家計管理に挫折しない!やりくり達人が実践している「ゆるテク」5選
2021/09/07
ガッチリお金を貯めている人は、家計管理もしっかりやっている……と思いがちですが、意外とそうでもないとか。むしろやりくりをがんばりすぎず、ゆる~くやった方がストレスがたまらずにムリなく続くと言います。
お金を貯めている人が実践しているやりくりの「ゆるテク」について、全国の主婦を取材してお金に関する記事を数多く手がける村越克子さんが解説します。
ゆるテク1:先取り貯蓄はムリのない金額に設定する
お金を貯めるには「先取り貯蓄」がマストです。「余ったら貯金しよう」では、いつまで経ってもお金は貯まりません。なので、貯めている人は先取り貯蓄をガッツリしているように思われがちですが、じつは違います。
もちろん先取り貯蓄はしていますが、先取りするのはムリのない金額。というのは、ムリな金額を先取りすると、途中で足りなくなり、せっかく貯金した分を下ろすことになるからです。また先取り分を多くすると、やりくりがギリギリになりストレスがたまります。
先取り貯蓄はムリのない金額にして、気持ちに余裕をもってやりくりした方が、スムーズに予算が守れて、余ったお金を「残し貯め」として貯蓄にまわすことができます。
ゆるテク2:「1行家計簿」なら30秒で終了
貯めている人のほとんどの人は家計簿をつけています。今どきは家計簿アプリを活用している人も少なくありませんが、手書き家計簿派も多数。
家計簿をつけるといっても、こまかくはつけません。買い物をした日付、買った店、金額をメモするだけ。レシート1枚につき1行ですむので時間も手間もかかりません。
要は使いっぱなしにしないで、お金を使ったことを意識することが大事。1万円札を崩したら、「いつの間にかなくなっていた」ということがないようにすればOKです。
ゆるテク3:食費はがんばって削らない
貯めている人が「食費を減らすこと」をがんばらないと聞くと、「意外!」と思うかもしれませんが、それには理由があります。
食費を減らすために、ふだんつくらない節約レシピにトライしても、時間と手間がかかるだけで節約効果はイマイチ。減らすのではなく、予算をキープできればよしと考えているのでがんばりすぎません。予算内に収まれば、スーパーの総菜を買ってもOKとゆる~く考えます。
とくに、今どきは外食を控えて家で食事をすることが多いので、おうちごはんを楽しむために、ちょっといいお肉を買って焼き肉パーティーをする、お刺身を買ってセルフ手巻き寿司をするなど、おうちごはんをイベント化して楽しんでいます。
ゆるテク4:余ったお金は「成功報酬」とみなす
1カ月のやりくりを終えて、お金が余ったら、家族でおいしいものを食べるのもいいですが、家計を黒字で〆た「成功報酬」として自分が食べたいものや欲しいものを買うのもアリ。
貯めている人は、先取りで貯蓄を確保しているので、「残った分も1円でも多く貯金しよう」とは考えません。
がんばった分、ちゃんと見返りがあるからこそ、来月のやりくりモチベーションが上がります。
ゆるテク5:自分に向いてない節約テクからはサッサと手を引く
貯めている人は、生活情報誌などで紹介されている節約ネタで気になるものがあれば、とりあえず試してみます。でも自分に向いていないと感じたら、迷わずスッパリとやめます。
なぜなら、向いてないことをがんばっても、ストレスはたまるけど、お金は貯まらないことがわかっているから。
「慣れればなんとかなる」とか「自分なりにもうちょっと工夫してみよう」と粘らずに、切り替えを早くして、自分に向いている節約テクをマイペースで続けます。
まとめ
お金を貯めるには、それなりの時間がかかります。頑張り過ぎると続きません。継続するには、気負わずゆる~い気持ちでやりくりすることが大事。肩の力を抜いて、ときには自分を甘やかすことが貯蓄を増やすことにつながります。
■執筆/村越克子さん
『サンキュ!』を中心に雑誌・ムック・webなどで全国の主婦を取材し、家計のやりくりなどお金に関する記事を数多く手がける。『貯められない人の家計管理』(朝日新聞出版)の編集・執筆など。