貯めているシンママ!着実なキャリアアップで1300万円の貯蓄を達成

2023/09/19

ひとり親の母子世帯は、父子世帯に比べて年収が約4割少ないというデータが※1。そんな厳しい状況でも、目標を持ってやりくりし、1000万円貯めたシングルマザーの家計と仕事の実態を取材しました!

今すぐできる素敵なくらしのアイデアを毎日発信中。お金の貯め方から、時短掃除、洗濯、料理作りなどの家事の知恵、...

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母子世帯の平均所得は328万円!

母子世帯の平均所得金額は328万円で、児童がいる世帯の平均所得金額785万円※ 2と比べ、41.8%と低い水準に。また、母子世帯の母の預貯金額は50万円未満が39.8%※ 1と最も高く、母子世帯の生活の厳しさが表れています
(※1 厚生労働省 「令和3年度 全国ひとり親世帯調査結果」、※2 厚生労働省「令和4年 国民生活基礎調査」より)

専業主婦から、最初は出口が見えず、家計を支える立場に一転。不安でいっぱいでした

<教えてくれた人>
サンキュ!アンバサダー Cさん(兵庫県 40歳)
長男(11歳)、次男(9歳)の3人家族。住まいは3LDKの分譲マンション。離婚後、初めて家計管理に取り組み、貯蓄ゼロから6年で1000万円貯蓄を達成。

◎MONEY DATA◎
月収(手取り) 約25万円
年収(手取り) 約410万円
月貯蓄額 約5万円(児童手当2万円+つみたてNISA2万5000円+残し貯め約5000円)
年貯蓄額 約170万円(児童手当、養育費、ボーナス含む)

1カ月の支出

住居費 7万7000円
水道・光熱費 2万円
通信費 1万円
保険料 4000円
子ども費 4万円
食費 4万円
日用品費 1万円
レジャー費 5000円
医療費 2000円
小遣い 1万円

支援金はすべて貯めると決め、自分の収入だけで生活できるよう、もがいてきた日々

離婚前は専業主婦でしたが、義両親と同居していて、家計管理ややりくりには無頓着だったというCさん。「離婚直後は、新生活の準備で貯蓄をほとんど使い果たし、お先真っ暗!派遣社員として働き出しても、不安しかなかったです。それでも、児童扶養手当や養育費には手を付けず、自分の収入だけで生活する!という意地がありました。それまで見て見ぬふりをしていた支出のムダを徹底的に見直し。収支をすべて書き出してみると、節約だけではなく、収入を増やす努力をしないと、貯蓄できないと実感しました」。その後、正社員へとステップアップし、着実に貯蓄できるように。「一馬力でも、子どもがやりたいことにお金をかけられる今が幸せです!」。

離婚し、初めての家計管理に試行錯誤。ようやく自分に合った管理法を見つけた!

日付の欄にその日使った金額を書くだけ!

今まで何にお金を使っていたのか全く把握していなかったので、支出を全部書き出すことからスタート。「市販の家計簿やアプリなども試したけれど長続きせず……。使った金額をその日にメモするというシンプルな形にしたら、ラクに予算が守れるようになりました」。

Cさんの貯蓄と仕事ヒストリー

スケジュールブックに記入するアジア人女性、手
miya227/gettyimages

【16年6月】離婚

《引っ越し代、保育園代などの出費で口座残金が10万円に!》
結婚中の自分の貯蓄はほぼゼロ。「離婚後の財産分与で約200万円あったけど、家探しや長距離の引っ越し代、職探し中の無認可保育園代、生活費であっという間になくなりました」。

◆赤字MAX期◆
約3カ月間無給
財産分与の約200万円で何とか乗り切る

【16年8月】仕事開始

《派遣社員として働き始める。児童扶養手当も受給開始》
ハローワークや転職サイト、派遣会社にいくつも登録し、ようやく派遣の仕事が決定。「通勤時間が短く、急な休みにも対応してもらえる所など、条件が厳しかったので、なかなか見つからず苦労しました」。

【17年5月】転職

《転職し、契約社員に。独自の家計管理が安定してきた》
結婚前に働いていた会社の上司に誘われ、契約社員として復帰。「お迎えで早く帰らないといけない分、家でも仕事して挽回するように。やりくりもいろいろ試した結果、管理しやすい方法にたどり着きました」。

◆家計整え期◆
16年・年収約100万円 年貯蓄約100万円
16年・総貯蓄約120万円

17年・年収約270万円 年貯蓄約200万円
17年・総貯蓄約240万円

【18年11月】正社員に昇格

《正社員に昇格し、年収アップ。年間貯蓄額が安定してきた》
シンママだからと言い訳せず、懸命に働く姿が評価され、正社員に。「ボーナスがもらえるようになって、貯蓄も安定。ただ、収入が増えるにつれ、児童扶養手当が減り、20年からは支給がなくなりました」。

【20年4月】在宅ワークに

《コロナ禍で、在宅ワークにシフト。働き方を変えるきっかけに》
コロナ禍になってから、在宅ワークがメインに。「在宅だと子どもの習い事の送り迎えがあっても、時間調整がしやすいし、ワンオペ育児の自分に合っているなと思い始めました」。

【22年7月】家を購入

《頭金200万円で、中古マンション購入》
総貯蓄額1200万円を超えたころ、条件に合った中古マンションと出合い、購入を決定。「頭金200万円で、アパートの家賃よりも安い住宅ローンで済みました」。

◆貯蓄加速期◆
18年・年収約370万円 年貯蓄約200万円
18年・総貯蓄約440万円

20年・年収約400万円 年貯蓄約270万円
20年・総貯蓄約900万円

21年総貯蓄1200万円達成!

【22年12月】転職

《在宅ワーク中心の会社に転職》
出社する通常の通勤体制に戻ってきたころ、元上司からスカウトが。「在宅ワーク中心で、給料もよかったので転職することに。増加している子ども費に備えて家計を見直し中です」。

◆貯蓄減少期◆
22年・総貯蓄約1300万円

※ヒストリー内の貯蓄額は、児童手当、児童扶養手当、養育費、慰謝料、独身時代からの貯蓄型保険を含む。

シンママだからと、子どもの夢を諦めさせたくない。だから貯め続けられました

「長男はボーイスカウトの指導員、次男は体操選手と、将来なりたい夢があるので、それを支えられる強い家計を作りたいというのが、一番のモチベーションになっています」。

収入を少しでも増やすため、不要品を売りまくり、お金使いが変わった

定期的に不要品を見直す習慣がついた

最初は“生きていくため”に、着ていない服150着、段ボール箱5箱分のおもちゃをフリマアプリで売却。「不要品を整理するうち、今までのムダ使いを反省し、買い方も慎重になりました」。

シンママ家計の実情をインスタで発信。仲間ができて励みに

スマートフォンを操作する女性の手
west/gettyimages

家計が少し整い始めたころ、インスタを開始。「同じシンママの人や、やりくりを頑張っている人たちからコメントをもらえることが、継続していくやる気につながりました」。

不動産屋で、「シングル家計だから」と見下され、1000万円貯めると奮起!

「分譲マンションを探しているとき、『ローンが大変でしょ?』と、条件が悪い物件を紹介されショック!シンママは信頼されないとわかり、貯蓄を殖やそうと思いました」。

お金の正しい知識を身に付けようと、FP3級の資格を取得

お金に対する苦手意識がなくなってきたころ、独学で勉強し、FP3級を取得。「日々の家計管理に役立つ知識が身に付いただけでなく、経済ニュースへの関心度が高まりました」。

支出が増え、貯蓄ペースはやや下降。それでも、貯め続ける力がついた

転職して収入が増えたものの、子どもたちの成長とともに習い事代や食費は増加傾向。「状況に応じて、その都度支出内容を見直しながら、少し貯蓄ペースを抑えつつ、貯め続けます」。

日本の家計を維持します。
takasuu/gettyimages

ダブり買い予防のためスマホで在庫を撮影してから買い物へ。

貯蓄が安定してきた今……一馬力でもやっていけるという自信がつきました

「浪費家だった私がここまで変われるなんて、誇りに感じています。ほかのシンママさんたちも、頑張っている自分をカッコいいと思いながら進んでいってほしいです!」。

花瓶と花のテーブル
Robert Daly/gettyimages

離婚当初、もがいて頑張っていた自分を褒めてあげたい!

参照:『サンキュ!』2023年10月号「シンママでも貯めている人の収入・貯蓄・仕事」より。掲載している情報は2023年8月現在のものです。撮影/天野良子 構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

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