「損をするのが嫌い」な人ほど貯まらない!?ありがちな「買い物下手パターン」5選【お金の専門家が解説】
2024/07/27
買い物下手な人の中には「自分はそんなに買い物下手じゃない」と思っている人がけっこう多いと言われています。
節約アドバイザーの丸山晴美さんも「買い物下手な人は『ムダな買い物』が多いのが特徴ですが、ムダかどうかはライフスタイルや家族構成などで異なるため判断が難しく、本人に自覚がない場合が多いんです」と言います。
そこで丸山さんに、自覚しにくい5つの「買い物下手」パターンについて解説してもらいました。
監修: 節約アドバイザー 丸山晴美
22歳の時に節約に目覚め、1年で200万円を貯めた経験がメディアに取り上げられ、その後コンビニ店長などを経て...
- 買い物下手パターン1:「あおり言葉」に反応しやすい
- 買い物下手パターン2:「かもしれない買い」をしている
- 買い物下手パターン3:最近増えつつある「ストック買い」
- 買い物下手パターン4:知った情報を「すぐに試したくなる」
みなさまこんにちは。節約アドバイザーの丸山晴美です。
お金にはトレンドがあって、その情報をキャッチできるか否かで、得する人と損する人に分かれます。私はみなさまに“お金の旬の情報”を“わかりやすく”お届けしていきたいと思います。
今回のテーマは「買い物下手さんの特徴」!
買い物下手パターン1:「あおり言葉」に反応しやすい
あおり言葉とは、例えば「数量限定」「残りわずか」「期間限定」「半額」「2着目半額」など。「損をすることが嫌」と思っている人ほど、あおり言葉に弱い傾向があるようです。
「もうすぐ売り切れるような良い物なら買わなきゃ損!」という思考パターンに陥ってしまうのですが、そのため「本当に必要な物なのか」という思考が抜けてしまいがち。実際は後で冷静に考えたら、必要でない場合がけっこう多かったりします。
あおり言葉によって、ムダな買い物がどんどん蓄積してしまうパターンです。
買い物下手パターン2:「かもしれない買い」をしている
「必要かもしれない」「誰かが食べるかもしれない」「いつか使うかもしれない」と思って買うのが「かもしれない買い」。何回かに1回かは、本当にそれが必要になることがあったりするため、やめることができません。
「子どもが食べるかも」と思って買ったお菓子を子どもが食べず、結局自分が食べて、気づいたら体重が増えていたなんてこともよくあるパターン。お金を出していらないカロリーを買い、今度は痩せるためにサプリを買うなどは、ムダ買いの典型と言えるでしょう。
「いるかもしれない物」は「いらないかもしれない物」でもあり、現時点ではなくても困らないことがほとんど。先を読み過ぎて買うと、結局はムダになることが少なくないので注意しましょう。
買い物下手パターン3:最近増えつつある「ストック買い」
さまざまな商品の値上げが続いていますが、それによって増えている買い物下手が「ストック買い」です。
「また値上げするかもしれないから安いうちに買っておこう」という心理が働き、買い置きしても腐らない日用品や乾物、缶詰などの「ストック買い」してしまうのです。
腐らない物を買うので、一見問題がないように見えます。でも人は、たくさんあると使い方が雑になるもの。キッチンペーパーも「いっぱいある」と思うと、ちょっとのことですぐ使いますし、ビールも箱買いすると1日に飲む本数が増えがちです。
また、ストック買いは1回すれば終わりではありません。買い置きした物を1〜2個消費すると、「補充しておかなきゃ」と3〜4個買い貯めます。それが永遠に続くのです。
予算がオーバーしても「数カ月分を先に買い貯めしたから仕方ない」と考え、毎月繰り返してしまいやすい危険なパターンと言えます。
買い物下手パターン4:知った情報を「すぐに試したくなる」
テレビやYouTube、Instagramでなどで知った情報を、すぐに試したくなる人が陥るパターンです。「おいしいお店レポート」を見て行ってみたくなる、「今夏のおすすめコスメ」と聞いて1つは買いたくなるなど……。
私もYouTubeやInstagramをよくチェックするので、「今、これがめっちゃいい」と言われるとやはり気になります。でも、グッズならそれが本当に必要なのか冷静に考えることが大切。お店なら外食費かレジャー費になるわけですから、月の予算を決めて使うことが必要です。
情報を取り入れ過ぎると、それに比例してお金のムダ使いも増えるもの。情報に振り回されないことが大切です。
そのためにも一旦物事を客観的に考えてみたり、ひと呼吸置くなど、冷静になる時間を持つようにしましょう。同じ5,000円でも流行りに使うのか、それとも違うことに使うのか?などです。
買い物下手パターン5:自分に甘い「ご褒美体質」
最後の5つ目は、「今日1日頑張った自分に」と仕事の帰りにコンビニエンスストアでスイーツを買うなど、すぐに自分にご褒美を与える「ご褒美体質」の人です。
自分を甘やかすことは悪いことではありませんが、お財布には確実に良くありません。ご褒美は計画的なものではなく「衝動買い」ですから、そういう意味でも買い物下手と言えるでしょう。
目先のご褒美ばかり追っていると、旅行などの大きなご褒美ができなくなるので、それがまたストレスとなって目先のご褒美へ……の悪循環に。ストレスがある場合は買い物でなく、他の方法で発散するようにしましょう。
ちなみに私の場合は、半身浴と睡眠である程度ストレスは解消されます。それでもストレスを感じるときは、その原因などを内観して自分と向き合う時間を取り、落としどころを探るようにしています。
以上の5つが代表的な買い物下手のパターンです。どれも「習慣」になりやすいので、自分では意外と気づかないもの。心当たりがないか、今一度チェックしてみてください。
取材・文/かきの木のりみ