はじめての投資は「クレジットカード積立投資」か「ロボットアドバイザー投資」がよい!? お金の専門家が解説
2021/09/18
「iDeCo(イデコ)」や「NISA(ニーサ)」などの登場で、「投資」が少しずつ身近になってきました。投資未経験者向けのサービスも多く出てきています。なかでも注目したい2つのサービスが「クレジットカード積立投資(以下、クレカ積立投資)」と「ロボットアドバイザー投資」だと、節約アドバイザーの丸山晴美さんは言います。その理由と、それぞれのサービスについて解説します。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2021年8月時点の取材情報を元にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「クレカ積立投資」!
積立額などに応じて毎月ポイントも貯まる「クレカ積立投資」
「クレカ積立投資」は、その名のとおりクレジットカードで投資信託などの積立投資ができるサービス。とくに20代、30代の若者を中心に人気が高まっています。
クレジットカードで決済するので、決済額や保有額に応じて毎月ポイントが貯まるのが特徴。どうせ積み立てをするなら、クレカで毎月ポイントも積み上がる方が断然お得ですよね。
「クレカ積立投資」は百円単位の小額からできるので、まとまったお金がなくても始めることができるのも魅力。積み立てることで買うタイミングによるリスクの分散ができ、自動的に長く投資を続けられるなどのメリットもあります。
まだ新しいサービスなので提供している証券会社は少なく、現在のところはまだ4〜5社程度。さらに、クレジットカード会社と証券会社が組んでサービスを提供しているので、「楽天証券×楽天カード」「SBI証券×三井住友カード」「tsumiki証券×エポスカード」「スマートプラス×セゾンカードまたはUCカード」など、証券会社によって使えるクレジットカードが限られています。
ポイ活も兼ねて気軽に投資をしてみたいというかたで、自分がメインで貯めているポイントのカードが「クレカ積立投資」に対応している場合には、始めてみるのもおすすめです。
もし、楽天カードも三井住友カードもエポスカードも持っているという場合は、その中で自分が最もよく使うポイントのカードで行うとよいでしょう。
「クレカ積立投資」でもらえるポイントの率は、証券会社やカードによって異なり、家族カードは不可という場合もあります。まずは手持ちのクレカでできるのか、ポイントはどのくらい付与されるのかなど、証券会社のホームページなどで確認し、納得してから始めることが大切です。
こまかいことは面倒くさい!という人に人気の「ロボアドバイザー投資」
投資は基本的に、どの商品を運用するかを自分で選ばなければいけません。「iDeCo(イデコ)」や「NISA(ニーサ)」もそうですし、「クレカ積立投資」も同じです。
でも、「金融商品なんてわからないし選べない」「勉強する時間もないし面倒くさい」という人は多く、それゆえに投資に手が出ないという人も少なくありません。
そういう人たちに好評なのが「ロボアドバイザー投資」です。金融商品の選定から税金の最適化など、面倒なことをロボアドバイザーが自動的に行い、投資運用をしてくれるサービスです。以前はこのサービスを提供している「WealthNavi(ウェルスナビ)」に口座を開く必要がありましたが、現在では三菱UFJ銀行や横浜銀行、ソニー銀行、SBI証券、JAL、ANAなどさまざまなところと提携し、手軽に利用できるようになりました。
さらに、ロボアドバイザーを活用した「おまかせNISA」というサービスも始まり、人気が高まっています。ロボアドバイザーが「つみたてNISA」の運用をまるっと行うサービスで、NISAの非課税メリットはそのまま利用できます。
ここちらもWealthNaviの専用口座だけではなく、ソニー銀行やSBI証券などが提携を始めています。ただし、NISA口座はつみたてNISA口座含め、1つしか口座を持つことができませんので注意が必要です。
どの会社や銀行で行うかで、最低投資額などのサービス内容が異なります。気になるかたは、まずはネットで詳細を確認してみてください。
「クレカ積立投資」も「ロボアドバイザー投資」も、「長期」「積立」「分散」投資が手軽に始められ、リスクも自分で選べるため、投資未経験社が投資を体験するものとしては、おすすめと言えるでしょう。これらを通して投資運用の仕組みを少しずつ理解し、さらに知識を深めて資産全体のポートフォリオを作成できるようになれば、お金が貯まる仕組みだけではなく、運用する仕組みもつくれるようになるでしょう。
投資運用は銀行に預貯金するのとは違い、元本が保証されているわけではありません。市場環境などによっては元本が割れとなり、損をする可能性もあります。でも、今回ご紹介した投資サービスは、少額をこつこつ積み立てて長期間行うもの。それによってリスクをある程度抑えることができ、結果的に預貯金よりも大きく育つ可能性があります。
自分がやりやすい方法で、できるだけリスクを抑えながら、まずは体験してみてはいかがですか?
取材・文/かきの木のりみ