あなたは足りてる?足りてない?管理栄養士がおすすめする、バランスよく食べるための「主食」の適量をご紹介!

2024/03/25

こんにちは。バランスのよい食事を心がけている、サンキュ!STYLEライターのゆかりです。

みなさんは、食事のなかの「主食」がどれだけ重要かご存じでしょうか?
あまり食べないようにしているかたは、もしかしたらデメリットが大きい可能性もあるかもしれませんよ。

この記事では、管理栄養士である筆者が、健康維持&体づくりに必須の「主食」について詳しくご紹介します。
実際に自分や家族がどれだけ必要なのか、目安量の調べ方も示しているので参考にしてみてくださいね。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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「主食」が足りないとどうなる?

「主食」とは、ごはん、パン、麺などの炭水化物が主体となっている食事の一部のこと。
バランスのよい食事として、「主食」、主菜(たんぱく質が主体の料理)、副菜(野菜、きのこ、海藻などが主体の料理)をそろえることが基本とされています。

ダイエット中やカロリー制限がある人の場合、「主食」を減らして調整する傾向がありますが、注意が必要!

「主食」が不足することで炭水化物の摂取量が減る反面、食事全体の脂質の割合が高くなり、摂取カロリーがあまり減っていないということもあるからです。ほかにも、十分にたんぱく質がとれていても、不足する炭水化物に変わってエネルギーとして消費されてしまい、筋肉や血液などの材料としてたんぱく質が活用されにくくなることにも…。

さらに、「主食」を食べない代わりにおかずの量が増えると、塩分のとりすぎになる可能性も高まります。それによって高血圧やむくみなどの原因となるケースも考えられるのです。

このようなことから、ある程度の炭水化物をとることが大切、と筆者は考えています。

カロリーを目安に!1日に必要な炭水化物の量とは?

それでは実際に、どれくらいが目安なのかを具体的にご紹介します。

「日本人の食事摂取基準(2020年版)」によると、性別と身体活動レベル(日常の活動状態)に応じて次のように推定必要エネルギー量が示されています(左から順に、身体活動レベルが低い / ふつう / 高い場合の数値を表示)


男性の場合
18~29歳……2,300kcal / 2,650kcal / 3,050kcal
30~49歳……2,300kcal / 2,700kcal / 3,050kcal
50~64歳……2,200kcal / 2,600kcal / 2,950kcal
65~74歳……2,050kcal / 2,400kcal / 2,750kcal

女性の場合
18~29歳……1,700kcal / 2,000kcal / 2,300kcal
30~49歳……1,750kcal / 2,050kcal / 2,350kcal
50~64歳……1,650kcal / 1,950kcal / 2,250kcal
65~74歳……1,550kcal / 1,850kcal / 2,100kcal

ちなみに、身体活動レベルは生活のほとんどを座ってすごしている場合「低い」、立って作業をしたり歩行・家事・軽い運動を行う場合「ふつう」、立ってすごすことが多く活発な運動習慣がある場合「高い」に相当します。

バランスのよい食事を目指すのであれば、男女年齢問わず、炭水化物はエネルギーの50~65%となるのが理想的。
たとえば、40歳女性で身体活動レベル「ふつう」であれば、2,050÷4×0.5~0.65となるため、256~333gの炭水化物がとれていればよいということになるのです(数式中の4は、炭水化物1g当たりのエネルギー量です)。

炭水化物のとり方のポイント

ごはん1杯150gあたりの炭水化物は、およそ56g。食パン1枚60gあたりは、およそ28g。うどん(ゆで)180gあたりは、およそ39g。

それぞれ1日3食口にしたとしても、1日の炭水化物摂取目標量には半分ほどにしか及びません。

このほか、炭水化物が多いものには、いも類、かぼちゃやとうもろこしなどの一部の野菜類、砂糖などの甘味類、果実類があります。それらを偏ることなく食べていれば、目標量の範囲に収まるのではないでしょうか。

なお、同じ炭水化物でも、食物繊維をそれなりに含むものもあれば、まったく含まないものもあります。また、(炭水化物から食物繊維を除いた)糖質の種類によっても、素早く分解されて血糖値を急上昇させやすいものもあれば、ゆっくりと分解されて血糖値をおだやかに上げるものもあることを知っておいてほしいです。

炭水化物を減らすことが推奨される場合、血糖値に悪影響を与えやすい砂糖などを含んだ菓子類や甘味の強い果物などのとりすぎを見直すことから優先してみてください。

それに当てはまらないのであれば、上述した1食分の一般的な主食の量であれば食べすぎということはありませんので、そのほかの食品を偏って食べていないか見直していくことをおすすめします。

★この記事を書いたのは・・・

管理栄養士&食生活アドバイザーのゆかり
小学生女児のママ。食べること・料理をすること・喋ることが好き。講師、食材記事の執筆・監修、食育サイトの栄養相談や献立作成などで活躍中。個人で食育イベントの実施や、YouTubeチャンネルを運営しています。

※記事の内容は記事執筆当時の情報であり、現在と異なる場合があります。

 
 

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