〈定年退職までの未来予想年表〉首都圏で物価が高くても「目標を立てた」「我慢するのはやめた」
2024/01/01
「何のために貯めるのか」目標を立て、貯め方や働き方に優先順位をつけました。子どもの教育費確保が最優先!欲しい物やお楽しみもあきらめないやりくり術&一生お金に困らない未来予想年表をご紹介します。
<教えてくれた人>
『サンキュ!』読者 Aさん(東京都 45歳)
夫(48歳)、長女(10歳)、二女(6歳)の4人家族。結婚12年目。住まいは、3DKの賃貸マンション。事務系の正社員。結婚後、貯蓄ほぼ0円からのスタート。
◎MONEY DATA◎
夫月収(手取り) 約25万円
妻月収(手取り) 約18万円
夫年収(手取り) 約360万円
妻年収(手取り) 約260万円
月貯蓄額 約10万円
年貯蓄額 約200万円
総貯蓄額 約2000万円
【「何のために貯めるのか」目標を立てた】貯め方、働き方の優先順位がハッキリした
結婚前、夫は奨学金返済を抱え、貯蓄がほとんどなかったそう。「子どもには苦労させたくない、好きなことをやってほしい」という思いが強く、そのためにどう貯めるかを考えるように。
まずは子どもの教育費の確保が最優先。マイホーム購入は後回しに
私立大学で自宅通学という想定で、1人500万円が目安。「理系や県外の大学だとさらにお金がかかるので、できるだけ貯蓄を殖やし、家の購入は子どもの独立後に考えるつもり」。
〈教育費の貯蓄目標1人につき 最低500万円〉
■貯蓄型保険から 各400万円
「学資保険の返戻率が低かったので、複数の保険窓口で話を聞き『低解約返戻金型定期保険』を選びました。月1万円ずつ積み立てし、子どもが18歳のときに解約すると400万円戻る予定」。
■積立貯蓄から 各100万円
〈老後資金の貯蓄目標(家を買う場合) 1500万円+α〉
夫の65歳以降、退職金、年金受給額も踏まえて、生活費に必要な金額を試算。「最低でも1500万円は必要。何があるかわからないので、できる限り殖やしておきたいですね」。
老後を安心して送りたいから正社員で働き続ける
「子育てとの両立は大変ですが、安定した収入や公的年金などを考えると、今の働き方がベスト。徐々に勤務時間を増やし、“将来の家族の幸せのため”に働き続けます」。
「楽しく使う」目標も立て、モチベーションアップ!
教育費や老後資金だけでなく、楽しい目標も立てています。例えば、「子どもたちが英検2級に合格したらハワイに行く」など、ご褒美をもうけることでやりくりの励みに!
さらに貯蓄アップのためにコツコツ投資信託を
投資などのお得情報は、じっくり読み込める新聞や書籍でチェック。「今はつみたてNISAを利用していますが、1月以降も長期的な投資信託でコツコツ殖やしていく予定です」。
【物価は高いけど、我慢するのはやめた】お得なルートで欲しい物やお楽しみはあきらめない!
今は貯蓄が最優先だけど、外食やおしゃれも楽しみたい!リサイクルやアウトレット、ふるさと納税などを活用して、暮らしの満足度をアップしています。
細かい家計簿は面倒……支出合計だけチェック
家計簿の収支が合わないとイライラの原因に。食費や日用品費だけ家計簿アプリに入力し、月予算7万円に収まっていればOKとしてストレスをためないようにしています。
外食で息抜きしたいから、株主優待は外食産業をチョイス
「絶対手をつけない貯蓄」以外の余裕資金から外食産業の株を購入。「優待券で気兼ねなく外食できるのがメリットなので、株価の変動は気にせず、長期保有するつもり」。
日々気持ちよく過ごすため、夫婦の小遣いは、あえて多めに
夫婦それぞれの被服費、美容費、クリーニング代などは小遣いから。「週1回、外でランチを食べるのが何よりのリフレッシュに。そのためにも多めに予算を取っています」。
大人の服は、実はリサイクルショップが穴場だった
リサイクルショップは、価格が安いだけでなく、いろんなブランドの服を試せるのがメリット。「宝探し感覚で、状態のいい服が見つかると、より得した気分になれます」。
メルカリのハンドメイド品なら、アクセサリーも手軽に買える
ハンドメイドのアクセサリーは人とかぶらず、センスアップできるのがお気に入り。「ハンドメイド専門アプリより、メルカリのほうがお得な物が多くて狙い目です!」。
高級ランドセルはアウトレット品で半額以下!
ランドセルは有名メーカーの型落ち品をアウトレットセールで購入。「来年入学の二女も、同じメーカーに。最新の製品だと8万円くらいですが、アウトレットだと半額以下に!」。
“ちょっといい物”こそふるさと納税でゲット!
「ふるさと納税の返礼品は、ビールや高級フルーツなど、普段あまり購入しない“ちょっといい物”を狙うようにしています」。節税になり、おいしい物を味わえるので、利用価値大!
一生お金に困らない Aさんの未来予想年表
【23年】二女・保育園年長
育児優先で、時短勤務
「二女のお迎え時間があるため、9時~16時半までの時短に。週1~2回は在宅勤務も利用し、子どもの生活ペースを優先」。
◆年貯蓄 約200万円
【24年】二女・小学校入学
妻の勤務時間を徐々に増やす
「小3までは時短勤務可能ですが、収入も増やしたいので、二女の入学後の様子を見ながら、勤務時間を増やしていく予定」。
◆年貯蓄 約200万円
【27年】二女・小4
フルタイム勤務に戻し、収入アップ
「長女は中2で、塾代などの負担が増えることを予測し、フルタイム勤務で少しずつ残業も増やして、収入を増やしておきたい!」。
◆年貯蓄 約150万円
【32年】長女・大学入学
教育費が上昇し、貯蓄は下降気味に
「入学費用、授業料などは貯蓄型保険から賄う予定だけど、二女も高校受験前なので、ますます出費が増え、貯蓄が激減しそう」。
◆年貯蓄 約15万円
【36年】二女・大学入学
教育費もあと一息。老後プランを立て直し
「二女の大学入学時に、夫は60歳。減収すると、年貯蓄が赤字になる可能性が。赤字を補うためにも貯蓄を手厚くしておきたい」
◆年貯蓄 約-50万円
【40年】夫・定年退職
夫は大学院で「学び直し」を
「二女が社会人になると、夫が定年。夜間大学院で地域経済学を学びたいという夢があるので、退職金などを利用して叶えてあげたい」。
◆年貯蓄 約600万円
【43年】妻・定年退職
郊外に家を購入?定年後も働く予定
「夫婦だけになったら、郊外に引っ越すことも検討。健康な限り働き続けて年金の受給時期を遅らせ、余裕のある老後に」。
◆年貯蓄 約150万円
夫婦2人で働き続けて、老後の総資産2000万円を目指します!
参照:『サンキュ!』2024年1月号「一生お金に困らない生き方」より。掲載している情報は2023年11月現在のものです。撮影/キムアルム 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部