シンママの貯蓄と仕事ヒストリー「養育費なしでの離婚」「少しずつ勤務時間を増やす」

2023/09/26

目標を持ってやりくりし、シングルマザーで1000万円貯めました!養育費なしでの離婚や、子どもとの時間を優先したパートでの働き方など、貯められた秘訣や家計と仕事の実態を取材しました。

今すぐできる素敵なくらしのアイデアを毎日発信中。お金の貯め方から、時短掃除、洗濯、料理作りなどの家事の知恵、...

>>>サンキュ!編集部の記事をもっと見る

養育費なしでの離婚。同じ職場でも、働き方への意識がガラリと変わりました

現在の職場は、離婚前からアルバイトで働いていた所と同じ。「以前は育児を優先し、近場で、定時帰社で、そこまで疲れない仕事とかなり限定した働き方でした。でも、離婚したら、養育費ももらえなかったので、そんな考えは一掃。残業も休日出勤もいとわず働いています」。固定費などのムダを見直し、年200万円ペースで貯め続け、4年で1000万円を達成!

机の上で通帳を開こうとする若い女性
west/gettyimages

<教えてくれた人>
『サンキュ!』読者 Aさん(大阪府 38歳)
長男(7歳)、長女(6歳)の3人家族。住まいは2DKの賃貸マンション。週5日フルタイムの臨時職員。「今年引っ越しし、子どもの習い事も始まったので、やりくりを見直し中」。

◎MONEY DATA◎
月収(手取り) 25万円
年収(手取り) 400万円
月貯蓄額* 7万~10万円
年貯蓄額* 約180万円

◆主な1カ月の支出◆
住居費 6万5000円
水道・光熱費1万5000円
通信費 1000円
子ども費 3万9000円
食費・日用品費 6万円

*貯蓄額は児童手当を含む

養育費なしでも貯められた秘訣は?

●通信費、水道・光熱費などのムダを徹底的にカット!
「格安スマホはより安いプランが出るたび、乗り換えています」。水道・光熱費も前月の使用量をチェックして、使い過ぎないよう意識し、固定費をセーブ。

●自治体から「もらえるお金」をもれなく貯めた
コロナ禍に関わるひとり親世帯、子育て世帯への臨時給付金などをすべて貯蓄。「20年6月から22年まで、計94万円もらえたのは助かりました!」。

●アプリで支出は自動計算。使い過ぎていないか意識を
生活費はカード払いで家計簿アプリと連動させ、自動的に支出チェックできるように。「貯蓄金額は設定せず、できるだけ残し貯めできたほうが楽しい♪」。

残し貯めの金額が増えることが、モチベーションアップに!

Aさんの貯蓄と仕事ヒストリー

【19年10月】離婚
離婚と同時期に、アルバイトから臨時雇用に
離婚前からアルバイト代はほぼ貯蓄。離婚してすぐ、同じ職種で正社員と同様の給料をもらえる臨時雇用職員にステップアップ。

年収約140万円(アルバイト時)
年貯蓄約100万円
総貯蓄約300万円

【20年6月~】
コロナ禍によって支給された給付金はすべて貯蓄へ
基本的に収入だけでやりくり。児童手当、児童扶養手当のほか、子育て世帯・ひとり親世帯向けの臨時給付金は手を付けずに貯蓄。

年収約310万円
年貯蓄約200万円
総貯蓄約500万円

【22年10月】
年収が増えた分、児童扶養手当の支給がなくなる
年度の所得に応じて支給される児童扶養手当は、3年目で支給停止に。その分、残業などでもっと稼ぐか、節約して貯蓄額をキープしてきました。

年収約362万円
年貯蓄約240万円
総貯蓄約800万円

【23年夏】
総貯蓄1000万円到達。貯蓄ペースを抑えつつ、2000万円を目指す!
「今年から習い事代などで貯蓄ペースは少し落ちていますが、次の目標は2000万円!気を抜かず貯め続けます」。

年収約362万円
年貯蓄約240万円
総貯蓄約1000万円

※ヒストリー内の貯蓄額は、児童手当、児童扶養手当、離婚前の貯蓄を含む。

子どもとの時間を優先し、社員ではなく、パートに。少しでも貯め続けることを意識しました

「離婚直後は、なるべく息子と一緒にいる時間をつくりたかったので、自分がどう働きたいかより、時短で家から近い所という条件に合ったパートを選択するしかなかった感じです」。勤務時間を少しずつ増やし、家計を見直したことで、貯蓄ペースが加速。「転職も検討したけど、今の職場でスキルアップして収入も増えているので、このペースで続けていく予定です」。

木の葉と青い空の爽やかなフレーム
hikastock/gettyimages

<教えてくれた人>
サンキュ!アンバサダー Kさん(千葉県 49歳)
長男(15歳)と2人家族。住まいは3Kの公団住宅。週5日フルタイムで飲食店に勤務。月3万円の養育費はすべて貯蓄に。

◎MONEY DATA◎
月収(手取り) 20万円
年収(手取り) 240万円
月貯蓄額*   9万円
年貯蓄額* 108万円

◆主な1カ月の支出◆
住居費 5万3000円
水道・光熱費 1万円
通信費 5000円
子ども費 8000円
食費・日用品費 3万4000円

*貯蓄額は児童手当、養育費を含む

パートのままでも貯められた秘訣は?

●週予算やりくりに変え、買い物回数を減らした
5年前までは月単位のどんぶり勘定だったそう。「週予算の現金管理に切り替え。予算が見えるようになったことで、買い物回数も自然と減りました」。

予算が守れるようになり、残し貯めが増えた!

●小学校から就学支援金を利用して、学費をセーブ
所得に応じて、学校にかかる文具や教材、給食などの費用を助成してくれる制度を利用。少しでも支出を減らすことで、着実に貯蓄できるように。

●地域主催のお得イベントで思い出づくりを
レジャーは、町内会が行っているイベントなどを利用。「おいしいカレーなども味わえ、遠出しなくても十分楽しめたので、交通費・食費が節約できました」。

Kさんの貯蓄と仕事ヒストリー

【13年7月】離婚
公団に引っ越し。週3~4日のパートで、月収6万円からスタート
子どもとの時間を優先し、勤務時間は週20時間程度。「収入は少なかったけど、保育料が無償だったので何とかやっていけました」。

年収約72万円(パート1年目)
年貯蓄約70万円
総貯蓄約400万円

【15年4月】
長男が小学校に入学。少しずつ勤務時間を増やす
就学助成金のおかげで子ども費はほぼ0円。「少し余裕が出てきたけど、どんぶり勘定だったのでいくら貯まっていたかあいまい……」。

年収約120万円
年貯蓄約90万円
総貯蓄約550万円

【18年9月】
「年末まで10万円チャレンジ」に参加。本気で家計改善をやって貯蓄増
本誌の「年末までに10万円貯めようコンテスト」の応募をきっかけに、家計を改善。「予算を意識するようになり、残し貯めが増えました」。

年収約200万円
年貯蓄約100万円
総貯蓄約800万円

【22年4月】
週5日フルタイム勤務に。残業もいとわず、収入増を目指した
正社員とほぼ変わらない働き方にシフト。「今の職場でスキルアップして時給を上げるなど、これからもできることはやっていきたいです」。

年収約240万円
貯蓄約110万円
総貯蓄約1200万円

【23年4月】
シンママ10周年。長男の高校入学記念で、念願のハワイ旅行へ

※ヒストリー内の貯蓄額は、児童手当、児童扶養手当、離婚前の貯蓄を含む。

離婚して20年、教育費もようやく一段落。今後は、自分のスキルを上げていきたい!

「23歳で離婚。2歳と0歳の子どもを抱えて先が見えず、ぼう然……。それでも子どもの教育費だけは貯めなければ!という思いは強かったです」。少しでも収入を増やすため、資格を取得して転職。その時々の収支に合わせて家計を見直し、貯め続けました。「子どもたちも、希望の仕事に就けて一安心。今後は自分のために資格を取るなど、充実させていきたいです」。

黄色のハンドバッグ
MJ_Prototype/gettyimages

<教えてくれた人>
『サンキュ!』読者 Mさん(神奈川県 41歳)
長女(21歳)、長男(20 歳)の3人家族。住まいは3LDKの分譲マンション。フルタイムの介護職。子どもは2人とも独立。「今のマンションは売却し、小さい家に引っ越す予定」。

◎MONEY DATA◎
月収(手取り) 26万円
年収(手取り) 480万円
月貯蓄額 約10万円
年貯蓄額  約200万円

◆主な1カ月の支出◆
住居費 5万円
水道・光熱費 1万円
通信費 2万円
食費・日用品費 4万円
小遣い 3万円

月収18万円スタートでも貯められた秘訣は?

●「10日で1万円やりくり」を守って使い過ぎをセーブ
最初は「10日1万円」の予算からスタート。買い物メモの作成や使い切りを徹底して、予算を守れるように。子どもが成長してからは「10日で1.5万円」に予算アップ。

買い物メモを作ってムダ買いゼロに

●収入を増やすため、資格を取り、転職した
07年から独学でケアマネの勉強をし、翌年に資格を取得。資格を生かして、前より収入が高い仕事に転職。15年に再転職し、さらに収入を増やしました。

●お金で苦労させたくないから、教育費をしっかり貯めると目標を決めた
「生活が苦しいときでも貯め続けられたのは、子どもたちに“食べていける仕事”に就いてほしいと思ったから。18歳までにそれぞれ450万円貯めました」。

Mさんの貯蓄と仕事ヒストリー

【04年1月】離婚
パート(月収18万円)から始まり、正社員に昇格
離婚前からパートで働いていた職場で欠員があり、正社員に。「低収入でも、児童扶養手当、児童手当には手をつけずに踏ん張りました」。

年収約216万円
年貯蓄約100万円
総貯蓄約300万円

【09年4月】
資格を取得し、転職。手当がなくなった分、貯蓄減
スキルアップし、収入が増えて喜んだのもつかの間、翌年から所得制限で児童扶養手当と就学援助金が打ち切られ、貯蓄も半減。

年収約310万円
年貯蓄約50万円
総貯蓄約500万円

【11年10月】
親に300万円を借り、中古マンションを購入
家賃7万円の負担がきつくなり、前職の退職金と親から借りたお金を頭金にして、マンションを購入。住居費を約2万円減らせた。

年収約310万円
年貯蓄約50万円
総貯蓄約600万円

【15年3月】
転職し、貯蓄ペースがアップ
休日が取りやすく、条件がいい職場に転職。「貯蓄が安定し、親に借りた300万円も返済。あとは子どもの進学に向けて貯めるだけ!」。

年収約353万円
年貯蓄約180万円
総貯蓄約900万円

【20年3月】
長女が専門学校に進学。仕送りは生活費から捻出

年収約400万円
年貯蓄約200万円
総貯蓄約1300万円

【23年4月】
長女、長男が社会人に。子ども用貯蓄は本人任せに
長男は高校卒業後、就職。「子ども用貯蓄は高校卒業時に渡して、管理は各自にお任せ。長女は進学費用をここから出しました。2人分の貯蓄計900万円と、新車購入などもあり、現在の貯蓄は450万円に」。

年収約400万円
年貯蓄約200万円
総貯蓄約450万円

※ヒストリー内の貯蓄額は、児童手当、児童扶養手当、離婚前の貯蓄を含む。

参照:『サンキュ!』2023年10月号「シンママでも貯めている人の収入・貯蓄・仕事」より。掲載している情報は2023年8月現在のものです。構成・文/宮原元美 編集/サンキュ!編集部

 
 

PICK UP ピックアップ

TOPICS 人気トピックス

RECOMMEND