スーパーで「桃」を買うときにおいしいものを見分けるコツとは?野菜のプロが解説!
2024/07/23
梅雨時季から出荷量が増え始め、夏には最盛期を迎える桃。「桃はやわらかいのを選ぶべき」とか「全体が赤くなっているものがおいしい」と思っていませんか?
じつは、意外とまちがった選びかたをしている人が多いフルーツでもあります。
今回は、野菜ソムリエ・食育インストラクター・気象予報士として活躍する植松愛実さんに、スーパーで失敗せずに桃を買うコツを教えてもらいます。
まずは形に注目!
桃を何度も持ち上げたりさわったりしてしまうと傷んでしまうので、さわるのは買うときだけにして、まずは目で見て判断しましょう。
桃は真ん中に割れ目(専門的には縫合線[ほうごうせん]と言います)が入っていますが、この割れ目の左右ができるだけ対称な形のものがおすすめです。できれば、全体の形が完全にまん丸なものよりも、割れ目が縦になるようにして真上から見たときにほんの少しだけ横長の楕円形になっているものを探してみてください。
ちなみに、スーパーで選ぶときはあまり大きさは頼りになりません。木になっているときは、その木のなかで一番小さいものはあまりおいしくない可能性が高いのですが、スーパーではいろんな木やいろんな農家さんから集まってきますので、「大きさ」よりも「形」に注目しましょう。
これ食べていいの?と思いきや…
桃の皮の表面に、ぽつぽつと白い斑点のような模様があるのを見たことがあるでしょうか。「これって食べていいのかな?」と不安になるかもしれませんが、見つけたら、ぜひ買ってほしいのです。
この白い斑点は「果点(かてん)」と言って、桃が熟して糖度がかなり上がっている印。つまり桃がとても甘くなっている証拠なのです。
また、もし桃の下側を見ることができる場合は、おしりの部分が白いものを選びましょう。緑がかっているものや、黄色っぽくなっているものは、おいしくない可能性が高いです。
なお、桃の上側の色は赤が濃いほうがおいしい品種が多いものの、最近はいろんな色の桃が増えているので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
ちょっと上級者向け?うぶ毛も見て
見た目でわかるもうひとつの情報が、うぶ毛の状態です。ただ、これは慣れていないとちょっと難しいかもしれないので、ふだんからスーパーで野菜や果物を選び慣れている人は参考にしてください。
桃のうぶ毛は、しっかり生えていて、かつ、寝ている状態のものがよいとされています。じつは、オクラや枝豆といった野菜のうぶ毛の場合は、うぶ毛がちゃんと立っている状態ものがよいのですが、桃は立っているより寝ているものがおすすめなのです。
最後は香りもチェック!
ここまで「目」で判断できるポイントを見てきましたが、最後は「鼻」も使ってください。甘い香りがただよってくる桃を選びましょう。
おいしい桃は、たとえ袋の上からでも甘いにおいを感じることができます!
みずみずしい桃の季節を楽しもう
毎年暑くなるとともに店頭に並ぶ桃を見ると、ちょっと心が浮き立つくらい、桃はなんだか特別感のあるフルーツですよね。みずみずしい桃が手に入る季節、ぜひ「目」と「鼻」を使って、甘くておいしい桃を堪能してください。
■執筆/植松愛実さん
気象予報士と出張料理人の両面で活動中。気象・防災に関するヒントのほか、野菜ソムリエ・食育インストラクターとしておいしい食材のおいしい食べ方を発信中。Instagramは「@megumi_kitchen_and_atelier」。
編集/サンキュ!編集部