食材にこだわったほうが節約できる!? 節約のプロが切らさない「ストック食材」とその理由

2025/03/15

どの家庭にも「わが家に欠かせないストック食材」というのがあります。でも、「ストック食材」の種類や量、使い方によっては、食費がかさむ原因やムダ買いの元になっている場合も。そこで、節約のプロはどんな食材をストックしているのか。節約アドバイザーの丸山晴美さんに聞きしました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年3月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「プロのストック食材」!

「ストック食材」1:この塩があればただの塩むすびもご馳走に!

野菜や肉などはこだわり始めるとキリがなく、食費がどんどん高くなってしまいますよね。でも、調味料など長期保存できるものは、ある程度こだわりが持っている方が、限られた予算のなかで充実した食生活ができると思っています。

その意味で、私が欠かさずストックしているものの1つが「ゲランドの塩」です。フランスのブルターニュ半島南部のゲランドの塩田で、熟練の塩職人が伝統製法によってつくっている塩。添加物は一切使わず、天日乾燥・粉砕しただけの無精製塩なので、マグネシウムやカルシウム、鉄分を含んだ深い味わいが特徴です。

「ゲランドの塩」には、乾燥させてこまかくした顆粒とウエットな粗塩などの種類があり、私はいつも粗塩を購入しています。ゲランドの粗塩は1kgが1,000円弱。乾燥させてこまかくしたタイプより割安で、私はこれを冬の時期に干して乾燥させ、調理用グラインダーで挽いて使っています。

日本の一般的な食塩に比べると高めですが、驚くほど高価というほどではないですし、それほど一度に多く使うものでもありません。何より今まで試した塩のなかで一番おいしく、かれこれ10年以上は使い続けています。

おにぎりもこの塩があればご馳走になりますし、シンプルに焼いたしいたけに少量ふりかけただけでも高級な味になり、スープの味もバシッと決まります。ごくふつうの食材でも、塩にこだわるとおいしくできるというのが実感です。

「ストック食材」2:スープ煮が別格の味になるビーフコンソメ

ANAオリジナルビーフコンソメスープも、必ず常備している食材です。ANAの機内サービスで提供されているスープで、そのまま飲んでもいいのですが、私は野菜などを入れてスープ料理やパスタなどに使っています。すると、どんな具材でもおいしいスープ煮が完成するのです。

こちらもいろいろなコンソメを試したのですが、個人的にはこのビーフコンソメが価格と味のバランスがいいと感じられるものでした。こちらもかれこれ15年以上は愛用しています。

価格はANAのオンラインショッピングサイトで、「お徳用20袋入り」が送料込みで5,400円。20袋といっても、1袋がカップ約15杯分もあるので、1回買えば1年間くらいもち、コスパは悪くありません。

さらに、日々の移動でポイントが貯まるアプリ「ANA Pocket」も活用していて、日ごろからこれでマイルを貯め、そのマイルを購入に利用しています。

「ストック食材」3:息子の塾弁に欠かせないスパム

3つめの「ストック食材」は、スパムです。いろいろなメーカーのものを試した結果、うちのマイベストはホーメルの「25%レスソルト」という減塩タイプ。

価格はかなりバラツキがあり、340g入りが500円前後から、高いところでは1,000円前後のところも。もちろん、そのなかでもとくに安く買えるセールなどのタイミングにまとめ買いしています。

スパムはゴーヤチャンプルーなどいろいろな料理に使えますが、私は切ったスパムを照り焼きにして、厚焼き卵、マヨネーズといっしょにおにぎらずの要領で包んでスパムむすびに。息子が好物で、よく塾弁として持たせています。ほかにも、あと1品ほしいというときに、卵といっしょに炒めるだけでもそれなりのおかずになるので、とても重宝しています。

スパムは一度に使い切るのがむずかしいため、スパムカッターで切り分けたら、1枚ずつラップに包んでジップ式の袋に入れてから冷凍保存すると長持ちして、少量ずつでも使い切ることができます。凍っていても解凍が早く、急いでいるときは凍ったままフライパンに入れて焼きながら解凍することもできます。

「ストック食材」4:手作りスイーツ用にホットケーキミックス

ホットケーキミックスは、少し前からストックするようになりました。私はこれでスコーンやパウンドケーキなどのおやつを手作りしています。

今はお菓子類も高くなっているので、手作りしたほうが安心して思う存分食べられます。ホットケーキミックスのほかに米粉などもよく使います。お菓子作りにバターを使うこともあるかと思いますが、こめ油で代用してできるだけコストを抑える工夫もしています。

こだわりを決めておけば安く手に入れやすい

今回ご紹介した4つは、高級品というほどではないですが、安価でもありません。なので、購入する際はできるだけ定価では買わないようにしています。

スーパーやディスカウントショップなどでのセールでまとめ買いしたり、ネットで最安値を見つけたり。常にアンテナを張り、安く買う方法を見つけています。

安さばかり重視していると、買ったものの口に合わないなどの失敗が少なくありません。私もときどきそのような失敗をすることもありますが、その点、こだわり食材が決まっていれば情報を集めやすく、セールなどの時期もわかってきます。結果的にムダ買いもなくなるので、じつは節約にもなっていると感じています。

また、最近は値上げの影響で外食することが減り、嗜好品の購入もほとんどしなくなり、ますます自炊やお菓子の手作り率が上がっています。でも、こだわり食材をストックしておくことで自炊中心の生活でも節約感を出さずに、やりくりができていると考えています。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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