限られた所得で楽しく暮らすコツ。節約のプロが「決してケチらない」と決めている4つのお金

2025/03/08

節約アドバイザーの丸山晴美さんは、毎日の生活のなかでさまざまな節約テクを活用していますが、その一方で「ケチらずに使う」と決めている費用もあるのだそう。節約のプロが「決してケチらない」と決めている4つのお金と、その理由を聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2025年2月時点の取材情報を基にしています。

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...

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みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「ケチらないと決めているお金」!

ケチらないお金1:年に1〜2回の遠出レジャー費用

お金の使い方について、人それぞれ心がけていることがあると思います。私がいつも心がけているのは「メリハリをつける」こと。節約するところはしっかり節約しますが、出すところはケチらず出す、というのが私の基本的なお金の使い方のスタンスです。

「しっかり出す」と決めているものの1つはレジャー費です。私は週末に家族で買い物に行ったりすることはしませんが、年に1~2回、家族で遠出してレジャーを楽しみます。

この前は新鮮でおいしいお寿司を食べに宮城県の塩竈に行き、さらに塩竈からフェリーに乗って松島にも行ってきました。楽しくて充実したプチ旅行になりました。
次は、茨城に行く予定です。手ごろな値段で美味しいあんこう鍋を提供しているお店があり、運よく予約が取れたのです。

こうした家族レジャーのお金はケチらず出しますが、ふだんはほとんど外食もしません。レジャーについてはかなりメリハリがついた生活をしています。

ケチらないお金2:教育費はたいへんでも渋らない

ケチらないと決めていることの2つめは教育費です。
息子が幼いころは公文とスイミングを習わせていて、小学校からはそれにプログラミング教室も加えました。中学生になってからは本人が Python(パイソン)というプログラミング言語を勉強したいというので、Pythonと数学の専門塾にも通わせています。

さらに、本人が欲しいと言った本や、受けたいと言った試験はすべて受けさせているので、毎月5万円を超す出費。正直、たいへんなこともありますが、家庭教師をつけたら月5万円ではおさまりません。それに比べれば安上がりですし、家庭教師が必要にならないよう、小さいころから計画的に習いごとをさせてきたということもあります。

教育費は必要なお金と思っているので、渋らないことを貫いています。といっても限界はあるので、息子と都度話し合いをして、できることとできないことはしっかり伝えています。息子も大きくなり、古本屋で参考書を買ってくるなどコスパを意識するようになってきて、金銭感覚の成長を感じます。

ケチらないお金3:お祝いやイベントごとをしっかり楽しむ

お祝いごとやクリスマス、誕生日などのイベントの費用もケチらないようにしていることの1つです。クリスマスには息子がほしいという品をプレゼントするのが恒例で、昨年は、今中学生の間で大人気のシャープペンシル「KURUTOGA DIVE(クルドガ ダイブ)」を、あちこち探し回ってやっと手に入れてプレゼントしました。

さらに、昨年のクリスマスケーキは1万5,000円という豪華版。と言っても、1年間コツコツポイ活して貯めたポイントで購入したので、実質の出費はしていません。
イベントはしっかり楽しむけれど、ポイントを活用するなど出費を抑える工夫もおこたりません。

ケチらないお金4:自分のこだわりとして家賃はケチらない

そして、4つめのケチらないと決めているのが家賃です。
家賃は固定費なので、これを減らせば貯蓄が貯まりやすくなっていいのですが、家賃が低い賃貸物件は必然的に防犯面が弱くなりがちです。

また、「24時間ゴミ出しができる」というのもどうしても譲れない点です。私はフリーランスで仕事をしているため時間が不規則で、指定の曜日の指定の時間内にゴミを出すというのがむずかしいことがよくあります。自分の都合に合わせていつでもゴミが出せるというのは、私にとって必須項目なのです。
さらに、家庭菜園をしているので、日当たりのよさとベランダの広さも譲れません。

こうした条件のいい物件は競争率も高いので、家を探すときには時間をかけます。現在の住まいも、引っ越し期限の半年以上前から1日何度もネットの住宅情報をチェック。ようやく条件に合った物件が出たときは、速攻で連絡して物件を押さえました。
もちろん予算は決めていますが、最終的には自分が出せる上限ギリギリの家賃になるのが常です。

それでも、家の条件は私の生活に関するこだわり部分でもあり、こればかりは譲れません。今の家もこれらの条件をクリアして見つけた掘り出し物。息子も気に入っているので、しばらく住み続けるつもりです。

メリハリをつけると出費を抑えながらやりたいことができる

これら4つはケチらないと決めていますが、それ以外ではできるだけ節約し、出費を抑えるようにしています。外食はほとんどせずに自炊をしていますし、お菓子やジュースなどの嗜好品は買わず、お菓子はホットケーキミックスや小麦粉などで手作りしています。

自分の部屋着はほぼ息子のお下がりですし(笑)、外に来ていく服も、いいものを長く着る方針なので、新しい服を買うことはごくわずか。メイク用品も、好きなブランドの福袋で安く手に入れ、それ以外は買わないようにしています。

何にお金をかけて何を節約するかは人それぞれですが、しっかりメリハリをつけることで、限られた所得のなかでもやりたいことができます。上手にメリハリをつけて、自分がしたいライフスタイルを楽しみましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママの『お金に困らない』本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)、「お金を活かす ハッピーエンディングノート」(東京新聞)「節約家計ノート2024」(東京新聞)steady.特別編集「知識ゼロでもまるっとわかるお金の基本」(宝島社)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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