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固定費が減らないのには理由がある!?確実に「固定費を減らす方法」を節約の専門家が解説

2024/03/14

効果的に節約するには固定費の見直しが大切、とよく言われます。でも、「見直したはずなのに、なかなか固定費が減らない」と嘆く家庭が少なくありません。その原因はどこにあるのでしょう?節約アドバイザーの丸山晴美さんに、原因と、固定費を確実に減らすための対策を聞きました。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「固定費を確実に減らす方法」!

固定費が減らない家庭によくあるパターンとは

固定費とは、毎月支払うことが決まっていて、金額がだいたい一定の費用。住居費や水道光熱費、通信費、保険料、定額制サービスなどです。

一般的に、節約をするなら固定費から見直すのが効果的、と言われています。

でも実際は、固定費を減らしたいけどなかなか減らせない、減らしているつもりで大して減っていないという家庭が少なくありません。

家計診断をしていて気づくのは、そうした家庭の多くが、子どもにたくさん習い事をさせていたり、音楽配信サービスや動画配信サービスなどの定額制サービスにたくさん入っていたりするということ。「固定費を見直した」と言いつつ、実際にやっているのは光熱費の節約が中心で、毎月定期的に支払っているお金が多いんです。

それでもどうにか家計が回っているので危機感が少ないのですが、実際は貯蓄がほとんどできていなかったり、ボーナスを生活費の赤字補填に使っていたりと問題点が多いのです。

見えない化してしまった固定費は、まず書き出してみる

今はペーパーレス化によって、請求書や領収書が手元に残らないことが増えています。そのため、固定費の「見えない化」が進んでいて、よけい固定費を減らしにくくなっています。

そこで、ぜひやってほしいのが「固定費の書き出し」です。

銀行口座やクレジットカードなどの利用明細履歴をたどり、毎月何が引き落とされているかを、金額も含めて紙に書き出してほしいのです。

ポイントはそこで終わりにせず、そのお金が1年だといくらになるか、5年だといくらになるかを、具体的に数字にしてみること。そうすることで、どのくらい負荷になっているのか、本当に必要なものなのかに「気づく」ことがとても大切です。

固定費の優先順位を決めれば、何を削るかも見える

この作業を年度末にやって「固定費の優先順位」を決めてください。優先順位が決まったら、順位の低いものから削っていきましょう。

可能であれば、すっぱり解約して払うのをやめること。それができないお金は、金額を安くする方法を探しましょう。

例えば、通信料ならキャリアのサブブランドや格安スマホに変えるだけで、大幅に減らすことができます。すでにサブブランドや格安スマホにしている場合は、もっと安くて都合が良いプランがないか探して、乗り換えるのも手です。

インターネット動画配信サービスなどの定額制サービス(サブスクリプション)の中には、入会は簡単でも解約方法がわかりにくかったり、電話がつながらないため解約がなかなかできなかったりするものがあります。

解約方法がわからない場合は、ネットで調べるとわかることが多いので、それらを参考にして解約手続きをしましょう。

電話が繋がらない場合は、平日の午前10~11時、夕方の15~16時ごろにかけてみましょう。この時間帯は比較的つながりやすいと言われています。

また、決められた日にちまでに解約やプラン変更をしないと、1カ月分余分に費用がかかることも。いつまでに解約するべきか、手帳などに書き込んでおくことも大切です。

月1万円減らすことができれば、年に12万円の節約になります。その分を貯蓄に回すだけでも、家計はずいぶん変わっていきます。

新年度はお金の流れが変わるタイミングでもあります。毎年定期的に見直すことで、その年度に合った予算に組み直すことができるでしょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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