節約意識高めの人ほどあぶない!?「釣られ散財」の防止策をお金の専門家が解説
2022/04/23
「釣られ散財」とは、何かに“釣られて”買う予定じゃなかったものまで買ってしまうこと。スーパーやアウトレットモール、ネットのセールやお取り寄せなど、釣られ散財を誘発するものが世の中には溢れています。そこで、節約アドバイザーの丸山晴美さんに「釣られ散財」によるムダ買いを防ぐ方法を教えてもらいました。
なお、今回ご紹介する情報はすべて2022年4月時点の取材情報を基にしています。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。でも経済に関するお金の情報は、ちょっとむずかしいですよね。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。今回のテーマは「釣られ散財を防ぐ方法」!
釣られ散財を防ぐ方法1:ネットセール用の買い物リストをつくる
ネットには、年に数回の大きなセールから、毎日のように行われるタイムセール、特定の日だけポイントが多く貯まる場合など、さまざまなお得イベントが溢れています。「セールでお得だから」「ポイントが貯まってお得だから」と、つい必要ではないものまで買ってしまう人も多数。
実は私も、以前はこれで失敗したことが何度もありました。そこで対策として始めたのが、ネットセール用の買い物リストをつくることです。
シャンプー&リンス、トイレットペーパー、洗濯用洗剤、海苔や乾物類、麦茶パックなど、急いで必要ではないけれど、必ず使うもので、ストックしておいて大丈夫なものを書き出し、セールのタイミングでまとめ買いするのです。
こうすれば、生活必需品がいつも安く手に入るうえ、届けてもらえるので運ぶ手間もかからずとても便利。買い物リストにあるもの以外は買わない、がポイントです。
釣られ散財を防ぐ方法2:「かもしれない買い」をやめる
「2点目以降は半額」とか「よりどり3点1,000円」などの釣りワードに弱い人は、「◯◯かもしれない」と考えてしまいやすい人です。
「今は必要じゃないけどいつか役立つ“かもしれない”」「買っておけば家族の誰かが使う“かもしれない”」など。そうして買う理由を、自らつくり出してしまうのです。
「かもしれない」なものの中には、本当に買っておいてよかったものもありますが、それは珍しいケース。たいていは「なくてもよかったもの」のほうが多いでしょう。
節約意識が高い人ほど、このワナに陥りがち。「かもしれない買い」をしそうになったら、1回立ち止まって「これがないと本当に困る?」と考える癖をつけましょう。
釣られ散財を防ぐ方法3:「お得ハンター」にならない
節約をがんばる人に多いのが、「お得」という「安さ」を追い求める「お得ハンター」になって、釣られ散財のワナにはまってしまうパターン。
最近は食品や日用品など、多岐にわたって値上がりしています。値上がり前に買いだめしても、小麦粉に虫が湧いてしまった、油が酸化してしまった、賞味期限内に使い切れなかった、日用品の使い方が荒くなったなどで、かえってムダづかいになる場合を多く見ます。
ほかにもお得を求めてアウトレットやオフプライスショップ、大型スーパーに行き、「せっかく来たんだから」「高速代も払ったんだから」と、必要でないものまで買い込んだりしていませんか?
こういう人はクーポンや割引券、ポイントカードも「とりあえずもらっておこう」と考えがち。そして、クーポンを使うことが目的となり、必要でないものを買ってしまうことがよくあります。
お得を意識しない人は、クーポンも必要なとき以外はもらいません。必要なものを必要な分だけ買うので、結果的に「お得」になります。
追い求めるべきは「安さ」だけではなく、「本当に必要なもの」であることを忘れないようにしたいですね。
ここ数年はコロナ禍で出かけられなかったこともあり、自分の目で見て買う機会が減っています。お米や水など品質にばらつきが少ないものならいいですが、靴は履いてみたほうがいいですし、服も試着したほうが安心。実物を見てから買うほうがよいものは、まだまだたくさんあると思います。
本当に必要なものだけを、実際に見て触って、よし悪しを確認して買うようにする。このひと手間を加えることでも、釣られ散財を減らすことに繋がると思います。
取材・文/かきの木のりみ