有料になった銀行のサービスを、できるだけお金をかけずに利用する方法【節約のプロが解説】
2022/12/20
紙の通帳が有料になったり、硬貨での入金に手数料がかかるようになったりと、銀行サービスの有料化が続いています。かといって、銀行を利用しないわけにはいかない私たち。そこで、できるだけ無料or安く銀行サービスを使う方法を、節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きしました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年12月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「銀行サービスを安く使う方法」!
話題となったゆうちょ銀行の「ATM 硬貨預払料金の新設」
2022年初め、ゆうちょ銀行が「ATM 硬貨預払料金の新設」を発表し、ちょっとした話題になりました。
これは、ゆうちょ ATM での貯金の預け入れ・払戻しに硬貨を伴う場合は、硬貨預払料金という手数料がかかるというものです。
預け入れの場合、硬貨1〜25枚で110円、26〜50枚で220円、51〜100枚は330円。払い戻しは1枚以上110円がかかります。また、硬貨での預け入れ・払い戻しができる時間帯も、これまでは平日7〜21時で土日も可能だったのが、平日7〜18時のみと短縮されました。
このように、今まで無料だった銀行サービスが有料化となる流れは続いています。
両替もその1つで、例えば、両替機かつ専用カードで硬貨1,000枚を両替えすると、三井住友銀行とみずほ銀行、りそな銀行では800円、三菱UFJ銀行では600円がかかります。
紙の通帳も手数料をとるところが増えています。三菱UFJ銀行と三井住友銀行の手数料は年間550円ですが、みずほ銀行や横浜銀行、千葉銀行などは通帳を繰り越すたびに1,100円がかかります(いずれも年齢や口座開設時期などで対象外もあり)。
りそな銀行と埼玉りそな銀行、関西みらい銀行も、2023年1月16日以降に開設した個人の普通預金口座を対象に、年間550円の通帳利用手数料を新設することを発表。今後は「紙通帳は有料」が当たり前になるでしょう。
かつて当たり前に使っていた無料サービスが、もう当たり前ではなくなっているのです。
デジタル化、乗り換えなどでサービスをお得に利用できる
無料サービスが有料になったからといって、銀行を使わないわけにはいきません。では、できるだけお金をかけずに必要なサービスを使うには、どうしたらいいのでしょう?
まず第1に「デジタル化する」ことが基本です。
例えば、紙の通帳有料化に関しても、銀行のアプリを入れ、インターネットで見られるWeb通帳を利用すれば、手数料はかかりません。
振り込みなども、アプリなら24時間いつでもできて、時間外手数料はかかりません。銀行によってはATMで振り込むよりも、振り込み手数料がお得になる場合もあります。
場所や方法をリサーチするひと手間を惜しまずに
ゆうちょ銀行は「ATM 硬貨預払料金」がかかりますが、他の銀行ではまだ無料でできる範囲が残されています。
例えば、窓口の場合、三菱UFJ銀行とみずほ銀行は100枚まで、三井住友銀行は300枚までは手数料無料。ATMは3銀行とも手数料無料ですが、1度に預け入れることができる枚数が50枚もしくは100枚までとなっています。
自分が必要なサービスを、より安く利用できる方法や場所をリサーチすることも重要。そのひと手間を惜しまないことも大切なポイントです。
手数料の少ない銀行に口座を作る・乗り換えるのも一案
ネット銀行には振込手数料やATMでの預け入れ&引き落としが「月○回まで無料」としているところが少なくありません。
これまで使っていた銀行にこだわらず、よりお得なサービスを持っている銀行に新たに口座を設ける、場合によっては乗り換えを検討するのも一案です。
今はペーパーレス&キャッシュレスへの転換期。私たちも考え方を新しく転換していく柔軟性が必要かもしれません。
取材・文/かきの木のりみ
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