今すぐできる「値上げラッシュに負けない4つの家計防衛策」とは?節約の専門家が解説
2022/04/27
年初から続いている値上げラッシュ。中でも、値上げが最も多いジャンルが食品です。今後も値上がりが続く見通しで、家計に大きな影響を与える可能性が大。そこで、ダメージを最小限に抑えるための家計防衛策を、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年4月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「家計防衛策」!
家計防衛術1:できるかぎりの自炊&自作を
パン類や麺類は値上がりしていますが、お米は価格が調整されているので、むしろ値下がりしているものもあります。今は米食にシフトして自炊をすることが、値上げに対する効果的な家計防衛策の1つと言えそうです。
自粛生活で注目されたオートミールも、水を合わせて加熱する「米化」を行うことで、まるでご飯のように食べることができます。こうすればご飯を炊く手間がなく、食べやすくもなることから、今やダイエット目的だけではなく保存食としてストックする家庭も増えつつあります。
冷凍野菜はもともと割高なうえに、値上がりもしています。しかし、お弁当や忙しい日の調理など、あると便利なシーンも少なくありません。そこで、今後は冷凍野菜も自作するのがおすすめです。
ブロッコリーやインゲンなど冷凍食品として市販されている野菜は、基本的に自分で冷凍しても失敗が少ないもの。また、きのこ類は冷凍保存することで旨味がアップするとも言われています。
安いときに多めに買い、必要ならば茹でるなどの下処理をして冷凍保存しましょう。ブロッコリーは洗って小房に切り分けた後、茹でずに生のままジップ式の袋に入れて冷凍したほうが、食感が残っておいしく食べられます。
家計防衛術2:プライベートブランドをチェック
大手メーカー、つまり「ナショナルブランド」の商品は次々と値上げされていますが、スーパーの西友はプライベートブランド「みなさまのお墨付き」全商品の価格を、6月末まで据え置くと発表しました。イオンもプライベートブランド「トップバリュ」の食料品・日用品約5,000品目における価格据え置き期間を、6月30日まで延長するとしています。
「このメーカーのこの商品でなければ!」というこだわりのあるものは、それを買うのがいいと思いますが、そうでないものはプライベートブランドに替えるのも一案。紙類など食品以外も値上がりしていますから、プライベートブランドの商品や価格をチェックし、何を買うか選ぶ作業が必要です。
買う際は、買い方にも気をつけましょう。食費を予算内に収めるには「必要なもの」から買うのが基本。お菓子やジュース、酒などの「嗜好品」は、必要なものを買って残ったお金で買いましょう。
家計防衛術3:ふるさと納税で生活必需品を大量購入
ふるさと納税ではこれまで、米や肉、高級フルーツなどの商品が人気でした。しかし最近は、「ふるさと納税でトイレットペーパーやティッシュ、水などの生活必需品を買った」という声をよく聞きます。
大量に買えばそれだけ安くなりますが、自分で買って運ぶのは大変。でも、ふるさと納税なら宅配してもらえるので便利です。価格がめちゃくちゃ安くなるわけではありませんが、節税になるのでお得と言えるでしょう。
ほかに、ネット通販サイトの大型セールなどを利用して、1年分まとめ買いするのもおすすめです。
家計防衛術4:ないものは中古で買い、あるものは手放さない
食品以外は中古品の活用も検討しましょう。中古車など、中古品のほうが新品より高いケースもありますが、多くの品はやはり中古品のほうが安く手に入ります。
フリマサイトやオークションサイトなどの個人間売買は、消費税もかかりませんし価格交渉もできます。中古でもOKな場合は、上手に活用していきたいですね。
逆に、手持ちの品は、できるだけ処分せずに利用することも大切。メーカーは値上げをしないために、さまざまな「企業努力」をします。衣類やバッグなどの「企業努力」とは、生地や材質、縫製を変更する場合が多いのです。
そのため、同じ1万円の服でも、10年前の服と今の服では生地の質などが格段に異なる場合が少なくありません。同じクラスのものを買おうとしたら、今は1万円では買えないでしょう。
そう考えると、使えるものは大事にして、修理や手直しをしながら長く利用するのがおすすめです。そうすることが、結果的に家計を助けることにつながります。
このようにして普段はしっかりやりくりし、年に1回は家族で旅行をするなど、イベントを楽しみましょう。そうしてメリハリをつけて生活を充実させることも、節約を続けるうえで大切なポイントです。
取材・文/かきの木のりみ