若者が茶色の箱にアクセサリーの服を入れて家や寄付の概念を掃除します。

これからの賢い「捨て方」とは?昭和から令和までの「物」との付き合い方をチェック

2021/05/03

物をどう持ち、どう捨てるかは、今や生き方に通じる問題。しかし、ほんの数十年前は多くの人が「物をたくさん持つことが安心であり、豊かな生き方」と考えていました。

いつからどうして変わったのか、節約アドバイザーの丸山晴美さんに「持ち方、捨て方」の変化と、これからやるべき「持つ・捨てる」方法を聞きました。

なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年4月時点の取材情報を元にしています。

みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。

お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「いま必要な持ち方・捨て方」!

10年で貯金が2倍に!?昭和は今とこんなに違った!

昭和は高度経済成長やバブル経済などにより、定期預金の金利が年5%前後という時期が長くありました。これは、複利型の金融商品(1年分の利子を元本に組み入れ、翌年の元本として繰り越していくタイプ))なら約15年、単利(元本のみに利子が発生するタイプ)でも20年で元金が倍になる計算です(利息にかかる税金は考慮していません)。

現代の限りなくゼロに近い金利からすると、こうした安全かつ高利回りの金融商品は夢のようですよね。この頃は郵便局や銀行に預貯金さえしていれば、どんどん資産が増えていく時代でした。

ところが、平成に入って間もなくバブルが崩壊。金利は下落し、平成11年頃にはゼロ金利目前まで落ち込みました。その後、少し持ち直す時期があったものの、超低金利のまま今に至っています。

今は、コツコツ預貯金をしているだけでは資産は増やえないどころか、物価の上昇に伴って目減りする可能性も大。だからこそ「つみたてNISA(ニーサ)」や「iDeCo(イデコ)」などの投資運用も組み合わせることが必要です。

時代によって私たちの生活は、こんなに大きく変わっています。物を「持つ、捨てる」価値観も当然、移り変わっています。

「買いだめ」と「使い捨て」から「物を持たない」時代へ

「物の持ち方、捨て方」にスポットを当ててみると、昭和はオイルショックなどにより、「買いだめ文化」が生まれました。「腐らない物はとりあえず買いだめした方がいい」「無料で配られる試供品は全てもらうのが得」など、物をため込むことが「お得」や「節約」と言われていた時期もありました。

バブル期を迎えると「使い捨ての文化」が盛り上がりました。「使い捨てカメラ」が出てきたのもちょうどこの頃。昭和は買いだめから使い捨てへ、物を「大量に買い込んで持つ文化」から「大量に消費して捨てる文化」へとスライドした時代だったと言えます。

そして、平成になってバブルが崩壊。店舗型の100円ショップが人気となり、Yahoo!オークションに代表される個人間売買が急速に広がりました。

その後「エコ」や「シンプルに暮らす」といった生活術が注目されるようになり、『「捨てる!」技術』(辰巳渚氏)や『新・片付け術 断捨離』(やましたひでこ)、「人生がときめく片づけの魔法」(近藤麻理恵)などの本も大ヒット。

そして「不要な物は持ちすぎない、上手に捨てるのが良い」という価値観へと変わったのです。

令和は「良い物を修理してでも長く使う」ことで節約と豊かさを手に入れる

では、令和はどうでしょう?

現在も「片づける」「必要のないものは捨てる」という流れは続いていて、私も、いらない物を捨てたり、フリマアプリで売ったりすることには賛成です。ただし、古い物、サイズが合わなくなった物を全て捨てるのではなく、「取っておく物を選別する」ことが、これからはより重要になると思います。

というのも、昔と今では物の材料や作り方、価値などが変化しているからです。

例えば、昔は服の多くが綿や麻などの素材でしたが、今は価格が安く扱いもラクな化学繊維が主流となっています。化学繊維は軽くて洗濯がラクといったメリットはありますが、綿100%で、かつ生地がしっかりした服は、今では高級ラインになっている場合が少なくありません。

服に限らず、バッグや家具、アクセサリーでも、昭和に作られたものには素材や仕立てがしっかりした、質の良いものが多くあります。

そういう物は、多少傷んでいても、修理すればまた長く使えることがほとんど。逆に、捨てた後で同じクオリティの物を買おうとしても、今では手に入らなかったり、高額で手が届かなかったりします。

例えば、最近は本革が高騰しており、革製品の価格も年々高くなっています。特に質の良い革は、手に入りづらくなっているとか。本革のランドセルなどをお持ちの場合は、お子さんが小学校を卒業したらかぶせの部分を使って、お財布やペンケース、定期入れなどにリメイクするのはどうでしょう。

そうやってよい物を上手に長く使い続けることが、本当の意味で賢い節約につながります。そして、物を持たなくても豊かに暮らす工夫にもなるのではないでしょうか。

教えてくれたのは・・・

丸山晴美さん

22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て2001年、節約アドバイザーとして独立。ファイナンシャルプランナー(AFP)、消費生活アドバイザーなどの資格を取得。身の回りの節約術やライフプランを見据えたお金の管理運用のアドバイスなどを、テレビやラジオ、雑誌、講演などで行なっている。著書は「シングルママのお金に困らない本」(徳間書店)、「50代から知っておきたい!年金生活の不安、解消します」(共著)(幻冬舎)など多数。

取材・文/かきの木のりみ

 
 

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