg、乾燥で100gあたり3μgの葉酸を含んでいます。水溶性ビタミンでビタミンB群に属する葉酸は光や熱に不安定な性質を持っています。
葉酸は、体内での細胞の分裂や成長に影響し、とくに妊娠を望んでいる人や妊娠・授乳中の人に必要な栄養素です。それは、胎児が正常に発育するための重要な働きをするためだと言われています。
また、ビタミンB12とともに赤血球産生に関与するため、葉酸は造血ビタミンとも呼ばれ、適切な摂取によって悪性貧血を防ぎます。
プルーンの栄養素3:鉄
鉄は、酸素と二酸化炭素を運搬するヘモグロビンの構成成分です。欠乏すると、細胞へ酸素が行き届かず、めまいや疲労感などの貧血症状が表れます。
必要量は男女で異なり、通常の食生活で鉄を摂りすぎることはほとんどありませんが、月経、妊娠、授乳の有無に応じて、男性よりも女性の方が推奨量が多くなるため、女性は鉄分を積極的にとることが理想的だと言われています。
プルーンの栄養素4:カリウム
生のプルーンは100g当たり220mg、乾燥プルーンは100g当たり480mgのカリウムを含んでいます。
カリウムは、細胞内における浸透圧の維持や細胞活性の維持などを担っている栄養素です。つまり、ナトリウムを排出する作用があるため、塩分調節において重要な働きがあり、むくみや高血圧の予防効果があると言われています。
プルーンの栄養素5:マグネシウム
プルーンは、生の状態で100g当たり7mg、乾燥状態で100g当たり40mgのマグネシウムを含んでいます。
マグネシウムは、骨の弾性の維持や細胞内におけるカリウム濃度の調節、細胞核の形態維持などに関与しています。また、細胞内におけるエネルギーの蓄積・消費にかかわる栄養素です。
プルーンはダイエットに効果がある?
プルーンは食物繊維やミネラルやビタミンなど、ダイエット中にはとくに意識して摂取したい栄養素が含まれています。
とくに、乾燥したプルーンは生のプルーンより食物繊維が多く、糖の吸収を抑えたり、腸内環境を整えて老廃物を排出しやすくしてくれます。また、ダイエットをしている人が不足になりがちな鉄分も多く含まれ、さらにカリウムによるむくみの予防にも期待できます。
しかし、乾燥したプルーンはカロリーも高めであるため、食べすぎには気をつけましょう。
プルーンを使ったおすすめのレシピ
プルーンは、食物繊維やビタミン、ミネラルなど、現代人に不足しがちな栄養素が含まれていることから、栄養補助食品として使われているものもあります。
しかも、プルーンは生で食べても、炒め料理や煮込み料理に入れて食べてもおいしくいただけます。ここからは、そんなプルーンの栄養素を活かしたおすすめのレシピを紹介します。
プルーンのおすすめレシピ1:サツマイモとプルーンのサラダ
サツマイモとプルーン、ヨーグルトを和えた簡単サラダです。
このレシピは、サツマイモとプルーンから食物繊維を摂ることができます。サツマイモとプルーンの甘みにヨーグルトの酸味が加わり、お腹も満たせてサッパリといただけます。
プルーンのおすすめレシピ2:プルーンのファール
ファールとは、カヌレに似たお菓子で、プラムを入れて分厚く焼いた焼菓子です。弾力のあるもちもちとした食感と外側のカリカリっとした食感が特長です。
プルーンのファールは、小麦粉とグラニュー糖、卵、牛乳などの生地にプルーンを入れて焼くというシンプルなレシピです。
甘いファールに、プルーンの酸味がよいアクセントとなります。
プルーンのおすすめレシピ3:プルーンのベーコン焼
乾燥プルーンにベーコンを巻き、楊枝で留めて焼くだけの簡単なレシピです。
塩分の利いたカリカリのベーコンと、甘みと酸味の利いたプルーンが絶妙な組み合わせです。中に詰めたアーモンドの食感もほどよくきいています。
また、簡単で一口サイズのレシピなので、あと一品ほしいときやおつまみにもおすすめでしょう。
プルーンをおいしく食べよう!
プルーンは、生で食べてもドライフルーツとして食べてもおいしく、豊富な栄養素が摂取できます。また、お菓子にもサラダにもさまざまな料理に活用でき、主役にも脇役にもなれる食材です。
今回ご紹介したレシピ以外にも、自分の好みのプルーンを使ったレシピを探し、豊富な栄養素を積極的に摂りましょう。
監修者ミニコラム:プルーンは追熟で美味しくなる?甘みたっぷりの生プルーンの見極め時とは?
ドライフルーツのイメージが強いプルーンですが、ぜひ、旬の時期のプルーンの生食をお勧めします。なぜかというと、ドライフルーツとは全く違う甘みと食感が楽しめるから。しかも、買ってすぐと、しばらく追熟させたものとで、2度も違う美味しさが味わえるとか!
早いうちに口にすると、酸味がすっきりとしたシャキッとした歯ごたえが楽しめて、常温で1週間くらい置いておくと追熟し、皮にシワシワが見られるように……それが半分以上に広がってきて弾力が感じられたら、完熟のサイン。
酸味が程よく抜けて甘みが引き立ち、やわらかく濃厚な食感が楽しめるはず。
品種や品質によっては、シワが見られないこともあるので、日数を目安として食べ比べてみてくださいね!