ブリのスライス

【管理栄養士監修】「ブリ(鰤)」の主な栄養素とカロリーまとめ!おすすめの調理方法は?

2020/12/05

ブリ(鰤)は現代人が注意しなければいけない糖尿病、脳梗塞、心筋梗塞などの予防になると期待される栄養素が含まれています。旨味も豊かで、いろいろな調理方法で楽しめる優れた食材でしょう。今回はブリの主な栄養素と食べ方をご紹介します。

管理栄養士、食生活アドバイザー。一女のママで出張料理、料理教室、講演、栄養相談も手掛けるほか、ライターとして...

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ブリの種類

Nopadol Uengbunchoo/gettyimages

ブリの旬は冬です。特に冬場の日本海側で捕れるブリは、春の産卵に向けて北の海で栄養を蓄えた状態で回遊してくるため、脂が乗って食べ応えがあります。

北陸を中心とした日本海側の地方では「寒ブリ」とも呼ばれ、冬の味覚として有名です。ブリは昔から出世魚としても有名で、成長過程によって名称が異なります。

ブリのカロリーと栄養素

ブリ 1 本寿司、和食
hungryworks/gettyimages

生のブリ100gあたり、257kcalのエネルギー量です。

また、ブリには人間の身体に必要なさまざまな栄養素が含まれています。ここからは、ブリに含まれている主な栄養素を、期待される効果とともに紹介します。

ブリの栄養素
・タウリン
・たんぱく質
・不飽和脂肪酸
・鉄
・ビタミンD

ブリの栄養素1:タウリン

ブリには、アミノ酸に似た成分であるタウリンが含まれています。タウリンは、心臓・肺・肝臓・脳・骨髄などのさまざまな臓器や組織に広く含まれていることから、生命の維持に必要な成分と考えられています。

血液中のコレステロールの低下、心臓や肝臓の機能強化、視力の回復、インスリン分泌促進、高血圧の予防など、さまざまな効果があると言われています。

ブリの栄養素2:たんぱく質

たんぱく質は、体内で筋肉や臓器、皮膚や髪、血液や酵素などの材料となって、健康を維持してくれます。

また、エネルギー源として使われたり、ホルモン、免疫物質、ヘモグロビンなどを構成して、体の機能を調整したり、酸素を全身の細胞へ運ぶ役割もあります。カロリー制限などで食事量が減ると不足しがちな栄養素であるため、意識をして摂取する必要があります。

ブリの栄養素3:不飽和脂肪酸

不飽和脂肪酸の中のDHAやEPAは、青魚を中心に多く含まれています。DHAは動脈硬化、高血圧の予防、LDLコレステロールの低下の働きがあるとされています。また、EPAは、血栓ができるのを防いで血流を改善したり、中性脂肪を下げる働きも期待できます。

ブリの栄養素4:鉄

鉄は、赤血球に含まれるヘモグロビンの材料となり、全身の細胞へ酸素を運ぶ働きがあります。また、筋肉中に酸素を蓄えるミオグロビンの構成成分でもあります。

月経、妊娠、授乳の有無に応じて、男性よりも女性の方が推奨量が多くなるため、積極的に鉄を摂取する必要があります。

ブリの栄養素5:ビタミンD

ビタミンDは、カルシウムの吸収を促して骨を丈夫にします。

また、ビタミンDによってカルシウムの吸収が高まることで、血中カルシウム濃度を一定に調節し、カルシウムのほかの働きでもある神経伝達や筋肉の収縮などを正常に保つことができます。

ビタミンDが不足すると、骨が弱くなったり筋力が低下する可能性があります。

ブリはダイエットに効果がある?

ブリーしゃぶ
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ブリに含まれているDHAなどの不飽和脂肪酸は、コレステロールや中性脂肪を減らす役割があると言われています。

また、筋肉の材料や身体を動かすエネルギー源になるタンパク質も含まれており、適度な運動を合せることで筋肉を増やし、基礎代謝を上げることでダイエットに役立つと言えます。

ただし、ブリには比較的多くの脂質が含まれていて高カロリーなため、あくまで適量を摂取することが前提となります。食べ過ぎには注意が必要でしょう。

ブリを使ったおすすめのレシピ

ブリの調理方法にはいろいろありますが、今回はその中でも比較的定番のレシピや作りやすいレシピを中心に紹介します。

なお、味をアレンジしたり健康面から塩分・糖分などを調節したりするなど、ご家庭の好みに合わせて調整するのがおすすめでしょう。

ブリのおすすめレシピ1:ぶりの照り焼き

出典:白ごはん.com

ブリを使った料理の中でも定番なのが、ブリの照り焼きです。

使用する調味料はすべて家に常備しているものばかりです。漬け込む時間を除けば、調理にかかる時間は20分以下の短い時間で仕上げることができます。

お好みの野菜を添えても、美味しく食べられるでしょう。漬け込んでいる間に他にも一品作る余裕があるので、忙しい時にも調理をしやすい、助かる一品ではないでしょうか。

ブリのおすすめレシピ2:ぶり大根

出典:つくおき

ブリ大根も、ブリを使った定番のメニューです。

比較的調理しやすいレシピで、フライパンで手軽に作れるのがポイントです。ジッパー付きの保存袋に入れると、冷凍保存も可能。汁気を切れば、お弁当のおかずにもおすすめの一品でしょう。

ブリのおすすめレシピ3:ブリのカナッペ

出典:E・レシピ

カナッペというとあまり馴染みのない方もいるかもしれませんが、食パンやフランスパンを一口サイズや薄く切って、その上に具材を乗せたフランスの家庭料理です。

ブリは電子レンジで加熱するので、お手軽に作れます。また、サンドイッチの具としても使えるのがポイントです。昼食や夕食の副菜にもなり、友人とのホームパーティーなどでも使いやすいレシピでしょう。

ブリを美味しく食べよう!

ブリのスライス
Hana-Photo/gettyimages

ブリは冬が旬の、さまざまな栄養素を含む食材です。

ぶりなどの良質な脂質を含む魚介類を食べる機会を増やすことは、日本人の発症リスクが高い高血圧や糖尿病などの予防にもなると期待されています。

今回ご紹介した料理の他にも、いろいろな調理方法があるため、試してみてはいかがでしょうか。食べ過ぎに注意して、ブリの旨味を楽しみましょう。

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みかんブリ、すだちブリ、かぼすブリ、レモンブリ、へべすブリ…これらは、エサにそれぞれの柑橘類を混ぜて与え、既に実用化されている養殖ブリ。地域のブランドとして売り出されているものも。

回転寿司のネタに採用されたことで、食べたり聞いたことがある人もいるのでは?

それぞれの柑橘類の香りが食べた瞬間に感じられるものもあれば、脂っぽさを感じさせないほど爽やかな口当たりになっているもの、魚臭さが抑えられたり、切り身の変色を抑えたりと、多くのメリットがあります。

果汁を絞った後に廃棄される皮が有効利用されるので、ゴミの削減にも繋がっているとか。

環境にも美味しさにも嬉しいことだらけの柑橘類育ちのブリ、ぜひ味わってみてくださいね!

※参考にしたサイト

 
 

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