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10月の消費税アップまでに「買うべき物」と「買わなくていい物」

2019/06/01

19年10月から消費税が10%に上がる予定です。少し先に買う予定がある物やいずれ必要になる物は、増税前に買っておくのが得、と考えがちです。でもちょっと待って。「増税前に買うのが必ずしもお得ではない物が、実は結構あるんです」と節約アドバイザーの丸山晴美さんは言います。増税前に「買うべき物」と「買わなくていい物」を教えてもらいました。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「増税前に買うべき物、買わなくていい物」!

日用品、衣料品、家電などは「買わなくていい物」

10月に消費税が8%から10%へと、2%アップする予定です。1万円の買い物をした場合、消費税800円が1,000円になり、200円上がりますが、1000円の買い物では20円の差です。そう考えると日用品や身のまわりの消耗品に関しては、増税前にまとめ買いしても大きな節約効果はないと思います。それよりも、食料品や日用品の値上げに注意をしたほうがいいでしょう。増税後に値上げをすると「便乗値上げ」と言われかねませんから、先手を打って値上げをしてくると思います。
さらに今回の増税では、10月以降に中小の小売店に行って電子決済で支払えば、代金の5%がポイント還元されます。トイレットペーパーなどはそうやって買うほうが、増税前よりも安くなるかもしれません。

バーゲンなどが頻繁に行われる衣料品や、値動きの激しい家電製品なども、慌てて買う必要のない商品の代表格です。とくに冷蔵庫などの白物家電は発売1年後くらいには型落ちになって安くなりますから、それを買うほうが節約になりそうです。これらの商品は、消費が落ち込みやすい増税後に値下げやセールが行われることも予想され、そうなれば増税分以上に値引きされる可能性もあります。

商品券やプリペイドカードなどは、購入時には税金がかからず、使用する際に課税される仕組みです。そのため買いだめすること自体が無意味です。

家のリフォームは急ぐべし、でも購入は見送って!

電卓と家グッズ
takasuu/gettyimages

まずは「買わなくていい物」についてご紹介しましたが、逆に「買うべき物」は何でしょう?それは「値が張る物」かつ「値引きされない物」。その代表が「家のリフォーム」です。

家のリフォームには数百万円単位のお金がかかります。例えば200万円かかった場合の増税前と後での消費税の差額は4万円で、少ない額ではありません。リフォーム代の内訳は資材代や人件費なので、値引きもほぼありませんし、新規に住宅を購入するときに受けられる税の減免措置やエコポイント制度も、壁紙や床の張り替え程度のリフォームにはありません。リフォームをする必要がある場合は増税前がおすすめです。
税率8%が適用されるのは「2019年9月30日までに引き渡しが完了していること」が条件なので注意しましょう。
引っ越しも1回数十万円以上の費用がかかるので、しなければいけない場合は増税前にしておくとよいかもしれません。

一方、家の購入は見送ることをおすすめします。
97年に消費税が3%から5%に上がったとき、増税前に駆け込みで家を買った人がたくさんいましたが、その後不況になって不動産価格は暴落しました。14年に5%から8%に上がった際には不動産価格が上がりましたが、一時的なものでまれなケースだったといえるでしょう。

今回10%に上がった後は、私は不動産の需要が冷え込むだろうと予想しています。来年の東京五輪後はさらに景気が縮小することが考えられ、その場合は不動産価格もより下がることに。現在は土地の価格や建築資材が高騰しているので、買うのによいタイミングではないうえ、25年には住宅が余る状況になるともいわれています。
家を買うのはまだしばらく待つほうがよいでしょう。

ブランド品や交通チケット、歯列矯正も「買うべき物」

imtmphoto/gettyimages

ほかに「値が張る物」かつ「値引きされない物」といえば、「ブランド品」や「デパートコスメ」などがあります。これらも増税前に買ったほうがよい物ですが、分割払いやリボ払いにすると手数料がかかり、増税前に買う意味がなくなりますので気をつけましょう。

公共交通機関の料金は、9月までの支払い分は消費税8%です。定期や回数券、国内線の航空券などは事前購入しておくとよいでしょう。使うのが10月以降でも、買ったときの価格で乗ることができます。
帰省など、増税後2カ月前後くらいに国内線を利用する予定がある場合は、利用したい航空会社の航空券予約可能日を確認し、予約できるなら増税前に購入するといいでしょう。

また、歯列矯正や美容整形など、審美目的のものには消費税がかかります。歯列矯正は子どもの場合でも30~40万円程度かかるので、増税前に始めておきたいですね。税率は契約時のものが適用されるので、消費税8%のうちに契約するのがおすすめです。

「買う」前提の考えをやめ、冷静に家計の見直しを

予算 2019
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増税前に「買わなくていい物」と「買うべき物」についてお話ししましたが、なにより重要なのは「それが必要かどうか」を冷静に判断する力です。
増税と聞くと「その前に買わなきゃ損!」と思いがちですが、そう思った段階で意識はすでに「出費」へ向いています。買うことが前提になっており、それがムダな出費を生んでしまうことがよくあります。増税というお祭りごとに乗せられないことが大切です。

それよりも、まずは家計を見直してみることで、ムダな出費を減らすことができるかもしれません。とくに通信費用や保険料、家賃やローンといった固定費の見直しは、大きな節約につながります。
そして、今持っている物を大事に長く使うように工夫すること。買うときにはフリマなどの個人売買を利用すれば、安く手に入れることができて消費税もかかりません。ベビーグッズや自転車など、シェアできるものも増えていますので、買わずにシェアを利用するのもいいでしょう。そうやって工夫しないことには、貯蓄額を増やせないのが今の時代です。
増税前だからこそ、消費ではなく節約に目を向け、もう一度家計を見直しましょう。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「定年後に必要なお金『新・基本のキ』」(宝島社)など多数。

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