あえて後でやる!捨てられない人が「最初に片づけてはいけないもの」3選
2024/09/27
散かった部屋を前に呆然と立ち尽くしていませんか?増えすぎたものを片づけるのは至難の業です。正しい手順で片づけないと途中で挫折したり、いつまでも片づかなくなってしまいます。そこで整理収納アドバイザーの中里愛子さんに「最初に片づけてはいけないもの」について教えてもらいました。
1.書類
書類整理は先延ばしにしてしまいがちです。確認すればいらない書類がたくさん出てくることでしょう。だからと言って書類から片づけてはいけません。
書類は内容を理解し、要・不要を判断しなければならず、脳が疲れてしまいます。さらにどんどん整理していっても、1枚あたりの書類の質量は少なく、部屋全体の片づけとしては大きな変化がありません。それでは片づけの達成感が得られず、挫折してしまいます。
書類は一気にまとめて整理していくのではなく、ひとまず1カ所にまとめておき、「毎日10分」や「1日1束」など、コツコツと減らしていくようにしましょう。
2.思い出の品
写真、旅行やイベントの記念品、子どもの工作作品など、思い出の品はなくなっても生活に困るものではありません。「ものを減らすなら思い出の品かな?」と考えてしまいがちですが、最初に手をつけてはいけないものです。
それはつい思い出に浸ってしまい、片づけが滞ってしまうからです。また思い出の品の片づけは、思い入れ、つまり心の整理です。単純に「使っている・使っていない」など、生活習慣から要・不要を判断できるものではありません。理屈では解決できない強い執着心と向き合わねばならず、心をすり減らすような気持ちになってしまいます。
3.趣味のグッズ
コレクショングッズや楽器、スポーツ道具、ハンドメイドの材料など増えがちな趣味のグッズから片づけようとしていませんか?
趣味のグッズは買いそろえる手間やお金がかかっていることも多く、手放しにくいものです。そもそも好きで手に入れたものですから、手放す勇気も出にくく、なかなか片づきません。趣味のグッズの片づけは、1カ所にまとめ、要・不要の判断や収納法・収納場所を考えるは後回しにしましょう。
また「楽しむ時間やスペースがないから手放す」のは間違いです。部屋が片づいたときに、趣味を楽しむ余裕ができることがあります。むしろ楽しみたいから片づけをがんばるなど、目標にできるといいですね。
ただ「もう興味はない」「片づいてもしない」と断言できるものを「もったいない」などの理由で残すことはやめ、潔く手放されることをおすすめします。使わないものをいつまでも置いているスペースの方が「もったいない」からです。
では、何から片づけたらいいのでしょう?それは質量が大きく、思い入れが少ないものからです。部屋の変化がわかりやすく、片づけの達成感を得ることができます。
また日常の生活空間から片づけるようにしましょう。滅多に入らない部屋や納戸がどんなに片づいても、生活はほとんど変わりません。ふだん動きがある空間が片づけば、その効果をすぐに実感することができ、新たな片づけの意欲へと繋がっていくことでしょう。
■執筆/中里愛子…介護福祉士として働く中で、多くの人が片づけや掃除に悩んでいることを知り、家事代行会社に転職。その後、2019年に「片付けサポートおうちPLUS」を起業。現在は、整理収納アドバイザーとクリンネストの資格を活かし、片づけサポートのほか、資格認定講師としても活動。インスタグラムはouchi_plus