【韓国語】チマチョゴリの意味とは?服の特徴や歴史などを解説
2023/06/18
「本や雑誌でよく見るけれど、チマチョゴリって、どんな服のことだろう?」
「韓国の伝統的衣装なのかな。どんな歴史があるのかしら」
韓国の華やかな衣装である「チマチョゴリ」について、このような興味や疑問を持ったことがある方は多いのではないでしょうか。
本記事では「チマチョゴリ」の言葉の意味や、どのような服装なのかといった基礎知識に加え、どのような歴史を持っているのかといった点を紹介しています。
この記事を読むことで、「チマチョゴリ」とはどのような服装なのかを把握できます。その知識を元に、韓国の文化や歴史について調べていけば、より深く韓国語を学ぶことができるでしょう。
チマチョゴリについて詳しく知りたい人、韓国の文化や言語に触れたい人は、ぜひこの記事をチェックしてみてください。
チマチョゴリとはどんな服なの?
「치마저고리(チマチョゴリ)」とは、韓国の女性が身につける、短い上着と華やかな色合いのスカートを組み合わせた衣装のことです。「チマチョゴリ」は、韓国の伝統的な衣装である「韓服」のうち、女性用のものを指す言葉です。
チマチョゴリとは女性の韓国の伝統衣装
韓国の伝統的な民族衣装のことを「韓服」といい、その中でも女性用の韓服が「치마저고리(チマチョゴリ)」です。男性用は「바지저거리(パジチョゴリ)」といいます。
チマチョゴリもふくめ、昔の韓服は身分や年齢に合わせて色が決められていましたが、現代では好きな色を選ぶことができます。色の組み合わせは、上衣に鮮やかで明るい色、下衣に落ち着いた濃い色を持ってくるのが基本です。
晴れの日の衣装ということで、原色を基本に派手な色が好まれています。
チマチョゴリの意味
「チマチョゴリ」は「치마(チマ)」と「저고리(チョゴリ)」を組み合わせた服という意味です。
「チマ」は女性用のスカート、「チョゴリ」は男女どちらでも上衣のことを意味しています。それぞれ、どのような服なのかを詳しく見てみましょう。
チマの意味
「チマ」とは、韓服のうち、女性用の「下衣」のことです。「下衣」と聞くと肌着のようですが、下半身を覆うスカートを意味します。
チマは、胸元から足首のあたりまである、丈が長いスカートです。何枚もの布を接ぎ合わせて一枚の布状にし、身体に巻きつける巻きスカートとして着用します。
着るときには、「속바지(ソッパジ)」というズボン型の下着を履き、その上に「속치마(ソッチマ)」というペチコートを重ねますが、ソッチマの段数が多いほどチマのボリュームが出ます。
チョゴリの意味
「초고리(チョゴリ)」とは、韓服のうち、「上衣」のことを意味します。男性用も女性用も「上衣」は「チョゴリ」です。
女性用のチョゴリは男性用のものよりも丈が短く、25~30cmほどです。前開きが基本で「오콜름(オッコルム)」という結び紐を使って合わせます。チョゴリとは違う色合いのオッコルムを、襟の合わせ目の前で結び、飾りのように垂らします。
チョゴリの下には「속저고리(ソッチョゴリ)」という内着を着ますが、これは汗染みやチョゴリが透けるのを防ぐためのものです。
チマチョゴリの歴史
チマチョゴリを含む「韓服」は非常に長い歴史を持った衣装です。古くは高句麗時代の遺跡の壁画でも見ることができます。
朝鮮時代には白の韓服が好まれ、朝鮮民族は白衣の民族である、という民族色が定着しました。その一方で、儒教を基盤とした身分制度により、身分や年齢によって、チマチョゴリの色や素材が決められていました。
現代では、チマチョゴリは正月や結婚式の晴れの日の衣装となっています。それに合わせ、色彩も白一色ではなく、華やかに変化していきました。
チマチョゴリの素材
チマチョゴリの素材は色々ありますが、夏には風通しが良い素材、冬には保温性を重視したキルティングや絹布といった素材が使われていました。
身分によっても使う素材に差があり、昔は麻や苧(イラクサ科の植物で、日本では越後上布などに使われています)など、植物を紡いだ素材が一般的でした。しかし、時代が進むにつれて、絹なども使われるようになり、刺繍や模様にも凝ったものが使われています。
チマチョゴリの色で未婚かどうかわかるのか?
時代によって多少の変化はありますが、未婚の女性が着るのは赤いチマチョゴリです。子どもも赤色を使います。
未婚の女性は真紅のチマ+黄色のチョゴリが一般的です。結婚式での花嫁は、チマの色は深紅ですが黄緑や緑色のチョゴリを着ています。
韓国の歴史ドラマで見かける、王室の女性となる者を選ぶ行事「揀択」では若い女性が同じ色のチマ+チョゴリを着ているシーンが印象的ですが、それには未婚の娘のいわばユニフォームだったのですね。
息子のいる既婚の女性は、藍色のチマ+水色のチョゴリです。また、皇室や貴族の間では衣服の色がそのまま位を表していたため、着る人の身分や地位によって使い分けがされていました。
しかし、時代が進むにつれ、西洋文化の影響もあり、現代では好きな色を身につけられるようになっています。
寒いときにチマチョゴリの上に着るのはトゥルマギ
「두루마기(トゥルマギ)」とは、寒いときにチマチョゴリの上に着る、防寒のための服です。後代には、儀礼服としても使われるようになりました。
元々、身分が高い人たちは、トゥルマギの代わりに、袖が広く丈も長い「중치막(チュンチマック)」などの服を着てお洒落を楽しんでいました。
しかし、朝鮮時代、高宗が華美な服装を制限したため、人々は身分の上下に関係なく、トゥルマギを使用するようになります。最初は、仕方なくトゥルマギを着始めた貴族たちですが、動きやすく、楽に着られるものだとわかると、礼服としても使用するようになりました。
チマチョゴリを着たとき決まった髪型はあるのか?
チマチョゴリを着たときには「쪽머리(チョンモリ)」と呼ばれる髪型にするのが一般的です。チョンモリは、前髪を上げて額を出し、後ろの髪を「비녀(ピニョ)」と呼ばれるかんざしを使って丸くまとめあげる髪型です。
最近では「댕기머리(テンギモリ)」という髪型が、若い女性の間で人気があります。長い髪をひとつにまとめて三つ編みにするものです。三つ編みの先に「댕기(テンギ)」という布の飾りをつけます。
韓国語を勉強するならチマチョゴリの意味や歴史について知っておこう
ここまで「チマチョゴリ」について解説してきました。韓国ドラマで登場する綺麗な衣装であるチマチョゴリに興味を持つ人も多いことでしょう。ドラマ内に登場する韓服や髪型には着ている人の背景が反映されておりますので、それに注目して観ても面白いですね。
韓国語を勉強するなら、チマチョゴリの意味や歴史について知ることをおすすめします。興味を持って調べることは、勉強のモチベーションアップに繋がるからです。また、韓国の人に知りたいことを質問したり、言葉の意味を調べたりすれば、自然に韓国語が身についていきます。
韓国の歴史や文化に興味を持って積極的に勉強することで、より楽しく韓国語を学んでいきましょう。